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Google、Dockerデーモンに依存せずコンテナイメージをビルドできる「kaniko」オープンソースで公開

2018年4月19日


Googleは、Dockerデーモンに依存せず、ユーザー空間内でDockerfileからコンテナイメージをビルドできるツール「kaniko」をオープンソースで公開しました

kaniko

通常、Dockerfileからコンテナイメージをビルドするには、Dockerデーモンにアクセスする必要があります。Dockerデーモンは実行にルート権限を必要とするため、ルート権限に簡単にアクセスできない環境、例えばKubernetesクラスタ内のDockerコンテナ環境などではコンテナイメージのビルドが難しいとされてきました。

オープンソースで公開されたツール「kaniko」は、この課題を解決するために開発されたとGoogleは説明しています。

With kaniko, we both build an image from a Dockerfile and push it to a registry. Since it doesn’t require any special privileges or permissions, you can run kaniko in a standard Kubernetes cluster, Google Kubernetes Engine, or in any environment that can’t have access to privileges or a Docker daemon.

kanikoを用いることで、(ルート権限へのアクセスがあってもなくても)どちらでもDockerfileからコンテナイメージをビルドし、レジストリへプッシュできます。というのも、kanikoは特権的なアクセス権限を必要とせず、標準的なKubernetesクラスタやGoogle Kubernetes Engineやそのほか特権的なアクセス権限やDockerデーモンにアクセスできないあらゆる環境でも実行できるからです。

Dockerデーモンに依存せずにコンテナイメージをビルドできるツールはすでにimgorca-buildなどがあります。下記では、kanikoがこの2つとどのように異なるのかについて説明されています。

The img tool builds as an unprivileged user within a container, while kaniko builds as a root user within a container in an unprivileged environment. The orca-build tool executes builds by wrapping runc, which uses kernel namespacing techniques to execute RUN commands. We're able to accomplish the same thing in kaniko by executing commands as a root user within a container.

imgツールはコンテナ内で非特権ユーザーとしてビルドを行いますが、kanikoは非特権環境においてコンテ内でルートユーザーとしてビルドします。orca-buildツールはruncをラッピングすることによりビルドを実行します。これはRUNコマンドを実行するためのカーネル名前空間のテクニックです。私たちもkanikoで同様のことをコンテナ内でルートユーザーとしてコマンドを実行するために行っています。

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カテゴリ Docker / コンテナ / 仮想化
タグ  Docker , Google , Kubernetes


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