九州新幹線長崎ルートの整備方式を巡り、18日の与党検討委員会終了後、取材に応じたJR九州の青柳俊彦社長の発言は次の通り。
-JR九州の全線フル規格の主張に対し、委員からは「重い意向」との声が上がった。
「正直なところで検討結果を報告した。これまでこうした形で話すチャンスがなく、初めての具体的な意見だったので、(重く受け止めるという)感想を持たれたのではないか」
-全線フルによる佐賀県の追加負担をどう考える。
「整備新幹線の整備スキームについてコメントすることはない。今回のような事態では総合的に対応策を取っていかないと、スキームにこだわっていてはできないと思う。与党検討委で具体的議論がされると考えている」
-スキームを変更すべきということか。
「そうではない。変更は非常に難しい。九州だけの問題ではなく、安易に変えられるものではない」
-リレー方式の収支採算性が成り立たないと説明しているが、試算したのか。
「試算はした。かなりの赤字が出るだろうと覚悟している。金額はまだ公表する段階にないと思う」
-全線フルの場合の並行在来線問題について検討しているか。
「今のところ、何の検討もしていない」
-ミニ新幹線の導入を否定している立場なのか。
「いや、それなりの効果があるのは国の試算でも分かる。ただ、工事期間や開業後の運行に問題がある。ミニが成立しない方式ではないと考えるが、課題もまた多いと申し上げた」