SWITCHインタビュー 達人達(たち)「藤井隆×高橋勝大」[字] 2018.04.21
車が動かないあるいは車がない状況を作り諦めてもらう。
うわあああ〜!そんなに俺に会いたいかあ〜!藤井隆の演技はいつもホットだ。
うえええ〜っ!見て完全に僕解き放たれてるでしょう。
お笑い芸人としての名を一躍高めたこのギャグも…。
・「体の一部がホットホットホットホット」・「ホットホットホットホット」藤井はドラマや舞台に引っ張りだこ。
どんな役でも確実に存在感を放つ。
・「なんだかんだ夢見たって」音楽でも才能を発揮。
歌手デビューした2000年「紅白歌合戦」にトップバッターとして出場した。
・「みんなに愛呼びかけて」時には作詞作曲も行いミュージックビデオの制作まで手がけている。
・「カサノバとエンジェル」・「仮初めのこの街で」芸人俳優歌手MC。
肩書はいくつあっても足りない。
一体藤井隆とは何者?ドラマや舞台で度々藤井とタッグを組む三谷幸喜はこう語る。
僕はもうそれこそ藤井隆っていうジャンルの唯一の人なんじゃないかっていうふうな事を言った記憶があるんですけども。
そんな藤井の素の顔が見えるかもしれない相手が今夜の対談相手。
伝説のスタントマン勝大。
人呼んでボス。
よし行った。
はスタントマンであり迫力ある映像を生み出す演出家でもある。
いいパフォーマンスやりながらこう行く訳です。
54年前からスタントを手がけている。
日本にあまり定着していなかったスタント術を独学で完成させていった。
過激さで話題を呼んだあのヒット番組を陰で支えたのもこの男。
(爆発音)ボートを運転するのはだ。
やめてくれ〜!
(爆発音)うわ〜!
(爆発音)少年時代テレビを通してを知った藤井。
憧れの存在だった。
ふと意味もなくタカハシレーシングと書く事もあったという。
何かタカハシレーシングって書いた覚えはあります。
さも何か自分がね…危険と隣り合わせのお仕事ですのでどういう思いでお仕事をされてるのかとかその辺も含めてお伺いしたいと思ってます。
富士の裾野にが管理するグラウンドがある。
車やバイクなどの特殊な訓練をするほかロケ地として爆破シーンなどの撮影が行われている。
このわだちといいますか。
この奥にさんがいらっしゃる…。
(車の走行音)あ〜聞こえてきた〜!うわ〜!うっはっはっはっは!うわ〜!おお〜!近い!近い近い近い近い近い!うわ〜近い!うわ〜初めまして。
どうも初めまして。
藤井です。
ですどうも。
お会いできて光栄です。
遠路はるばるこんな片田舎まで。
いえいえとんでもないです。
ご苦労さまです。
うわ〜ありがとうございます。
ちょっとあまり…よくなかったんで。
そうなんですか!?ええ。
それもまた期待したいですけど。
次回。
はい是非。
何かいろいろお話聞きたいし。
いやこちらこそです。
何かいいトークできたらうれしいです。
よろしくお願いします。
ちょっと見学していきますか。
このギリギリですよ。
この感じ。
十分です。
スタント界のレジェンドボスの武勇伝がさく裂!あ〜っと思ってハンドルハッと左に切ったら途中で…ウインカー出さないですよブロックは。
でもそれハンドル切らなかったらたけしさんに当たってたんですよね。
そう。
それの方が怖い。
そんなボスの迫力に謎の男藤井隆の素顔が暴かれる!?本当はどういう人間なんだとか…何か難しいですけど僕の勝手な思い込みですけど。
いえうれしいです。
う〜ん…。
僕のもいいですか?
