マストドンに住んで1年が過ぎた
Mastodonが日本で流行って1年が過ぎました。
ご多分に漏れず自分も2017年4月にMastodonデビューしたユーザーで、その後自分のインスタンスも立てている人間です。
ただし、エンジニアでもプログラマでもないのでこのブログに技術的な記述はありません、すいません。あくまでここ一年の感想なので中身もありません。あと思想的なことも面倒なので省きました。本当に雑感しかない。
マストドン、最初は名前が気に入らなかった
自分がmstdn.jpに登録したのは2017年4月15日。当時、アスキーの遠藤さんの記事がきっかけでものすごい勢いで「マストドン」というサービスへの言及が盛り上がっていました。
当初、自分はMastodonの仕組みは面白いものの「名前が可愛くない」というある種至極どうでもいいことが気になってしまい、あまり興味を持てずにいました。でもネーミングってほんと大事だよ。今は逆につよそうでいいと思います。
jpはどったんばったんおおさわぎ
人柄のよさそうな管理者のぬるかるさんを見てmstdn.jp(以下jpと呼ぶ)に登録して、まずは手当たり次第画面を確認しました。元々Tweetdeckを使っていたこともあったのですんなり馴染みました。
当時のjpは本当にお祭り騒ぎで、ローカルタイムラインが読めない速さで流れていました。とりあえずなんか書くとどっかからふぁぼがとんでくる。内容は関係なくて、トゥートの内容が「てすと」でも「うんこ」でもふぁぼがとんでくる。みんな新しいSNSを試して楽しんでいるようでした。
インスタンスを立てるぞ
jpでMastodonの基本的な使い方を覚えたので、早速インスタンスを立てようと思いました。
個人サイトを運用していた経験のある人間なので、やっぱり自分で立ててみたい。しかしPerlのCGIを多少改造する程度の知識しかなく、いちからプログラムを作り上げるような技術のない自分に立てられるのか?ruby触ったことないんだけど?みたいな状態だったので、当時乱立していた日本人によるMastodon設置ブログ記事をひたすら読みまくりあっという間の一ヶ月間を過ごしました。この時の熱意は異常で、家事・仕事・睡眠以外の時間をガチで全部Mastodon関連の勉強に費やしていました。いや睡眠もだいぶ削りました。過集中はほんと悪いクセなので気をつけたい。
そんな感じでまずは試しということで、1年間無料で使えると聞いたAmazonのクラウドサーバー(AWS)を借りてインスタンスの設置を試みました。勉強の甲斐あってとりあえず動いたものの、慣れないLinuxコマンドと日本人のブログ記事を読まないと何も出来ない自分に「あ、これ続けるのは無理」と判断して初の自前インスタンスはお亡くなりになりました。これは的確な判断だったなと思います。
さくらインターネットさんありがとう
その後間もなく、さくらインターネットさんが「スタートアップスクリプト」というインスタンスを一発で設置できる神ツールを公開しました。今でこそmast.hostやhostdonやムトー等のホスティングサーボスがありますが、当時はまだ存在しておらずこれがまさに渡りに船で、早速さくらのクラウドで設置してみました。これが現在も続く自作インスタンス「UNDER-BANK.blue」です。最初は何度か爆破しましたが、まさかこんなに続けられるとは思いませんでした。
うちのインスタンスについてはまた登録開放1周年あたりに何か書くつもりなのではしょりますが、当初はおひとりさまインスタンスのつもりでした。が、容量が勿体無いのでTwitterのフォロワーさん向けに開放したところ、ありがたいことに少ないながらも定期的に利用してくださる方がいてとても嬉しいです。今後も適当に使ってください。
管理者にとってリモートフォローは大事
何の知識もない自分がインスタンスを維持できているのは、まさにリモートフォローさせていただいていたインスタンス管理者さんたちのおかげです。躓いたら教えてもらったり、知見ある方々が先に遭遇したトラブルとその対策をメモしておいたり。もしリモートフォローを使わずインスタンス内でのみ交流を完結させていたら早々に挫折していたのは確実です。
さらにリモートフォローの別の利点として、リモートフォロー先のインスタンスで起きた出来事や、どういう自治が行われているのか、どんな文化やミームがあるのかなど、様々なことがトゥートやブーストで伝わってくるので、Fediverseという世界の広さを感じさせられます。Twitterより総ユーザー数は少ないのに、不思議にマストドンのほうが世界が広く見えるのがこれまた面白いです。(単に自分のTwitterのフォローが偏っているともいう)
ホームタイムラインは気楽
自作のアンダーバンクインスタンスがメインのアカウントではありますが、現在はサブおよびマストドン本体の技術的情報収集用として:realtek:(俗称はnere9)にもアカウントを作ってこちらも活用しています。アンダーバンクインスタンスとnere9、どちらも現状のマストドン界隈でメジャーな使い方であるローカルタイムライン向けのインスタンスではなく、ホームタイムラインの活用が多いインスタンスですが、自分にはこっちのほうが性に合ってるみたいなのでのんびり過ごさせてもらっています。nere9は思考の/dev/nullの場所だと管理者の一人であるえじょ氏が言っていました。わからんと言う人向けに説明するとブラックホールだとか、何かをそっと遺棄するような、反応の帰ってこな壁打ちのような場所のことらしいです。そういう適度な距離感が好きなので、これからも使わせていただきます。nere9管理者のインターネット蟹工船admin各位に感謝です。
現在の利用スタイルと今後の話
まさか1年も続いてるとは思わなかったので……と言いたいところですが、元々webの仕組みが好きだった自分なので、1年後もこうやってユーザーが定住しているのはすごく嬉しいしやったね!って感じがします。もちろんTwitterも使っていますが、
- Twitterは宣伝告知および絵描き文字書き等のフォロワーさんとの交流・情報収集用
- Mastodonは日常的な雑談やオタク関連の話題、同人誌原稿の進捗メモ、エンジニアやプログラマや技術系学生さんたちの知見によるサーバー運用の勉強
という使い分けに変化しています。
そして面白いことに、Mastodonではけっこうな頻度でタメ語で喋るようになりました。なんとなく「Twitterよりゆるく適当にやりたい」みたいな気持ちが働いているのかな?と思います。なのでTwitterでの自分を知ってる人からするとけっこうくだけた口調になってるのが自分でも面白かったりします。
そんな感じでTwitterもMastodonもお互い良い点があるので、これからもうまく使い分けていきたいと思います。
Mastodon日本ブーム1周年、おめでとうございました。我々は生き延びた!この穏やかで多様性に優しいSNSがこれからも続きますように。
xanac