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「最近の「チベット」情勢と歴史問題」について ご参考までに、 ダライラマは既に「チベットの独立」という要求を取り下げているようです。例の田中宇の論文『改善しそうな日中関係』(2007年4月12日)から引用します。 (2007年)4月7日ダライラマは、インドのマスコミの取材に対し、「チベットは、中国からひどい統治を受けているものの、中国の一部で ある」と表明した。こうした表明が発せられたのは、中国政府が最近、チベットの独立要求を放棄するなら、ダライラマと交渉をしたい、と表明したことを受けてのことだった。(関連記事) ダライラマは以前から「チベットを中国から独立させる運動をやるつもりはない」「チベットは中国に属していた方が経済発展できる」と表明してきたが、今回は従来の発言をさらに明確化した。(関連記事) と、田中宇の上記論文の最終部分にありました。 ちなみに、後、中国政府はダライラマに対して、「チベット独立」要求を放棄すると共に、「台湾独立」への不支持も求めており、どうも現在、この点が両者(中国政府とダライラマ)の交渉再開のネックになっているようです。 それと、ダライラマはチベットに対して香港やマカオと同じような「一国両制」を行うことを求めているそうですが、中国政府は「(チベットでは既に現体制が敷かれて50年近くを経ており)現実的な話ではない」と拒否しているようです。 また、中国の論者の中には、中華人民共和国建国直後、チベットに10年近く農奴制(旧体制)の維持を認めたのは、「実質上、我が国最初の『一国両制』の実施であった」と言う人もいます。 チベットの旧体制の問題で言うと、チベットだけでなく、旧体制の中国自体が考えようによれば「暗黒社会」であり、その中でも特に「チベットの百姓の状態はひどい」と戦前、日本軍の特務機関員でチベットに潜入した人も書いているそうです(その人の本を読んだ人からのまた聞き)。 後、「チベットは太古の昔から中国の一部だ」という論点はともかく、(一時は「右翼」と言われたこともある)東洋史学者・宮崎市定なども次のように書いています。 しかしながら長き歴史の上より見れば、西蔵(チベット)は結局東方の中国との因縁が最も深く、西蔵に赴くためにインドの鉄道により迂回入国するがごとき現状は、中国が無力化したる間の一時的な現象に過ぎない。(『中国周辺史総論』1943年) 実際、ダライラマ派の亡命チベット人、ペマ・ギャルポ氏が書いていたことですが、チベットは伝統的には中国(というか漢族)などと同じく「数え年」を用いていたのに対し、インドは今も昔も満年齢を用いていたので、インドに亡命した際、彼の年齢をめぐって「ちょっとしたトラブル」があったそうです。 そのインドもかつては中国と対立して、「チベット亡命政権」を受け入れましたが、現在は中国との関係改善も進み、チベット亡命者の政治活動を規制しているようです。 |
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「チベット」と「中国」について
昨日の記事にたいして、子欲居さんからトラックバックをいただきました。この記事は、その返信です。外国人がラサの情勢を把握するのは難しく、死者は10人ともされている一方で、最大で100人に達している、との報道もあります。じっさいのところどうなのか、現時点はもちろんのこと、後世になっても把握できないかもしれません。 ...続きを見る |
雑記帳 2008/03/16 00:00 |
ダライ・ラマ関連記事の訂正
「ダライラマは既に「チベットは中国の一部」と承認」について 上記の記事で、筆者は田中宇氏の記事などを引用し、「ダライ・ラマは既にチベット独立要求を放棄しており、後、中国政府との対話再開のネックとなっているのは、台湾独立に反対するかどうかの問題だ」というような意味のことを書いた。 ...続きを見る |
子欲居の中国語日記 2008/03/21 18:11 |
内 容 | ニックネーム/日時 |
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ダライラマは中国政府がチベットにひどい統治を行っていると言っているが、筆者自身はそんなひどい統治を行っているとは思っていない。 |
子欲居 2008/03/15 21:20 |
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