(笑い声)実際これボッコボコの車いっぱいありますけどこれ何なんですか?トレーニング用なんですよ。
これですか?全部。
ちょっといいですか?どうぞ。
大仕事してきたんですね。
そうそう。
びんびん感じますよ。
まだまだですよね。
これスタント用の車って何か特別な装置とかあるんですか?そのプレーの内容によってはロールバーっていうんですがパイプを中に入れたりとかいろんな事をするんですけどうちの場合はほとんど入れないですね。
そのまま?そのまま。
そのこだわりは何でですか?ぶつかったり転がったりする時のリアクションがロールゲージ入ってるとやっぱ全然違う。
ちょっと違うんですかね。
不自然になっちゃうんですかね?クシャ〜ンってなんなきゃいけないのにコロンっていっちゃうとか。
へえ〜!だからその用途に応じていろんな事やります。
そのリアルな部分とあともちろんその演者さんとスタントの方を守るための安全性と。
あの安全に対して絶対心がけてらっしゃる事って何ですか?他人の命よりか…他人よりも自分ですか?そう。
ヒクヒクしてて「え〜」なんてできない訳でしょ。
だから何しろ自分自身っていう事で自分の身の安全を確保してから手を差し伸べると。
のチームが請け負う仕事の数は多い時で年間600を超える。
30年以上のスタント歴を持つベテランでもトレーニングは欠かせない。
今ってこちらには何人ぐらいのスタッフの方いらっしゃるんですか?メインが6名いるんですけどうちの場合はねとってもありがたい事に準レギュラーっていう方がいる。
制度があって。
そうなんですよ。
前うちにいて一回離脱してそれで自営業やったりいろんな事やりながら召集令状かけると夜中でもバ〜ッと集まってくる訳です。
そういう人たちがいるからうちもってるんですね。
じゃあ割と人数にしてみたら…。
多いですね。
20〜30人。
あっ本当ですか。
僕ねすごく世の中に感謝って何にもないんですけど出会いはすごいいんですよ。
こんなにいい出会いばっかりもらっていいのか…。
この度もそうですけど…ちょっとねオーバートークになっちゃいますけどドキッとする時ありますよ。
僕が言うのもおこがましいですけど…だってもっと怖くてもいいじゃないですか。
存在として厳しくても。
でもねそうじゃなくて優しくて。
メリハリってあるじゃないですか。
はい。
怖く…僕ねどっちみち人相悪いから…。
そんな事…。
ふだんでも怖く見えるんだけどやはりね怒る時ってよっぽどの事ないと怒っちゃいけないと思ってるんですよ。
だから…へえ〜。
人間って。
はい。
そのぐらい人間って弱いんですよ。
いやみんな弱いの。
だけど強がってても弱いんですよ。
だから怒ったあとはその何倍もフォローしてやる。
もっとちょっと見たいんですけど。
いいですよ。
いいですか?もしあれだったら…はい。
あの辺から実は!トランクでもボンネットでも…。
乗りたい!本当ですか?僕そういうとこ好き。
いや本当うれしいんです今日。
実は車やバイクが大好きな藤井。
カースタントを体験。
目いっぱいのチャレンジじゃなくて…。
ええ〜。
目いっぱいでもいいんです。
本当は。
(笑い声)どういう事ですか?お願い致します。
お願いします!はい。
お願いします!うわ〜。
この辺はちょっと消極的に…。
はい。
こんな道なんて…うわ〜。
よいしょよいしょ。
うお〜。
うわ〜。
うわ〜。
アハハ…!うわ〜これですこれです。
これね…Cですか?はい。
お願いします。
ジェットコースター?はい!うわっ!うわ〜すげえ!うわ〜!アハハ…!うわ〜!うわすごい!うわ〜…。
うわ〜…うわうわうわ〜。
いや〜すごい!いや〜もうちょっと…お疲れさまでした。
まさに本当ジェットコースターでした。
そうですか?あ〜面白い。
だってこれ自分の車じゃできないですもん。
持ってみたいです!やりますか?やりたいです!OK!本当に?本当に。
後半はドライバーをスイッチ。
これさちょっと…あっ向こうも行くんですか?本当ですか?え〜うれしい。
そのコースだけで多分相当変わりますよ気持ちが。
いやもう今十分気持ちは高揚してますし。
脱皮?みんな。
僕も脱皮したいしまだまだ。
はい。
さあ行こうか!はい!いいですか?行きま〜す!うわ〜行きます!右にハンドル切ってグルッと回って下さい。
うわ〜!OK。
ストップ。
うわ〜…。
OKOK。
高さ7mの斜面。
恐怖心に打ち勝ちアクセルを踏めるかが勝負だ。
54321ゴー!行け!藤井!OK!よ〜しよし。
はいOKOK。
緩めて緩めて…。
ギリギリのチャレンジが劇的な成長をもたらす事があるという。
うわ〜!
