マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、航空写真から道路地図を自動生成するニューラルネットワーク技術「RoadTracer」を開発した。従来の技法に比べ45%高い精度で自動生成し、人手による作業を減らせる。
航空写真など上空から地表を撮影したデータから道路地図を作る場合、現在もある程度は自動化されているが精度が不十分で誤りも多く、手作業による修正などが必要で、膨大な手間と時間がかかるという。そのため、Googleのような企業が地図作りに取り組んでいるものの、世界中に2000万マイル(約3200万km)以上あるとされる道路の大半が地図化できていないそうだ。そして、こうした道路地図の空白が、自動運転車システムの開発を妨げているとした。
MITの開発した技術は、航空写真に写された既知の場所を起点として、ニューラルネットワークにその周囲を調べさせる。周辺に道路とみなせる地点が存在する場合は、道路データをそちらへ接続し、その地点の周囲をさらに調べる。この処理を繰り返すことで、道路地図を作っていくアルゴリズムである。
ニューヨーク市の航空写真を使って試したところ、RoadTracerは該当地域に存在する交差点の44%を正しく認識できた。この精度は、従来の自動生成技術の19%に比べ、2倍以上高い精度だ。そのほかの試験結果と合わせると、精度は既存技術より45%高いという。しかも、コスト面も従来の方法より優れるとしている。
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