「必ず失敗する企画書」に足りない8つの視点

「Who」が明確でない計画は、絵に描いた餅だ

誰にでも始められるプロデュースの思考法とは?(写真:Graphs / PIXTA)
仕事で「プロデューサー」という役職を任された。新規事業部へ異動になった。イベントを企画したい。ウェブサイトやローカルメディアを立ち上げたい。何かしら地域を活性化させる活動をやりたい。でも何から手をつけていいのかわからない……。そうして立ち止まっている方もいるのではないでしょうか。
大阪ガスの社員として文化事業や地域活性化事業に携わりながら、1000件以上の地域イベントを手掛けてきた山納洋さんが、著書『地域プロデュース、はじめの一歩』から、誰にでも始められるプロデュースの思考法を紹介します。

そもそも「プロデューサー」って、何をする人?

さて、最初に質問です。みなさんは「プロデューサー」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべるでしょう?

従来、「プロデューサー」とは、「モノやコトを創るプロジェクトの総元締」を意味する役職として使われてきました。たとえば、映画や演劇などの創作の現場において、作品の方向性を指し示し、クオリティに責任を持つ「ディレクター」(監督や演出家)に対して、企画・予算管理・宣伝や配給の交渉など、作品制作の周辺にあるすべての仕事を取り仕切るのが「プロデューサー」です。つまり、プロデューサーはプロジェクトを最初に構想して、プロジェクトに必要な座組みを決めるという、重大な役割を担っています。

最近では、一般のビジネス分野においても、プロデューサーという職種名が使われることが増えています。プロデューサーには、さまざまな能力を持つスタッフを集め、彼らの創造性や特性を最大限に引き出し、コラボレーションを引き起こすことで、新たな価値を世の中に届けるという役割が期待されています。

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  • 7W425ec436652d
     著者に同感。
     やりたいという人を巻き込むことがやはり大切だからもうひとつ「with」を加えてはどうだろう。
    up7
    down0
    2018/4/18 12:13
  • NO NAME5ee190216fde
    著者の内容に加え、
    新規事業や新規案件といった新規に始まるものの場合、管理職が立場上プロデューサーとなり、推進者は別でいることが多い。

    この場合、管理職は手を動かさず口を動かすだけ(適当に意見するだけ)で、手を動かす推進者は疲弊するんだよね。だって、企画そのものが幼稚な場合、誰が推進しても駄目になるのはわかりきっているのに、管理職は推進者を変えてみて、あいつは駄目、こいつも駄目と堂々巡りになっているから。

    本当に必要なWhoは企画をしっかり作り上げる人なんだよね~
    up4
    down0
    2018/4/18 14:04
  • NO NAME8d019b7ece94
    その通りなんだけど、俺は毎度敗戦処理ばかりしてるけどな。
    別にやりたくもないけど偉いさんが御指名で来るからなぁ。
    なんか周りが勘違いしていて”困ったときに頼め”と思っているらしいけどそんな能力はないし、面倒くさいから勘弁して欲しいよな。
    目指せ”無能なサボり魔”だけどな。
    今は”無能の働き者(銃殺刑)”の路線だからなぁ。
    up4
    down1
    2018/4/18 13:06
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