(拍手)うわ〜。
OKOK。
すっごい楽しかったです。
よかったですよかったです。
いいでしょ?はい。
いや…あのむけました。
いいですよ!藤井さんもこれからたくさん脱皮して頂いて。
「えっ!」て天上の人になってくれないと。
いや天上の人にはあれですけどでも僕本当真面目な話になると僕何かね…それって何かもう5年前の僕やなとかそれってもう8年前のとか10年前の僕ですよねとか思うような事もやっぱりお仕事なんであるんですけどでも何かできたら本当に先生…先生っていうかボスのお言葉じゃないですけど脱皮っていうのは実はすごい好きな言葉です。
やっぱり僕さんが運転して下さる車の横にね乗せて頂く日が来るなんて思ってもみなかったんですけど。
しかもねちょっとうっすら寒くなってきたんでちょっとジャンパーをお借りしたんですけどもこの…「TakahashiRacing」と書いてあるジャンパーを着せて頂いてて。
ありがとうございます。
先ほどね「脱皮」っていうキーワードが出てきたんですけど改めてさんのお言葉で聞かせて頂いてよろしいですか?あの…簡単に言うと一皮むけるっていう事です。
その一皮の皮はいろんなものに対応できるんですよ。
要するに…僕たちも。
はい。
このね何分間かでしたけどつたない言葉で恥ずかしいですけどちょっとこう価値観が変わりました。
いい事だと思います。
その価値観の変わるっていうのはいろんなのに相通じますからいい事だと思いますよ。
しかも…だから脱皮と進歩って同じようなもんだと思うんですよ。
ただ我々演技者にとっての脱皮っていうのは…どういう見方をされるかっていうすごくこう深い意味があると思うんですよね。
僕も同じですよ。
だからもう日々脱皮を繰り返そうと思ってるんです。
日本のアクション映像の歴史を語るにはの存在が欠かせない。
日々の努力と工夫でスタント術を作り上げていった。
車の横転や片輪走行は自分で作った設備で練習して実現させた。
日進月歩する撮影技術に負けまいと迫力あるスタントの研究を重ねる。
全身が炎に包まれるファイヤースタントも独学。
自らの腕に火をつける事から始め安全かつリアルに見せる方法を編み出した。
ミュージックビデオの迫力ある爆破シーン。
炎が吹き出す角度から爆発の大きさまで全てが計算されている。
そんなの振る舞いで藤井が不思議に感じた事があった。
ありがとう。
サンキュー。
お願い致します。
先ほどね車乗られる前にね「乗させてもらいます」つって僕さんてもっとこう…車に対して「乗せてもらいます」っておっしゃったのがすごい驚きとあと何かうれしさだったんですね。
やっぱり使う車じゃなくて乗せてもらう車っていう感覚なんですか?いやだって演出家って役者さんに演技させるじゃないですか。
はい。
それで技術の方たちにフォローしてもらってそれで役者さんに少しの指導をしてあとはその役者さんのパフォーマンスで物語作っていく訳でしょ。
我々の媒体って車じゃないですか。
だから…例えばフロントのタイヤ。
どうしようかって考える訳。
どう酔っぱらわせようって事ですよね。
「じゃあさんどうすんの?」って言われた時には一回タイヤ外してそれでホイールナットってあるでしょ。
あそこの内側にワッシャーを1枚か2枚入れてタイヤはめて締めると。
どんな効果が?へえ〜!そのワッシャーのおかげで?ワッシャー。
だから要するにフラットについてないから。
あれがねこうなってるから。
斜めにつく訳じゃないですか。
だから「あっこれだったら酔っぱらってるように見えるな」とか。
へえ〜。
ある意味で…例えば火事場で火を使うんでも炎に演技させる。
一発勝負のスタントシーン。
常に危険と隣り合わせだ。
酷ですけどね。
酷ですよね。
酷ですよね。
現場で骨ボキッと折ってもポキンと音がして折れてもニコッと笑って「全然平気。
お疲れさま」って帰ってきますよ。
実際おケガとかされた事あります?骨折ですか?そうです。
64か所?…まで覚えてるんですか?うん。
腕にもこんな穴開いてるし。
ちょうど「たけしのウルトラクイズ!!」やってる時…え…!?ええっ…。
病院で入院しててテーピングして入院してて電話来て…「はい分かりました」って。
そんな事やってる場合じゃないですよね。
それで脱出して逃げて…。
病院を?うん。
それで現場行って。
行ったんですか?伊東ですね伊東まで行ってそれで車運転して。
それで終わって帰ってきてまたそ〜っと寝てて。
もう枝豆さんも気ぃ遣いますよね。
いや言ってないです。
