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コソボ地区が「独立」を宣言して1ヶ月という3月17日の段階で、コソボを承認する国はわずか27ヶ国に止まっていた(その後、日本政府が承認したから、28ヶ国になったが)。28ヶ国の内、EU加盟国が16ヶ国を占めているが、EU加盟国は27ヶ国あり、EUの中でもスペインなどはコソボ独立不承認を宣言しており、EUの中でもコソボ問題をめぐって、足並みの乱れが露呈している。 なるほど、セルビアの中ではアルバニア人が少数派であるが、コソボ自治州では多数派であり、コソボが「アルバニア人の国」として独立しようとする。これを民族自決として歓迎する向きもあるかもしれないが、今度はコソボの中で、セルビア人が少数派になってしまい、彼らが不満を持ち、新たな民族対立を引き起こす。 国連加盟国は200近くあるのに、現在なおコソボの「独立」を承認した国が28ヶ国に止まっているというのは、いたずらな分離独立に対する国際社会の懸念と反対を証明するものであろう。 実際、今回のチベット問題について中国政府に対して、とやかく言っているのは、アメリカやEUを中心にコソボ「独立」を積極的に推し進めた国とほぼ重なると思う。さすがに、セルビアと違って、中国に対しては、これらの国々も、大っぴらにチベット独立を要求できないようであるが、これは中国が大国であるだけではなく、やはり旧ソ連やセルビア(旧ユーゴ)の民族政策にかなり問題があったのに対し、中国では民族政策が基本的に正しく実行されており、アメリカやEUなどの諸国に介入する隙を与えていないからだと思う。 一方、コソボ「独立」を支援したり、チベットで中国を批判する西側諸国の内情はどうなのだろうか。アメリカでは黒人やヒスパニックに対する厳然たる差別がある。更には、先住民であるインディアンにどのような措置を取ってきたのか。フランスでも移民の暴動があったし、旧植民地からの非白人移民を除いても、国内の少数民族の存在を認めず、彼らの言語を禁圧してきた歴史がある。 日本でも、アイヌ人の存在などを無視して、「単一民族国家」を鼓吹する政治家は折に触れて出てくるし、在日韓国朝鮮人や在日中国人に対する差別は相当なものがある。 しょせん、単一民族国家などは幻想である。日本ではなかなか分からないかもしれないが、民族は住み分けているわけではない。世界の多くの地域で、複数の民族がモザイクのように混住しているのである。日本とて例外ではない。これらを分離して、民族ごとに国家を形成させることなど到底不可能である。 もちろん、少数民族の権利や文化は守られなければならないが、よその国のことを言う前に、現在、何かあれば「人権」を口にする国で、本当に少数民族の権利が守られてきたのか、守られているのか、これらの国はよくよく反省する必要があるのではないだろうか。 実際、日本などでも、韓国・朝鮮人がなかなか公然と実名を名乗れず、日本名を名乗らざるを得ない状況が存在していることを忘れてはならない。しかし、少なくとも中国で、少数民族が固有の民族名を名乗る権利を実質上、剥奪されているというようなことは聞いたことがない。 参考記事 ・<コソボ>セルビア系住民と治安部隊が衝突 70人以上負傷 [ 03月17日 22時46分 ] チベットよりも、こっちの方が泥沼の紛争が深刻化していくと思う。 |
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