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筆者はこの様な意見に反対であるが、今回のチベット暴動に関連して、今年の北京五輪をボイコットしようという声が、西側中心に出ている。しかし、それと対照的なのは、例のダライ・ラマ14世による度重なる「北京五輪開催支持」発言である。 これを「悪意」に取ると、(北京五輪を前にした)今回の事件をきっかけとして、西側の圧力をテコに、中国政府に「恩を売り」、中国政府から何とか妥協を引き出し、「対話」を再開させたいと願っているように見える。(実際、ここにいたって米・仏などが中国政府にダライ・ラマとの対話を呼びかけている)。 しかし、彼の発言にいささかの「善意」を認めるとすれば、既に異境の地で今年73歳を迎えるダライ・ラマ14世が「中国政府との対話実現による名誉ある帰還」を願っているようにも思える。 もっとも、前にも述べたように、中国政府は、今回の事件がなくても、現状ではダライ・ラマとの対話に応じる気はないようである。 気になることは、北京五輪の行われる今年こそが「我々の最後のチャンスだ」と述べたというダライ・ラマ14世の発言であるが、これが今回の騒乱の要因となったかはさておき、騒乱の起こった現時点においては、中国政府がダライ・ラマ(少なくとも現在のような彼の要求では)との対話に応じる気がさらさらないことだけは間違いないだろう。 中国側の姿勢が西側諸国のボイコットを招き、北京五輪が失敗に終わるのならともかく、全体的にその「望み」は薄いように思われる。ダライ・ラマ側としては、北京五輪が失敗しても、中国政府が対話に応じなければ、そんなことには全く意味がないわけである。すると次に起こり得る可能性があるのは、ダライ・ラマの側の妥協である。とくに、北京五輪が成功した場合、この妥協の可能性は高まる。 そして中国政府も、このようなダライ・ラマの妥協に対しては、かなり迅速に対応し、彼を厚遇することは間違いない。 もっとも、チベット亡命勢力やその他諸々の勢力に、このような妥協を許さない勢力は間違いなく存在しており、実際、過去(1985年)にもダライ・ラマの一時帰国の話があったようであるが、これは「独立を放棄することになるため、亡命政府内部で反対され、実現しなかった」という。(王柯著『多民族国家 中国』(2005年 岩波新書 P195~196) 実際、ダライ・ラマの中国帰還は相当な困難が予想されるが、前にも述べたとおり、彼は既に72歳という高齢である。「ダライ・ラマ不在という事態が生じれば、海外のチベット族社会も崩壊しかねない。そのため、海外のチベット族社会も危機感をいっそう強めている。」(前掲書P199)。 結論として、北京五輪成功の暁には、かなりの困難は予想されるとは言え、ダライ・ラマの中国帰還も想定内に入れておく必要があるものと筆者は考えるのである。 |
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ダライ・ラマ後継問題とチベット暴動
日本のマスコミは、チベット亡命「政府」の「発表」などを「根拠」に、中国政府が暴動に対して過剰な弾圧を行っているのではないかという「疑問」(本来、あくまで「疑問」であり、なんらの根拠のあるものでもない)を呈している。しかし、少なくとも、もし上の亡命「政府」の主張するような「死者×××人」などというような過剰な鎮圧を中国政府が行ったのだとすれば、かえってチベット族の怒りを買い、騒乱は益々激化して行く一方であろう。 が、報道を見ていても、既に西側各国政府の中国政府への対応が主で、どう見ても... ...続きを見る |
子欲居の中国語日記 2008/03/27 19:46 |
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