言ってないの!?うわ〜すごい。
すごいな〜。
そんな思いをされてまで続けるのはどういう理由があるんですか?ある意味でやっぱり夢でもあるし日本の…僕の昔の先輩がね頭のいいやつは頭を使えと。
力のあるやつは力を使えと。
力も頭もないやつは黙って死ねって言われた事あるの。
飲んだ席でね。
自分は頭ないしどうしたらいいかな。
その時に悟らされたみたいなとこありましたよ。
6人兄弟の末っ子として生まれた。
家族は映画や歌舞伎などで活躍する芸能一家。
こちらは歌舞伎「傾城阿波の鳴門」の舞台に立つ少年だ。
さんご自身はお父様とお母様が芸能のお仕事されてたんですよね。
そうですそうです。
何か幅広くやってましたよ。
いわゆる芸能一家ですよね。
そうですそうです。
さんご自身もやられてたんでしょ?子役で出てましたからね。
はあ〜。
おおっそれは何歳ぐらいまでですか?小学校の5年ぐらいまでですかね。
そうですか。
3歳4歳の時に歌舞伎の子役で最後見得切ってド〜ンとやって見得切ってパチパチパチってどんちょうが閉まると同時に立ったままおしっこしちゃった。
我慢できなくて。
我慢できなくて。
そして立ち小便漏らして褒められたのはあれが初めてですよ。
よく我慢したと。
ああそうですか。
でそのまま俳優さんには?ならなかったんです。
ならなかったんですか?じゃあ演じる側のお気持ちはもちろん分かってらっしゃって。
それがどうやってタカハシレーシングという形になっていくんですか?兄が殺陣師で。
やっぱ新東宝で。
それで僕が小学校の時兄が学校に迎えに来るんですよ。
先生が「君お兄さんが迎えに来たわよ」って言うと「は〜い」って出ていく。
そうすると喜多見の田んぼ道に連れていかれる訳です世田谷の。
そうすると馬が置いてあってそれでおじさんおばさんがこんな古い格好している訳ですよ。
「はいはいはいはい」っつって…走っておいでって。
それで何となく言われたとおりに走って往復。
「ありがとうありがとう」って言って。
それいわゆる撮影やったんですか?へえ〜。
ギャラもらった事ないんですよ。
1964年は13歳年上の兄とタッグを組みスタント専門のビジネスを始めた。
以来日本のドラマや映画の名シーンにの姿が。
1966年に公開された映画のワンシーン。
体一つで車から車に飛び移る離れ業。
70年代刑事ドラマ全盛期に一世をふうびしたドラマでは7年間にわたりスタントシーンを手がけた。
バラエティ黄金時代といわれた80年代からはより過激な演出が求められるように。
どんなに危険なアクションも笑いに変えられるのはの技術があってこそだ。
ボートを運転するのは。
の名はスタントの代名詞にまでなった。
当時って本当に毎日毎日お仕事されてたんじゃないですか?やってましたね。
そうですよねきっと。
「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」とか「Gメン」もやってましたしたけしさんもとんねるずさんもうほとんどやりましたよ。
僕ねたけしさんの番組でむちゃするなってやっぱり…。
バスが海に落っこちたりとか。
だからああいうのも…あの方はすごいです。
やっぱちゃんと…誰がですか?僕が。
既に怖い。
隣にたけしさん。
僕はこう走ってて…それでたけしさんの方へ行った訳ですよ。
えっ!?あ〜っと思ってハンドルハッと左に切ったら途中で…ウインカー出さないですよブロックは。
でもそれ目隠しなさってるんでしょ?子どもですね。
すいませんうっかり信じてましたけど。
だけどねやばかった。
あれでたけしさん何かあったら僕本当に腹切んなきゃなんない。
本当に大変。
それ瞬時の判断で左切って。
そうするとスッと滑ってくる訳です。
僕のももの膝の上に乗っかった訳です。
はい。
ここを切ったんです。
下唇でこうやって押さえてその時にねたけしさんが小さい声で…しゃべれないし「うんうんうんうん」。
それだって血出てる訳でしょ?どんどん出てました。
よく言ってました。
それですか?笑われへんからってね。
そういう一連のシーンでしょ。
そこで僕がすいませんダメですって言ってこれになったら嫌らしいですけどばく大な費用もかかってる訳です。
台なしですもんね。
全部がダメになっちゃう。
それでそれ以前に…へえ〜アドレナリンがねやっぱり出てますから。
外出てプロデューサーの方がタオルぬれたタオルくれてそれ口に当ててホッとしてたの。
たけしさんが出てきて「逃げるな〜!どこ行くんだ!」なんてやってくれた訳ですよ。
