知ってた。
というか最近、はてブのリテラシーが下がったというか、昨日の一般小説の表紙がラノベ化してる云々とかもかなり飛ばしまとめなんだが(書店に行って平積み見てこいよ、どこがラノベ化だよ)、エラー訂正力が随分下がった気がする。
そりゃあ「ラノベっぽい表紙が増えた!」の方が「いや、それほど増えてないけど?」より、「漫画村がまんがタウンで復活した!」の方が「いや、別物だろ」より興味を引きやすいだろうが、最低限持つべき受け手のリテラシーってそう言うことじゃないと思うんだよ。
以下、漫画村を支える愉快な人々について。
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漫画村の住人たち
ツイッターなんかで漫画村ブロッキング&まんがタウン辺りの反応を見てると著作権だ、違法だなんだと叫ぶのも虚しくなってくる。
「漫画村なくなったらバイトの休憩中ヒマになるわ!」ってやつに「それなら漫画タウンがあるよ」と教えるやつ。
するとそれに対して「は?別に法を犯してないし逮捕できるんならしてみろよ」と答える心底クズの方々。
「立ち読みが犯罪じゃないのに漫画村が犯罪だって意味がわからない」という的外れな意見も結構見かける。
いや、まず前提が違うだろ。
どうして一緒に思えるんだか。
漫画村は勝手に画像を電子化。
それをアップロードして不特定多数に見せている。
その時点で充分に犯罪。
言ってみれば漫画村は、盗品を並べ、コピーを作り勝手に読ませていたようなもの。
権利者でもなく許可もなく無断で不特定多数に公開し、それが商売になってる時点で、私的複製の範囲を超えてる。
立ち読みどころか法的にもその時点で充分に悪。
立ち読みを許容するか否かは書店やコンビニに許容されている。
店によっては中が読めないようになっていたり、店によっては読めるようにしてある。
でもそれは著作権者や出版社に無断で読ませているわけではない。
AMAZONで一巻無料で読めるのは、無断で誰の徳にもならないわけじゃないでしょうよ。
「正規に売っているものを立ち読みする」か「盗品を読むか」の違いに区別をつけていないから同じに感じるだろうが。
石を投げる権利
……これも違う。
なら目の前で誰かが泥棒してても「いや、俺も違法動画見てるからな……泥棒は見逃すか」ということになる。
信号無視で道路を一度でも渡っていたら交通違反を見かけてもスルーしなきゃならないと?
歩きスマホしてたから痴漢は見逃さないとだめですかね?
これが是なら聖人君子以外は、警官にも裁判官にもなれず、犯罪行為を見かけても見逃さなければならない。
「悪いことを悪いという」行為に義務はないが権利も必要ない。
自身の罪の軽重によって目の前の罪を放置していいなんてアホな道理はない。
倫理のない村
例えば「道にゴミを捨てるな」という常識的な倫理観も無視して平然と道にゴミを投げ捨てる輩も多い。
シンガポールじゃないんだからガムを吐き捨てても日本では捕まらない。
捕まらないから捨てる。
でも「捕まらないからやっていい」かどうかは別問題。
捕まらないから、法律で決まってないからやっていいのかどうか?を判断するのは個人の感覚と考え方次第。
道にゴミを捨てると気分が悪い、ガムを捨てるときは包み紙に入れてゴミ箱へ。
それらは正しいが法律で決まっているわけでもなく、破れば犯罪でもない。
でも道へ捨てたりはしない。
倫理観は人によって異なる。
倫理観が著しく欠けていても、それなりに日常は送れる。
混雑した車内でリュックを背負ったままの娘、平然と歩きタバコで臭い息を吐くおっさん、駆け込み乗車で扉を破壊するサラリーマン。
マナー違反の軽微に関わらず、犯罪でもなければ彼らもごく普通に日常を送れる。
高知からデマを流し燃やして生きる輩の倫理観は明らかに低いが、あれでもやっていけているし、その周囲に倫理観の低い人が集まり擬似コミュニティだって形成されてる。
生きる上で倫理観が必須なのであればnetgeekなんてとうの昔に消え去ってる。
漫画村であれ違法画像であれ、思考停止で我欲のまま利用する人々に対し、脳を動かし考えることのできる人々が草の根で訴えるのは残念ながら無駄。
漫画村を嬉々として使っている時点で違法サイトであることを容認しているのが前提。
「見るのは犯罪じゃないんだからやっていい」「悪いなら捕まえてみれば?」「法律で規制しない方が悪い」と考える安直な人に対し「それ違法サイトですよ」と教えることは実に無駄。
「漫画村最高だったのに、ぐちゃぐちゃ正論ばっかり言いやがってうるせーな」という人々には何を言っても無駄。
「は?違法画像??みんな使ってるってるけど?何が悪いの?」と開き直ってるはてなブログの管理人もいましたし、今でもたまに違法画像に無頓着なブログを見かけるし、それを読む人らが画像の是非を気にする様子もない。
漫画の終わりの始まり
では無力で善良なる個人は、果たしてどうすればいいのか?といえば「自分は使わないようにしよう」としか言いようがない。
著作権周りは親告罪。
権利者でなければなんともならず、ネットという海外にもイージーにつながってしまう環境から法の目を掻い潜って今回のようなパターンも生まれる。
違法画像使ってるようなブログも結局、権利を持っているところ、管理をしているところしか手の打ちようは無いのと同じこと。
そもそも法規制が遅い、業界団体の怠慢が目につく、利権を守ることばかりで危機感が薄い。
自業自得と言われて出版業界人は言い返せるのかね?
結果、作家ばかりが損をする。
政府が緊急措置として接続遮断(サイトブロッキング)先の一つとして名指ししていた漫画雑誌などを無料で読める海賊版サイト「漫画村」が17日午後3時半ごろから接続できなくなった。接続事業者の関係者によると、事業者側ではサイトへの接続遮断をしておらず、運営者側が関連するサーバーへの経路を自ら閉じたとみられる。
残念ながらブロッキングにもそれなりの効果があったらしいが、今後を考えてもいたちごっこは続くだろう。
どれだけ嫌儲が隆盛を極めてもまとめサイトが膨れ上がったように。
一つ儲かる例が出てくれば追従する反社勢力は根強い。
やはり広告を断つしかないよねぇ……悪名高きMacKeeperもそうだが、宣伝することでわざわざ悪名を広めるってのも逆説的なものですが。
高知のあの輩みたいに悪名は千里を走るので。
テレビがダメになり、音楽がダメになり、今度は漫画がダメになっていくらしい。
根本的な解決がない限り、ヒマで倫理に欠ける村人がこれからも村を支え続ける。
自分みたいなのは、地道に買い支えていくしかない。
作家に直接還元する方法があれば、そっちで買うんだけど……。
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