医療法人芍薬会 灰本クリニック

灰本 元院長

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若い開業医に伝えたい。正しい事をやり続けるのが医師

―医師を志したきっかけと、開院までの経緯は?

小学校の同級生のお父さんが開業医でした。私が小学校6年生の頃、しょう紅熱にかかったことがあり、母がその先生に往診を頼んだんです。夜中の0時過ぎに自宅にいらしたのですが、疲れ果てた姿で玄関に立っていたと母が感慨深く言っていました。当時、近くに医師が全然いなかったから、外来診療の後であちこち往診して回ってきたんでしょう。その姿勢が町医者の理想の姿だと思うのです。そんな姿に感銘を受けて医師を志したのですが、大学卒業後、私が籍を置いたのは病理学を研究する場でした。研究して、結果をまとめて論文をたくさん書いて。このまま定年まで続けて良いのかと考えていた30歳の頃、その先生の顔が浮かんできました。「自分は町医者になりたかったんだ」と、思いを新たに臨床に戻る決心をし、それから研修を重ねて開院しました。

―開業を志す、または開業したての若いドクターにメッセージがあるそうですね。

私の経験を伝えるとするなら、まずは診療技術を磨くことです。性格も大事ですが技術は医師として当然ですから。次に、専門外の分野の腕の良い医師と交流をもつことです。自分が内科なら、主に外科の先生などね。他の分野の先生と個人的な付き合いをして、自分の患者さんを安心して紹介できる関係を作っておきましょう。開業医の実力は、いろいろな場面で患者さんに安心感を与えらえるかで決まりますから。また、専門分野が一つだけというのはリスクがあります。例えばローカーボが浸透していけば糖尿病は減るかもしれませんから、糖尿病だけでやっていくのは危険ですよね。だから、開業医といえど10年、20年後までの疾病構造の変化を見据えて、開業後勉強して3つくらい専門分野を持っていたほうが将来患者が減るリスクを回避できます。そのためには10~20年後にどのような疾患が増え、逆に減るという情報を海外論文や研究者から集めることが大切です。

―今後の展望について聞かせてください。

私はもう数年で引退するつもりでいますから、医院は息子に任せようと思います。その後は、食事と運動に関する施設を作りたいと考えています。現在二人の常勤管理栄養士がいて、すでにローカーボ食の指導では世界でも知られている施設になっています。それに加えて理学療法士や作業療法士の力を借りて循環器や呼吸器のリハビリ、手術後のリハビリ。働く世代の腰痛や肩こりにも対応する施設です。中年から自分の骨格や筋肉の弱点を知ってストレッチしたりトレーニングすれば60代、70代になっても転んだり骨折したりしにくい体になるかもしれません。骨皮筋ドックがあってもいいと思うんですよ。薬をできるだけ使わないで、食事と運動でなんとか健康を保つ。実現したら楽しいですね。



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