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海外「旅行」じゃない。年間9カ月海外で過ごすノマドワーカーの持ち物

海外「旅行」じゃない。年間9カ月海外で過ごすノマドワーカーの持ち物
Image: Africa Studio / shutterstock.com

ライフハッカー[日本版]ゲストライターで、ノマドワーカーの早瀧正治です。フリーランスで翻訳・コピーライティング・オンラインマーケティングをしています。アメリカやイギリスなどの企業と取引し、先進国水準の収入を得ながら、東欧などの物価が安い国を転々とする生活を送っています。

この度は「海外で長期滞在するノマドワーカーならではのライフハック」をテーマに、持ち物、クレジットカードなどのお金の話、旅先での友達の作り方、安全に旅をするためのコツを4つの記事にわけて紹介します。


今回の記事は、ただの海外旅行ではない、パソコン+ネットで働きながら海外旅行をする「ノマドワーカー」が日本から持って行くべきもの、できれば持って行きたいもの、あると意外と便利なものを実体験をふまえて紹介します。

海外長期旅行の持ち物とノマドワーカーの持ち物はちょっと違う

実は半年以上の長期海外旅行は、今時そんなに珍しくありません。「世界一周持ち物」で検索すると、いくらでも参考になる記事が見つかります。

でも、それは休暇を取って旅行に集中する人の持ち物です。ノマドワーカーのように仕事をしながら海外旅行する人は、「仕事の生産性を下げない」ために普段の生活と近い、快適な環境を整える必要があります。

使いやすい仕事道具は必須

まずは「持っていくべきもの」。使いやすいノートパソコン、キーボード、マウスは絶対に必要です。普段、マイクロソフトのエルゴノミクスキーボードのような外付けキーボードを使っているなら、旅先でもそれを使いましょう。または、普段からノートパソコンのキーボードを使ってそれに慣れることです。

Surface Proのように、膝の上に置いて使えないタイプのノートパソコンや、タブレット+Bluetoothキーボードを使うのはおすすめできません。ホステルのベッドで横になって使ったり、CouchsurfingやAirbnbのソファで使ったりすることを想定すると、それになりに大きくて、しっかりしたノートパソコンがおすすめです。

私のおすすめは、LenovoThinkPadシリーズです。慣れればキーボードの中央にある赤いボタン(トラックポイント)はタッチパッドやマウスより便利だし、国際保証サービスがあるので旅先でも修理にだせます。またMacbookと比べると安いし目立たないので、盗難のリスクも低いし、万が一盗難になっても経済的なダメージが比較的少なく済みます。作りもけっこう丈夫です。

レノボの直販オンラインショップなら、バッテリーやメモリなどをカスタマイズして購入できます。WiFiのアンテナは、一番高いものにアップグレードしましょう。

SIMフリーのスマホ+SIMを現地調達

ノマド旅をするなら、現地のSIMカードも必須。コスパが圧倒的です。ウクライナに行った際は、3カ月で1000円くらいしか払ってません。そもそも、私のように1年の大半を海外で過ごすという方は、日本でも観光客向けのプリペイドSIMで十分です。

ちなみに、私は約2年ほど携帯電話を持たずに海外で生活・旅行していましたが、2017年の旅の半ば、ハンガリーで1万円以下のスマホを購入し、とても後悔しています。内部ストレージが小さすぎ(2GB)なので、Google日本語入力や、Android OS、Google Mapなど、SDカードに移動できないデータだけでストレージがいっぱいになり、正常に動作をしなくなってしまいました。

Kindleまたはタブレットで読書と勉強

次に「できれば持って行きたいもの」は、Kindleやタブレット。海外を旅していると、特にスカイスキャナーを使って最安の乗り継ぎ便を使うときや電車やバスで移動するときに、意外とヒマな時間があります。ノマドワーカーとして成功・成長するなら、日々勉強が必要です。

有名企業のCEOは年間60冊以上の本を読むそうですね。フリーランスは、1人で企業の全部署の全機能(CEOを含む)を兼任しているので、意思決定、経営戦略、ファイナンシャルプランニング、仕事についての勉強が欠かせません。