僕がケガしてるって分かんないじゃないですか。
面白くして下さったって事ですね。
ありがたいよね。
後のフォロー。
感謝です。
やっぱり本当に人の気持ちを100歩も200歩もくむ大師匠の方ってすごいですよね。
やっぱりすばらしいですよ。
は現場を選ばない。
陸海空全てがのフィールド。
空中ではカメラマンやタレントを乗せパラグライダーを操った。
これはドラマや映画の映像ではなくトレーニングの様子。
どんな現場にも対応できるようギリギリまで鍛えて本番に臨む。
会社とされましてはカースタントはもちろんですしアクションスタントもそうですけどもすごく幅が広いんですよね本当に。
多分藤井さんもそうだと思うんだけど…言いがちですけどね私なんて。
いやいや。
現場に携わってる時って視野が広くなる訳ですよ。
何でも大丈夫だよっていう。
だけど…現場で。
そうするとやっぱり…一つだけじゃない切り口は一つだけじゃない。
やり方は一つだけじゃないっていう何かこう…そのシーンその場面その番組に合わせた生き生きさせる生かし方っていうのが毎回違うからですよねきっとね。
考えますよ。
ねえ。
だから僕は…空もそうだし陸もそうだし海もダイビングもそうだし。
バラエティで言うところの本当のギリギリの面白いところ行って下さいとか毎回オーダーが違う訳ですよね。
ねえ!だからうちはオールラウンドプレーヤーなんです。
ここの地名もオールラウンドV裾野ですから。
要するに…そういう事をうちのメンバーに教えたい思ってもらいたい。
オールラウンドVの「V」はどういう意味なんですか?みんなに言われる「Vって何なの?」って。
ビクトリーとか…意外にバケーションかもしれませんし。
いいねだけど違うんだな。
違います?僕船長かったんですよ。
ディンギーホッパーから普通のヨットとか乗って…。
その時に…あのVですか?そう。
あれってさ…ず〜っとそこにねちょっとずつ揺れてそこにいますもんね。
だからそういう気持ちもあったんです。
踏まれても蹴られても宮沢賢治じゃないけど…ハハハ滑った転んだ?そういうんでVって付けたんですよ。
よ〜い…はい!現在は指導者としてスタッフの育成に力を入れている。
そのかわり…分かった?自分を超えるスタントマンを育てる事が目標だという。
ばんたび違うんだから。
おっととととと…これ1分15秒ぐらいかな?見えないところで車が止まってしまったようだ。
いやいや…そんなボスにスタッフが寄せる信頼は厚い。
もうガ〜ッとは言わないけど怖いです。
でも…後ろにいるんであんまり大きな声で言えないですけど…もうこの速度で要はジャンプ台飛ぶ時だって…竜征分かるよね?右足がアクセルだからね。
はい。
大事な事です。
ハンドルを握るのはチーム最年少まだ二十歳の見習生。
ボスはそうですね…教える時は本当に…本当にいい人だと思います。
お仕事の中で大切になさってるお言葉とか気持ちとかを…。
そうですね言葉はないんですけど…。
大切になさってる事?事っていうかですね敬うっていうのは当然なんですけどそうですね…それから…あらっ。
でも僕は今日はさんにものすごく大きな親切して頂きましたしたくさんの気遣いして頂いてますよ?そんな小さなとかじゃないです全然。
3ない運動じゃないですけど。
アハハハそうですか。
だから少しでいいんですよ。
感謝も…確かに。
ねえ。
だから…だから気にしすぎないとかやりすぎないとかそういうのもちょっとだけね。
そこら辺でやっぱり相手とのコミュニケーションうまくとっていけばあと思いやりは大事だしね。
その思いやりを…僕ね近所じゃ変なおじさんで通ってるの。
行き交う人行き交う人みんなに「おはようございます行ってらっしゃい気を付けて」。
この運動はどんなにお巡りさんに文句言われても続けようと思ってますけど。
もちろんそうです。
後半は舞台をスイッチ。
初めて会った藤井に対しは思うところがあった。
やっぱり何て言うんですかね…出すと…せんだってもそうだったけど。
ただ一皮むかせて…だからそれが今回どういう状況かじっくり観察させてもらってそれで結構ここだけの話だけど…が向かったのは東京・新宿のスタジオ。
藤井はここで舞台稽古の真っ最中だという。
今月下旬から5月まで上演される舞台。
稽古場はピリピリした空気が漂う。
この日は通し稽古。
藤井は本番用の衣装に身を包んでいた。
出演者は藤井を含め実力派ぞろいの4人。
小説「ジキル博士とハイド氏」を題材に三谷幸喜が喜劇に仕立てた。
藤井が演じるのは役者のビクター。
