名古屋市議いじめ通報止められる
中学校で、いじめを受けたという生徒の親から、警察に通報すべきか相談を受けた名古屋市の市議会議員が、学校側に「親が警察に通報するのを止めることもできる」と伝えていたことがわかりました。
この議員は「もみ消そうという意図はなかった」と話しています。
名古屋市教育委員会によりますと、3年前、市内の中学校で、当時、1年生の女子生徒が、同級生からいじめを受けたと訴え、学校側の調査ではいじめは確認できなかったということです。
生徒の母親が知り合いの公明党の中村満・市議会議員に、警察に通報すべきか相談したところ、その後、中村議員が、学校側に対し、「困るのであれば親が警察へ通報するのを止めることもできる」と伝えていたことがわかりました。
学校に、当時のやりとりが記録された文書が残されていて、学校側は「警察に通報するかどうかは、生徒側の意思に任せる」と応じたということです。
これについて中村議員は、20日、NHKの取材に対し、「文書に記されていたことばを言ったか覚えていないが、事実関係がはっきりしないなかで、まずは学校側と保護者側の溝を埋める努力が出来ないかという思いがあった。もみ消そうという意図は全くなかった」と話しています。