読んだら変わる
月に四冊読むだけで日本人の1%になるそうですね。
どんな本かはほとんど、自己啓発などだと思いますけど。
私は基本的に小説を読んだのは最近でまだ1000~2000冊位だと思います。
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それ以前はずっと哲学関連や、外国語、語学、日本語根度の文系のメタな分野ばかり読んでいました。が、小説を読んでみて、あ、読んでおけばよかったと思いました。
何でかというと小説というのは言葉の運用方法に特化した分野なんです。
例えば哲学であれば「言葉とは何か」とか「神とは何か」とか、考えること専門です。もちろんそれを文章に起こさなくてはならないんですけど、割と自分勝手に書きがちなんです。そもそもの情報量が多いので仕方ないですが、何かの本で「哲学者は文章を書くプロではないから小説家の文章と比べてはだめ」みたいなことが書いてありました。
確かに小説家は書くのが主な仕事で、哲学者は考えるのが仕事です。学者と言えど論文を書かなくてはだめですけど、その読者はほとんど紀要や哲学雑誌などを読むようなプロなので、小説家ほど気の利いた言葉遣いをするわけではないんですね。
こと小説を1000冊読むとにどういうものができるかを考えてみました。私が読んでいるのは主に古典などの名作ばかりです。(ラノベは読んだことがありません)
- 作者の癖が分かって来る。
- 元ネタはこれかな?と見当がつくようになる。それが結構当たっている。
- ネット上のありきたりな言葉使いや文章構成にイラついてくる。
- 周りに人の会話を聞いて如何に読書人口が少ないかがわかる。
- 自身の文章に反映されているのに気づく。
- 分野に縛られずに読もうという気になる。
- 自身の言葉の使い方で相手からたまに良い悪い別にして特殊な反応を受ける。
- 本を読んでいないのに読んでいると嘘をついている人がわかる。
- 上記の人が案外多いことに気づく。
- もう読まなくてもいいかもと思っても日を更えて読んじゃう。
- 小説の話の構成が分かって来る
- 小説にもいろんな種類があるんだと思うようになる。
- 読み易いものと読み難いものがあることに気づく。
といったところでしょうか。他にもあると思いますが、その時は随時リライトします。
読んだら楽しい
この内いくつかは10冊くらい読んでも思うことではあるんですけど、1000冊行っても同じ事を思います。が、単純に同じではなく「改めて思うけど~」という前言付きで思います。
「分野に縛られず~」というのは、私はSFを全く読まなかったんですけど、1000を超えたあたりから、『宇宙戦争』や『1984年』をなんとなく読んでみてあらゆる元ネタになっていることに気づいたので面白くなって読むようになりました。
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小説に限らずこれらは随筆などでも言及されているので一般教養的に読んでおいた方が読書生活が楽しくなります。
私自身何冊読んでいるかわかんないですけど、少なく見積もっても2000は行ってると思います。中学生の読み始めの頃はそんなに読めるなんて思いませんでしたが、案外行けるもんですね。ただしこの冊数というのは二回目三回目と複数回読んでいるものも冊数に含みます。なぜなら回数を読むごとに感覚が違いますから別物を読んでいるのと同じだからです。
そもそも古典などの名作は一回読んだだけでOKということはあり得ません。
一回読んだだけでは一週間もしないうちに絶対に内容を忘れます。
ここで重要なのは一冊一冊数えないことです。数えながら読んでしまうと全然楽しめませんし、冊数を読むことが目的になってしまいます。数えるのであれば後から逆算したほうがいいですね。
読んでいないの日読んでる風にまとめてあるネット上の文章は気づきますけど気づいたところでどうなんだという気もします。指摘してもしょうがないし。
それを読んだからといって実害が出るわけでもないですし。