確か今シェークスピアやってらっしゃるんですよね。
ええそうです。
ジキル博士に邪悪な人間ハイドを演じろと無理難題を押しつけられる。
そこにやって来たのは博士の婚約者。
必死に邪悪な人格を演じる。
泣く子はいねえか〜!泣く子はいねえか〜!やり過ぎです。
えっ?方向性?えっ…。
悪を演じながら喜劇の要素も求められる。
難しい役どころだ。
うへっうへへへへ…うえええ〜っ!見て完全に僕解き放たれてるでしょう。
ノー!度胸もねえくせに口先だけで悪ぶってるやつが一番嫌いなんだよ!ノー!ノー!ノー…あっ…。
メリメリメリメリメリ…。
この舞台の作演出を務める三谷幸喜は藤井の俳優としての力を高く評価する一人だ。
僕のオリジナルのキャラクターを演じてほしいっていうのがずっとあったもんですから…このハイドが生まれたという感じです。
実際に舞台に立っている彼を見ると本当に…お疲れさまでした。
お疲れさまでした。
とってもよかったです。
あっ本当ですか?でっかい声で笑いたかったんですけど何か周りの方皆さん真剣にこうやってらっしゃったんで僕もぐっとこらえて。
よかったんですよ全然。
でもうれしかったです。
ご覧頂いてるなというねその視線を感じてましたんで。
僕たちは…あの人3回やったから僕3回じゃなくて「じゃあ僕も3回」って言いながら5回ぐらいやる。
藤井さんって稽古毎回こういう稽古ってお好きです?えっと…僕本当にお恥ずかしながらすっごく注意されたり…注意?「ダメなんだよお前なんて!」とか言われると…「はいできません。
すみませんでした」ってなってしょぼ〜んってなっちゃう萎縮して終わっちゃうので。
だから僕は本当に恵まれてるなと思うのはあんまり自分がガツンとやられて落ち込むような方とお仕事してないっていうのが学校時代からもそうなんですけど何かそういうそういうところの運はすごくあると思います。
持ちつ持たれつ精神が合ってんじゃないですか?そうですかね?それであの…。
すごくまた余分な事なんですけど僕初めてお会いした時にですね…本当ですか?ここまで繊細じゃなくてもいいんじゃないかって思ったんですよ。
いえいえ。
それはもったいないお言葉です。
実はそんな事ないんです。
本当にね自分が快適かどうか。
あっでもねさんが安全を守る時に…というのを割と若い時に教えてもらって。
わがままのように見えちゃうんですけど本当に…できるだけやっぱりね…じゃあナイスでいるためにはやっぱりこう自分が快適だ快適じゃないといけないっていうのは何かこう守ってる事の一つかもしれません。
だけどやっぱり先ほどの演技見ても相方に対する振り方とかやれ何だっていうのは…最終的にキャッチボールになってんじゃないかと思うんですけど。
今回とかみたいに本当に丁寧に丁寧にこう投げ合って下さる方たちとお仕事ご一緒するのは本当に楽しい時間だなと思います。
1972年大阪に生まれた藤井。
レコードを聴くのが大好きなおとなしい少年だったという。
ところがデビュー後はハイテンションなキャラクターで大ブレーク。
・「ホットホットホットホットホットホットホットホット」
(拍手)一見内気そうな青年が豹変。
演技なのか内に秘めた狂気なのか見る者をくぎづけにする。
あっあっあっあっあっ…うわっ!フォ〜!
(笑い声)吉本新喜劇っていう劇団なんですけど入った時に「うわ〜!」ってしっちゃかめっちゃかな役をねよくやらせて頂いたんですけど先輩に言われたのはそういう…なぜなら本当にテンション上がって「うわ〜!」ってやっちゃうと…テンション上げていい時と静かなシンメトリーでって時は内面的な精神を思いっきり上げた方がいいと思うんですけどそうじゃないちょっとバタバタっぽい時っていうのは今おっしゃるとおりだと思います。
ねっ気を付けてないと本当にね。
くだらない事やるんですよね。
危ないですよね。
自分がケガするのはまだいいんですけどやっぱりね。
自分の気持ちだけでねわがままに上がってる時あるなって思うんですけど当時は…ディレクターさんなりマネージャーさんに言われてやってたので。
でもその時にいっつも本当に思ってたのはテンション高い…。
藤井の才能は演技の世界でも異彩を放つ。
「大河ドラマ」で忍びの役を演じた藤井。
もし無事に帰ってきたら…。
夫婦になってもらえませんか?ごめんなさい。
はっ。
どんな役を演じても普通ではない何かを残す。
うわ〜!野田秀樹や三谷幸喜など名だたる演出家からラブコールを受けこの10年毎年ステージに立ち続けている。
お尻をペンペンしてやろうか〜!ワハハハ!
