この記事は日経 xTECH登録会員限定ですが、2018年4月24日17時まではどなたでもご覧いただけます。
ローソンは2018年4月23日、東京都内の3店舗で無人セルフ決済サービス「ローソンスマホペイ」の実証実験を始めた。このうち、東京・中央にある「ローソン晴海トリトンスクエア店」で報道陣向けの説明会を開いた。レジの待ち時間削減と、店舗スタッフの負担軽減を狙う。
来店した顧客は、スマートフォン(iPhone/Android)向けのローソンアプリを起動。買いたい商品を手に取って、スマホのカメラでバーコードを読み取らせる。そして、アプリ内で「クレジットカード」「楽天ペイ」「Apple Pay」(対応機種のみ)から決済手段を選択すると決済が完了する。
決済完了後、アプリに退店用の2次元バーコードを表示する。これを出入り口近辺にある端末にかざすと、電子レシートを発行。自分で袋詰めしてから退店する。
店内のほぼすべての商品をスマホペイで購入・決済できるが、酒・たばこや成人向け雑誌など年齢確認が必要な商品、「からあげクン」などレジカウンター内に陳列されている商品は対象外になる。
実証実験は2018年5月31日まで。アプリの使い勝手や、顧客の不正や操作ミスなどによる商品ロス率などを検証する。そのうえで、2018年9月以降にオフィスや駅周辺など、朝昼の繁忙時のレジ待ち時間が長くなりがちな店舗での本格導入を目指す。
野辺一也・上級執行役員マーケティング本部長は「繁忙時にはレジ待ちのために買い物に時間がかかることがお客様の不満につながっていた。セルフレジを導入したが、慣れないお客様がいるとかえってレジ待ちが長くなる。スマホペイを使えばレジを通らなくて済み、繁忙時に買い物しやすくなる」と説明した。
事前にローソン本社近くの店舗でローソン社員限定の実証実験をしたところ、入店から退店までの平均所要時間が従来は3分ほどだったが、スマホペイを使うと1分ほどで済むようになった。スマホペイ利用者がレジに並ばない分、レジ待ちの行列が短くなる効果もあったという。
「レジロボ」も実証実験
ローソン晴海トリトンスクエア店では、パナソニックの自動袋詰めロボット「レジロボ」も披露した。スマホペイと並行して、5月上旬から1カ月程度実証実験をする予定だ。
バーコードリーダー付きの特殊な買い物かごを利用。顧客は自分でバーコードを読み取らせてからかごに入れ、レジロボで会計をする。会計を済ませるとかごの下部が開き、下の袋に詰められる。