ベルギーを知ろう 州シリーズ ①
リエージュ州 [Province de Liege(仏), Luik(蘭), Luttich(独)]

      概して平坦なベルギーの国土の中では南のルクセンブルグ州に次いで丘陵地の多いリエージュ州。ベルギーの最高点(694m)ボトランジュ[Botrange]の周りには６箇所のアルペンスキー場や、ヨーロッパで最古のダムのひとつ、ジレップダム[Barrage de la Gileppe]があります。古城結婚式で有名なモダーブ城[Modave]やラインハルトシュタイン城[Reinhardstein]、多くのF1レーサーのお気に入りサーキット「スパ・フランコルシャン」は日本人にもよく知られていますね。

      この地が歴史に現れるのは紀元前後のこと、8世紀にはフランク王カール大帝を輩出しています。中世以降は多くの侵略者から独立を守り抜いたリエージュ侯国を祖先とするこの地方の人々は地元密着型で独立精神旺盛とか。国民的英雄のCharlier ≪Jambe de Bois≫（木製の義足をはいたシャーリエ）は1830年ベルギー独立戦争の際に大砲を操って活躍したリエージュ人です（左図右）。

      最後にグルメの国ベルギーで忘れてはならないのが食べ物。リエージュ州の誇るのは何といってもまず「リエージュ風ワッフル」。そしてこれからの季節にうれしいのが温野菜たっぷりの「リエージュ風サラダ」。また、果実まるごとの自然派ジャム「リエージュシロップ[Sirop de Liege]」はトーストだけでなく、肉料理やチーズのお供に、ベルギー料理の定番です。誰もが知っているミネラルウォーター「Spa」や匂いの強い通好みのチーズ「Herve」もリエージュ産とはご存知でしたか？