(たたく音)藤井隆とは一体何者なのか。
ミステリアスなところがまた魅力だ。
そんな藤井の内面を探ろうとは突っ込んだ問いかけをした。
昔ほら食うために仕事するか仕事するために食うかって難しい哲学あったじゃないですか。
藤井さんの場合は誰のためとか自分のためとかって…。
難しいね?いえ…。
でも少なくともえっと…見て下さる人がいるから劇場に来て下さる方がいるからだから僕はこういう事ができる訳ですよね。
だから「お客さんのためにやります」っていう言い方も実はしっくりきてないんですよ。
その人たちが頼んで「やって」って言ってる訳でもないのに「やってるんですけどいかがですか」つって来て下さってる訳ですから…でもすごいつらくてどうしていいか分かんないなっていう時に自分のマネージャーがすごいうれしそうな顔とかする時あるんですよね。
「あれよかったね」とか「あれ面白かったね」とかって言われたら…。
ショットショットではありますけど基本的には誰々のためっていう上からの気持ちじゃなくて…図に乗りそうだから本当に。
すばらしいすばらしい。
僕も変な質問でごめんなさい。
いいえ全然そんな事ないです。
自分の場合は…ずる賢さで。
だから誰のためにっていうと僕も家族のためなんておこがましい事言うとひっぱたかれるから言えないし。
いえいえ。
自分のためでも人のためでも監督のためでもプロデューサーのためでもないし何かこう時の流れに身を任したみたいな感じで。
それを見て頂くっていう。
「わっ!」ていう。
その「わっ!」っていう。
例えばブラウン管の向こうで声が聞こえたとかそのエクスタシーを求めてるというのが今までだったんですね。
さんの場合は本当にしかも命懸けですからそれははかれるものじゃないと思いますきっと。
いやいやいや。
同じ。
舞台も命懸けですよ。
僕だってつくづく思いますよ。
よ〜い…はい!前半の対談終了直後はトレーニングの合間にこんな事を漏らしていた。
だから僕は彼好きだから彼に伸びてもらいたい。
だから一皮も二皮もって話もそういうとこなのね。
やっぱり…僕は勝手に思ってるんだけど…マジ。
彼の場合はねそう思うの。
違ったら後で謝っておきますけどだから多分ね…もっと…46って言ってましたっけ。
まだまだだもんね。
話は藤井の将来の事に広がる。
役作り?これからどういう役をやってみたいだとかその役作りに対する藤井さんのその気持ちとか。
いや僕はそれは舞台でもテレビでもドラマでも何でもそうなんですけど結局自分が考えているよりそれに携わってる演出家とか監督さんとかそういう人の方がよっぽど考えて頂いてる時間が長いので…舞台なんか特に。
だから絶対…僕勝手に想像して思ってるんです今までの経験で。
役者さん…タレントさんじゃなくて…ジョーカー。
どういう事ですか?何にでもなれるんです。
なるほど。
そういうので「ここはこうだけど俺はこう思う」とかあるじゃないですか。
どうですかっていうアピールとかプレゼンとかっていうのはあまりしますか?いや僕はあんまりないかもしれません。
その台本で照明さんとかカメラさんとかみんなその台本を共通のものとしてやってますので「僕このセリフ言えないな」とか言ってる俳優さんとか見たら「いや言えばいいのに」って。
分かんないですうまく言えないんですけど。
言い直していいですか?すみません。
何か言えないセリフはないなっていうのでいたいです。
だけど態度で出したりはしません?いや分かんないな…何かあると思います。
本来あるべきだと思うんですよね。
「僕はこう思います!」みたいな。
あっていいと思うんですけど逆に言うと…ああなるほど。
はい。
それが例えば時代考証的に間違ってるとかあるかもしれませんけどそれはもう自分の責任にすればいい訳ですしあんまり気にしない方かもしれません。
やっぱりすごくいい人生送っていい人柄なんですよ。
いえいえいえいえ。
反逆児?藤井さんの人間性?うんとひもといて脱がして…どういう演技をするのかとか…ハハハハ!そうですね。
いやそれはね藤井さんってさっきも一番最初冒頭に言ったけども繊細だし人の事をすっごく気遣いがすごいんですよ。
足りてないですけどね。