それに、「考えるより行動」「知識より経験」「頭より手を動かす」というように、フリーランスとしての独立や起業に限らず、「とにかく行動することが大事だ」っていう風潮がありますよね? 行動は成功の最初の一歩ですが、失敗の最初の一歩でもあります。巨額の借金を抱えてしまうなど、挽回が難しい失敗だってありえます。なので、成功の第一歩は、正しい行動です

これからノマドワークやフリーランスを始める人は、きちんとライフハックの本やサイトから学んでおきましょう。

携帯用コーヒーメーカー

私みたいに年間300日近く旅をしていると、毎食外食なんてしたらお金がかかります。それに、毎回Airbnbを一部屋貸し切って、そこに1カ月から2カ月分くらい滞在するので、たまには「今日は外に出たくない…」っていう気分の日もあります。

そういうときは、外に出ずに自炊するのですが、Airbnbのキッチンには、意外とコーヒーメーカーがありません。私は、毎朝インスタントじゃないコーヒーを飲まないと調子が出ないので、常にコーヒーメーカーを持って旅をしています。

おすすめは、荷物に余裕があるなら直火式エスプレッソメーカー(マキネッタ)ですが、なければベトナム式コーヒーフィルターかプラスチックのフィルターがおすすめです。

ほんだし

そして、「あると意外と便利なもの」。日本食をずっと食べてないと本当に禁断症状が出るんです。よく「日本の味が恋しくなったときのために、インスタントの味噌汁を持って行く」って人いますよね?

じつは、インスタントのお味噌汁や醤油ぐらいなら、たいていの国で手に入ります。イスタンブールでは、普通のスーパー(カルフール)で醤油が3種類(普通、減塩、たまり)や、たくあん、味噌、ガリ、海苔がありました。中国の醤油なら、もっと簡単に見つかります。

でも、「ほんだし」はとにかく見つかりません。ほんだしと醤油があれば、麺つゆも作れるし、ほんだしがあるだけで、「日本の味の本物っぽさ」が大きく改善されるし、携帯性保存性にも優れているのでおすすめです。

私は、Couchsurfingなどで知り合った現地の友達に、よく雑炊を作りますが、ほんだしのあるなしでリアクションが全然違います。ちなみに、雑炊は鍋一つで作れるし、栄養も豊富なので、海外生活のオススメレシピNO1です。

缶切り・栓抜き

缶切りも意外とAirbnbにないんです! 缶切りがあると、ツナ缶、コーン、グリーンピース、アーティチョークなど、缶詰めを使えるので、とにかくサラダを作るのが楽になりますよ。レストランのサラダってやけに高い(気がする)し、健康のためにも長期旅をするなら、きちんとサラダを食べましょう。

あと、ワインが好きなら栓抜きも必須ですね。たまには、Airbnbの自室で、ちょっと凝ったものを自分で作って、夕日を見ながらワインを一人で飲むなんていいですよね。

万が一に備えて、現金15万円ほど

ノマドワーカーは超長期旅行が基本です。物価の高い国を生活拠点にするよりも、観光ビザで物価の安い東南アジアや東欧を周遊したほうが楽しいし安いですからね。

でも、旅が長いほどリスクも高まります。私は、ブカレストに着いた翌日にスキミング被害にあいました。ソニー銀行の国際キャッシュカードと楽天のクレジットカード(ATMでは使えない)しか持っていなかったので、現金が下ろせなくなってしまいました。

もし、万が一、「クレジットカードも使えなくなったら・・」とビクビクしていました。その万が一に備えて、帰りの飛行機のチケットや事故にあった場合に備え、病院に支払うだけの現金を持ち歩かずに保管しておくとよいでしょう。

ちなみに、スキミングされた金額は約15万円。幸い、全額補償してもらえたので、被害金額は結局ゼロでした。


もちろん、他にも軽量バックパック、パスポートカバーなど、持っていくと便利なものはたくさんあります。ぜひ、「海外旅行 持ち物」などで検索して調べてみましょう。


Image: Africa Studio / Shutterstock.com

Reference: Airbnb

早瀧正治

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