東南アジアのバザールをスマホで楽しむ-27歳の女性起業家

  • ジリンゴは最新の資金調達ラウンドで5400万ドル調達
  • 19年6月までの黒字転換は「有望」と創業者兼CEOボーズ氏

Ankiti Bose, chief executive officer of Zilingo. 

シンガポールに本拠を置く新興の電子商取引会社ジリンゴは、インドネシアやフィリピンなどの市場にさらに深く食い込むため、5400万ドル(約58億円)を調達した。同社は東南アジアの華やかなバザールをウインドーショッピングする経験をスマートフォン上で再現することを目指している。

  ジリンゴの最新の資金調達ラウンドでは、投資会社のソフィナやブルダ・プリンシパル・インベストメンツセコイア・キャピタル・インディアが出資企業の中心だった。域内のストリートマーケットで安価なドレスやバッグ、サングラスなどを商う小売業者が出品するショッピングプラットフォームを運営するジリンゴの共同創業者で最高経営責任者(CEO)を務めるアンキティ・ボーズ氏(27)がこれまでに集めた資金は計8200万ドルに上る。アジアの新興企業で女性が創業者というのはまれだ。

  東南アジアの電子商取引市場は2025年までに880億ドル規模に達すると見込まれており、中国のアリババ・グループ・ホールディングや米アマゾン・ドット・コムといった世界的企業の関心を引いている。ジリンゴは家族経営の事業者に特化し、そうした業者がその国の言語と好みの通貨でオンライン店舗を運営するのを後押しすることで卓越した存在になろうとしている。

  「東南アジアで競争が激化」する中、新規資金はブランド構築に充てるとボーズ氏は電話インタビューで説明。コンサルタント会社マッキンゼーの元コンサルタントでセコイアのアナリストとして働いた経験も持つ同氏は、ジリンゴが19年6月までに黒字転換する「有望な」可能性があるとして、「業務レベルで損失は全く出ていない」と述べた。

原題:27-Year-Old Scores Funding to Bring Asia’s Bazaars to Your Phone(抜粋)

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