従業員の方達が最後に映画館を見あげている姿が印象的だった
シネマコンプレックスの人気に押され、昔ながらの映画館が一つ、また一つと姿を消していっている。
上野の最後の映画館「上野東急」もこの4月末日をもって閉館する事となった。 映画館が終わる日というのはどういう感じなのだろうか。常連客が詰めかけ、最後に館長が挨拶したりするのだろうか。 (この記事のBGMはニューシネマパラダイスのあの曲でお願いします) ※2012年5月に掲載された記事の写真画像を大きくして再掲載したものです。
東京葛飾生まれ。江戸っ子ぽいとよく言われますが、新潟と茨城のハーフです。
好物は酸っぱいもの全般とイクラ。ペットは犬2匹と睡魔。土日で40時間寝てしまったりするので日々の目標は「あまり寝過ぎない」
前の記事:「松山には道路にみかんが転がっている島がある~地元の人頼りの旅 in 愛媛県松山市~」 人気記事:「「コーラと同じ量の砂糖が入った水は飲めたもんじゃない」は本当か」 > 個人サイト twitter 3つもあった映画館上野にはかつてJR駅前に「上野東宝劇場・上野宝塚劇場」と「上野セントラル」が並び、京成線駅裏手にこの「上野東急」と、映画館が3つもあった。東東京に住む私が子供の頃は、映画館といえばここ上野だった。
ちなみに成人向け映画館はまだあるんですけどね。しかも新しくなってるみたい
難易度の高い顔ハメを発見!一体誰がやるんだ…
当時、今以上のパンダブームが来ていた動物園を始め博物館・科学館、そしてドラえもんが見られる映画館がある上野は、子供の私にとって夢のような場所で、ちょっとずつシャレ気の出てきた今とは違う賑わいを見せていた。
朝11:00、下見にやって来たお、何人か並んでるみたい
カメラを向ける人たちも
チラホラいる
映画は時間をずらして2つ上映
あちこちに閉館のお知らせが貼ってあり物悲しい
この日の目的は映画館がどのような終わり方をするのかを見る事なので、私は最終上映を見る予定。でも一応明るいうちに外観写真などを撮っておこうと、最初の上演時間より少し前にやってきた。
休日だしもしかしたら長蛇の列をなしているかもと思ったが、パラパラと人が入っていくだけであった。 今日の最後のプログラムはこの「バトルシップ」。ユニバーサル映画100周年作品らしい。18時半から友人と見る約束をしている。
外観写真を撮ったあと、受付の様子はどんな感じだろうかと古いエレベーターに乗り、3階に向かった。すると隣に並んだおじいさんが「今日でここ最後なんだよね」と独り言のように、階数を見上げながら言った。私はこの映画館への思い入れは少ないものの「そうですね…無くなるのは残念ですね」と答え二言三言会話した。
エレベーターから降りるとおじいさんは「あ、」と振り返った。そこでようやく顔を合わせ「チケット2枚あるから1枚あげる」と言い受付に向かっていった。え?…ええー!? おじいさんにチケットもらっちゃった「いいのいいの」と言って受付に並ぶ優しいおじいさん。しかし夜見る予定の映画と同じプログラムなのだ。
凄く嬉しいけど…夜に友人と見る約束があるのでと遠慮すると、じゃあ夜そのチケットで見に来たらいいよ、と既に切られていた半券と外出証(受付の人と話をつけてくれた)をくれた。やったー有難うございます!
夜見に来ます、といったん外に出ようとしたが
結局入っちゃう事にした。
2回見ればいいや予定外の展開に動揺してしまい一度は外に出たが、落ち着いて考えれば、友人に会うまで特に用事は無いし朝の様子はまた夜とは違うかもしれない。そんな訳でやっぱり入ってしまう事にした。同じ映画を2回見る事になるがそういう経験もいいじゃないか。
ポップコーンやポテチ、パンなんかが売られていたケース。何も無い。
プログラムももう無いのか…
代わりにスペースを埋めるかのようにチラシが並べてあった
映画館価格(200円)の自販機。そういえばシネコンには自販機無いよね
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