iPhoneでは、所有者以外が自由に端末の情報にアクセスできないよう、パスコード(パスワード)をかけることができます。iOS11では4桁または6桁の英数字を設定できるのですが、これまではパスコードオプションを利用することで、1桁のパスコードも設定可能でした。
しかしiOS11以降は、3桁以下(1~3桁)のパスコードは設定できないよう変更されています。
3桁以下のパスコードは「簡単に推測できてしまう」と設定不可
2017年3月にiPhone Maniaで掲載したパスコードロックに関する使い方記事の時点では、標準の4桁、6桁のほかに、パスコードオプションを利用して3桁以下のパスコードも設定可能でした。通常簡単に推測できてしまう桁数のため、「このコードを使用してもよろしいですか?」という確認画面は出るものの、「コードを使用」を選ぶことで掲載当時は設定できました。
2018年4月20日現在は、1~3桁のパスコードを設定しようとすると、「このパスコードは簡単に推測できてしまいます」と表示されます。パスコードはiPhoneのロックの解除だけでなく、利用しているApple IDや個人データへのアクセスも可能となるため、安全性の低い3桁以下のパスコードは設定できないように仕様変更されています。
「1」「123」「abc」などの推測しやすい文字列だけでなく「isp」「930」などと関連性のないような文字列でも、3桁以下の場合はパスコードが設定できる「コードを使用」項目が表示されませんでした。
この仕様は2017年9月に公開されたiOS11から変更されており、1桁パスコードを利用した古いiPhoneから新しいiPhoneに移行手続きをすると、パスコードを変更するようメッセージが表示されます。
現時点でiOS11にアップデートしていない端末であれば、引き続き3桁以下のパスコードも利用できるとみられますが、現在ベータ版はiOS11.4 ベータ2まで、正式版はiOS11.3までリリースされています。新機能追加のほかに、バグの修正などセキュリティも改善されていますので、まだiOS11にアップデートしていない方はアップデートすることをおすすめします。
ちなみに、先日ある暗号研究者がSNSに投稿した試算から、iOSのパスコードが破られるまでの時間は、4桁の場合最長13分、6桁は最長22.2時間しかもたない一方、8桁は最長92.5日、10桁は最長9,259日と大幅に伸び、桁数が多いほど破られにくいことが判明しています。
(asm)