iPhone X所有者の満足度は、「とても満足」と「満足」を合わせると97%で、特に「とても満足」が85%と非常に高かった、との調査結果が発表されました。調査対象11項目中、大半の項目が満足度90%以上なのに対し、Siriの満足度だけが20%程度にとどまっています。
iPhone X所有者を対象とした調査
Tech.pinionsが、iPhone X所有者1,746名を対象とした満足度調査の結果を発表しました。回答の多くはアメリカからで、ヨーロッパからの回答もみられました。
調査は、アーリーアダプターと呼ばれる、新製品の購入に積極的なグループを主な対象として実施されています。
調査を実施したTech.pinionsのベン・バジャリン氏は、アーリーアダプターを主な対象としたことについて、このグループは新製品の所有率が高いだけでなく、新製品や新技術への批判的な視点も持っており、後から製品を買うグループについて検討するヒントになることも多いため、と説明しています。
iPhone Xに85%が「とても満足」
iPhone Xについて「とても満足」と「満足」を合計した総合満足度は97%でした。
しかし、バジャリン氏は、満足度調査の結果は「とても満足」と「満足」の合計で見られることが多いが、本当の満足度を知るためには個々の数字に注目することが重要だ、と指摘しています。
iPhone Xの満足度は「とても満足」との回答は、85%にのぼりました。
「とても満足」がここまで高い製品は、数多くのテクノロジー製品について満足度調査を実施してきたバジャリン氏も「これまでに見たことがない」と驚いています。
参考までに、初代Apple Watchが発売された時の満足度は「とても満足」が66%で、「満足」と合計した満足度は97%でした。
11項目中7項目で満足度90%超え、Siriだけ満足度20%程度
調査対象11項目の満足度をグラフ化したのがこちらです。
「iPhone Xの外観」「iPhone Xのスピード」「写真の質」「5.8インチのSuper Retina OLEDディスプレイ」「ジェスチャ操作のインターフェイス」「Face ID」「バッテリーの持ち」の7項目で、満足度が90%を上回っています。
続いて「ケースなしでiPhone Xを持った時の感覚」「ポートレートモード」の満足度が80%台、iPhone Xの新機能である「ポートレートセルフィー」は60%台でした。
そして「Siri」だけが満足度20%程度と、低くなっています。
満足度調査の項目にSiriを加えた理由は、iPhoneの中核的機能であることに加えて、デバイス上での動作と機械学習による独自の最適化が、新型プロセッサを搭載したことでiPhone Xで実現しているから、とバジャリン氏は説明しています。
同氏は、iPhone X購入者には熱心なAppleファンも多いと思われるが、Siriについては冷静で批判的な視点を持っている、と指摘しています。
iPhone Xは次の10年を見据えて作られている
バジャリン氏は今回の調査結果について、AppleはiPhone Xを次の10年間の基準と位置付けており、すでにその基礎をしっかり構築している、と述べています。
唯一の例外がSiriですが、今後数年の間に改善されるだろう、とバジャリン氏は楽観的な見通しを持っています。
なお、Appleは最近、Googleで人工知能部門の最高責任者だったジョン・ジアンナンデラ氏を引き抜き、ティム・クックCEO直属の上級副社長に据えています。
Source:Tech.pinions
(hato)