だからその気遣いのすごさとかそういうのがこれから藤井さんの演技にどう影響してくるか。
例えば一枚脱いだ時にどういう違う藤井さんが見れるか。
何か難しいですけど僕の勝手な思い込みですけど。
いえうれしいです。
う〜ん…。
芝居で?うん。
それでも難しいですよね。
確かに。
でも初日をきちんと迎えられないって思ったお芝居があってそれは本当にこう全然いつまでたっても…お恥ずかしい話…何だかその時はもう全然…僕本当に…その忠誠心が働かない時があってでも何か稽古場で全然セリフが覚えられなくて…これでもうまくしゃべらないとまずいですね。
(笑い声)とにかく初日が本当にこう…あと共演者の方に本当迷惑かけてるのであれはねもう本当に怖かったです思い出しても。
この現場は本当にすごい快適なのでナイスガイな僕でずっといるんですけどだからクソみたいな時はね本当ねもう「お疲れさまでした」ってすぐ帰ったりとか感じ悪い現場あると思いますよきっとはい。
まあそれはもう人間誰しもある事だからそれはしょうがないと思います。
だけど僕はねないんですよそういうのは。
なさそうです。
だって表裏なさそうですもん。
だからいけないのね。
違います。
だからすてきなんですよ。
表だけだとダメみたいですよ。
分かります。
裏が別に「いっひっひっひっ」て事じゃなくてその表と裏っていう悪い裏じゃなくてねそれは僕あると思います。
本当に適当なんで。
今更ね本当の藤井さん見てみたいとか思うんだけど…そうですよね。
そう。
分からないですよね。
分かんないんですよ。
だけど…はあ〜。
う〜ん…え〜どう言ったらいいかな。
何だろう…。
あれは?じゃあえっと今子どもが10歳なんですけど先ほどつい先ほど「家族のために仕事やってる訳でもないですからね」なんて言ったんですけどちょっとうそでした。
何か…最近。
「あれ出てたわねププププ」とか「お殿様の役楽しかったわ」とか「忍者いいわ」とか。
何か子どもがそういう子どもでいてくれてる時の「お父さんあれ」みたいなのって限られてると思うのでちょっと彼女が見て「わあ〜!」ってなるような役をやってみたいですねそう言われたら。
ハハハハ!似合うと思いますよ。
ワイヤーアクションやってみたいです。
だけど僕安心したのはねやはり誰のためにって言った時に子どもっていうフレーズが出たので。
やっとこさ出ましたね。
うれしかったですよ。
やっぱりそうですよね。
何かそういうねもちろん誇れる親でいたいんですけどなかなか本当自分勝手なんでお仕事の内容も含めてね何だか好き勝手やらせて頂いてるので…。
すばらしいです。
何かちょっとは…。
321…ゴー!憧れのと率直に言葉を交わした藤井。
うわ〜!OKOK。
うわ〜先生!実はとってもナチュラルな人だったりして。
本当すみませんくだらない愚問ばっかりで。
そんな事ないです。
私がさっぱりできなくてすみません。
頑張って下さい。
はい頑張ります。
ありがとうございました。
光栄でした。
ありがとうございました。
2018/04/21(土) 22:00〜23:00
NHKEテレ1大阪
SWITCHインタビュー 達人達(たち)「藤井隆×高橋勝大」[字]
バラエティからドラマまで幅広く活躍する藤井隆が、日本のカースタントのレジェンド、高橋勝大と感動の対面。一発勝負の本番にかける精神について語り合う。
詳細情報
番組内容
カースタントの訓練を行っているグラウンドを訪ねた藤井、いきなり高橋自ら運転する車の出迎えを受ける。常に危険と隣り合わせの現場で仕事をしてきた高橋、共演者の安全を確保するための心得や、恐怖を克服するために心がけていることについて語った後、藤井を車に乗せる。後半は三谷幸喜演出の舞台稽古中の藤井を高橋が訪ねる。変幻自在にさまざまな顔を見せる藤井の素顔は?核心をつく質問を受けた藤井の反応に注目!
出演者
【出演】お笑い芸人…藤井隆,スタントマン…高橋勝大,【語り】吉田羊,六角精児
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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