津々浦々のママ菓子。
前から気になっていたのだが、ご当地菓子の中に「ママ」や「母」と名のつくものがちょいちょい見受けられる。しかもなんだかそれらは似たテイストのようなのである。おやおや?これは記事化せねばなりませんな。
来月には母の日を控えていることだし、ここらで全国の「ママ菓子」を集められるだけ集めて、試食会を催してみたい。昨年6月から温めていた企画です。
1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。
前の記事:「企画の達人に、ザクザク企画を出せるコツを聞いた」 人気記事:「“ハト”ヒールでハトと仲良くなりたい」 > 個人サイト 妄想工作所 母はいずこフェイスブックで呼びかけたところ、4~5種類のママ菓子が各地から挙がった。入手のため、とりあえず都内のアンテナショップを回る。
銀座の交通会館他、1丁目付近なども回る。ママ菓子だけを求めに。
途中でアンテナショップを回りきるのを諦めて、百貨店の地下に行くと、あら、最近は全国のご当地菓子を集めたコーナーがあるのねぇ(頬に手をあてて)。大半はそこで入手できた。あとは電話で取り寄せたり、ネットで新たに見つけたものも含め、6種類が集まった。
漠然とひたすら「ママ」「母」の字面で探していたのだが、集めてみると全部和菓子の範疇だ。そうそう、この和菓子でありながら「ママ」「母」というネーミングのカテゴリに、共通点があるなあと思っていたのだった。 取材ではあるが、全部自分用のご進物と思うとものすごくうれしい。
それではお母さん方をご紹介しましょう。
まずはこの企画の原点、我が街・群馬県桐生市の、その名も「ママ」から。 ああ、この包みの感じ。手土産感。
そう、この「ママ」は私が40年以上も前から好きで、今でもたまに帰省のおりにバラで買って東武りょうもう号車内で食べている。ママ菓子の魂百までとはこのこと。
パッケージは数年前にリニューアルし、味も少し変わった?だが問題なしだ。
やさしそうなピンク色のママの顔が包装紙に。どストレートなデザインである。「ふれあいのお菓子」と書いてある。
断面図はこんな感じ。
この雰囲気。おや?と思う人も多々いるだろう。故郷のあの菓子に似てるなあと。
その話はまた後ほど。 次は徳島から、「マンマローザ 」。イタリア来ました。 「マンマはイタリア語でお母さん」まごうことなきママ菓子である。
これは一番味のバリエーションが多かったが、今回はやはり基本のミルク餡を。
表面に「M」「R」と型取りしてあって、医薬情報担当者に大人気(?)
次は東京のご当地菓子といえる、ナボナでおなじみ亀屋万年堂から「ママンミール 」。 こちら、新商品でございますのよ。
これもマンマローザ に負けず劣らずのバリエーションだが、今回はスイートミルク味をば。
どんどん行くよ。愛媛から、「母恵夢」と書いて、ポエムだぜ。
今回は少なめに「ベビー母恵夢」をチョイス。もうママなんだか赤ちゃんなんだか。
これは角丸タイプで表面に無数の穴が。公式サイトによれば、この穴はムラなくきれいに焼くためとか。
これもメジャー級、福島の「ままどおる」。
パッケージに、こなれ感ある。
ただし!「ままどおる」とはスペイン語で「お乳を飲む子」という意味なのだ。
Googleさんは非情な翻訳を返してくる。
しかしだ!
パッケージ裏側には「世界のお母さん」の豆知識付き!
というわけでこれはもうママ菓子ということにする!
いきおいで出してみたが、中身はとてもかわいくて上品な感じです。
最後はこちら、広島は「マミーローズ」。バラの街福山の市政100周年を記念して作られた、バラをかたどったお菓子だ。今まで紹介したものとはまた一味違う雰囲気。
真ん中はバラと、そしてなぜかコウモリのマーク。調べたら福山市の市章がなんと「蝙蝠」で、そもそも福山城のある蝙蝠山の字面が「福」に通じるから「福山」になったんだって!
真ん中にレモンピールがのっかって、独自性ひとしお。
はい、割ったらこんな感じね。
さてこれらを私の舌だけでレポートするのは頼りなく、またどれがどんなお母さんぽいか、自分の母親のイメージはあるか、できることならワインのテイスティングのようにさらさらと母への想いも込めて味を表現してもらおうと思い、ある日のライターの集まりに持参したのだった
メンツを見て、しまった!と思った。
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