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【群馬】前橋市 NTTの責任を指摘 個人情報流出問題「システム設定不備か」前橋市立小中学校に通った全ての児童・生徒ら約四万八千人と保護者の個人情報が、サーバーへの不正アクセスによって流出した可能性が高い問題で、市は二十三日の市議会総務常任委員会で、システムの設定が業務を委託したNTT東日本と契約した仕様書通りではなかった恐れがあるとの認識を示した。この問題で市が同社の責任を指摘するのは初めて。 常任委では、複数の市議から同社との契約に関する質問が相次ぎ、情報政策課の新井剛課長がシステムは「契約書(仕様書)通りの設定になっていなかったのではないかという認識がある」と答弁した。 また、新井課長は「(仕様書には)個人情報を守るための特記事項や、情報セキュリティーの項目などがあった。(今回の問題はシステムの)設定に不備があったのは明らかだ。(仕様書で)定めたにもかかわらず、なぜ不備があったのか」と指摘した。 これに対し、本紙の取材にNTT東日本群馬支店は「事実関係がまだ確認できず、現状ではコメントできない」と話している。 この問題を巡っては、市教育委員会が二〇一五年度にシステムのサーバーを移動して設定を変更。その後は設定を更新せず、昨夏以降にシステムに不正アクセスが数千回のレベルで繰り返されていたものの、事態を見抜けなかった。 市教委が設けた弁護士を含む第三者の調査対策検討委員会が今月中旬から会議を始めており、市教委は「契約や仕様など関係書類の内容についても、第三者委で検証してもらいたい」としている。 (菅原洋)
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