医療法人芍薬会 灰本クリニック

灰本 元院長

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慢性疾患は薬に頼らず食事や運動で改善

―慢性疾患での減薬の取り組みについて教えてください。

例えば、一般的に「骨粗しょう症の予防にカルシウムを摂りましょう」と言われるでしょう。ところがカルシウムを飲み続けることで心筋梗塞のリスクが増加するという論文がイギリスの医療雑誌に載ったんです。胸やけを抑える薬も心筋梗塞、肺炎、腎不全になるリスクも高まるとか。抗生剤も飲めば飲むほど糖尿病の発症率が上がるという、12年かけて70万人を調査した論文が昨年発表されました。理由は、腸内細菌が狂うからということがわかってきたんです。今のところ安全と思われるのは血圧の薬とコレステロールの薬。どうしても必要な薬は出さなければいけないけれど、できるだけ投薬数を減らすようにしています。骨を丈夫にしたかったら、薬より太陽を浴びて運動するのがいちばんです。

―糖質制限食(ローカーボ)を早い段階から取り入れていますね。

十数年前からローカーボを取り入れています。これにより血糖値は劇的に下がり、糖尿病薬は減ります。私は数多く来院する糖尿病患者のデータをきちんと整理し、毎年ローカーボの論文を海外専門誌へ書いています。糖尿病に合併する高血圧やコレステロールをきちんと管理していれば脳卒中や心筋梗塞で亡くなる可能性はほとんどありませんので、当院の糖尿病患者さんが亡くなるのはほとんどががんです。予後が悪い膵臓がんでもサイズが小さければ2年以上生きれます。糖尿病患者さんをがんで死なせないということが今の私のやりがいです。

―漢方薬や心理的アプローチについて教えてください。

開業以来、当院では積極的に漢方薬を取り入れてきました。しかし、ここ25~6年の西洋医学の進歩で、漢方の優位性は少なくなってきています。たくさん生薬を使うと自然破壊につながりますから、できれば西洋医学の薬を使ったほうがいいと私は考えています。今、一番多く漢方を処方しているのがアトピー性皮膚炎と慢性の咳です。アトピー性皮膚炎は精神的ストレスと深い関係があるとわかってから、私も臨床心理を15年以上勉強しています。毎週カウンセラーと相談しながら症例にあたり、検討し、反省を繰り返して今でも勉強を続けています。心理の勉強はアトピー性皮膚炎の治療だけでなく、患者さんとのつながりやスタッフさらに家族とのつき合い方まで、本当に役立っています。



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