今回は、業界等価に関するご質問にお応えします。
くず さんからのご質問
楽太郎さん初めまして。
お忙しいところすみませんが1つ、質問がございます。
よろしくお願いいたします。
さて、近年どの県でも一気に等価交換からギャップがある交換営業に変っているわけですが、その際に「警察からの指導により」「当局の指示で」というイイワケが目立つように思います。
楽太郎さんは過去記事で各県の等価交換廃止について書いておられ、ご当地の組合が出した書類なども資料として公開なされているのは一通り拝読して承知しています。
ですが、いつも気になっているのは「警察からの指導」というのは、実はでっち上げで、単にホールの経営が苦しいのでギャップがある交換営業に変えたいから、そうしているだけなのでは?ということです。
私が住んでおります大阪でも数年前に変更がありましたが、これについても楽太郎さんは記事で説明されています。
その記事でも、警察からの指導で、という説明を組合がして、それで仕方なくギャップがある交換営業に変るというお決まりの流れでした。
資料も公開されていましたが、それ以外にネットで業界情報をいくら検索しても、大阪府警の誰が一体そのような指導をしたのかや、具体的にどんな事を指示したのかが書かれていません。
なので、疑った見方をすれば、
①ホールは経営が苦しいので等価をヤメたい
②警察はギャンブル性が弱まるので、「警察の指導で・・・」というでっち上げを黙認
このような構図、癒着があるのではないかと思わざるをえません。
大阪で警察が等価をヤメろと言った証拠はありますでしょうか?
もしありましたら公開していただけませんでしょうか?
どうぞ、よろしくお願いいたします。
________
ここまでが、くず さんからのご質問です。
(全文そのままです)
それでは、回答です。
回答
過去記事一覧
まず、今回のお問い合わせにあたって、おそらくはこちらの記事をご覧頂いたのではと思うものをいくつか参考として紹介しておこうかと思います。
こういった事情に明るくないという読者の方は、お手数ですがこれらの過去記事をご参照頂ければ、より理解が深まるかと思います。
【参考】
①2017年10月16日公開
『都道府県別交換個数/枚数(分岐割数)一覧-2017年9月末時点』
②2017年12月6日公開
『12/6(水)埼玉県における、等価是正中断の決定について』
③2018年3月29日公開
『【鳥取県】4月1日からの等価是正(非等価移行)は、土壇場で延期が決定的』
ご質問者のくず さんがお住まいの大阪エリアの事情については、旧ブログのこちらの記事で触れています↓
『取り締まり行政側(政府)が認めている3店方式が、100%成り立っている状態の定義とは?-回答』
この記事の中で、大遊協が通知したとされる書面を画像で紹介しているのですが、それがこちらです↓
※情報提供者からの頂き物です。
(文中に、白抜きが2か所あります)
解説
ご質問者のくず さんがお住まいの大阪エリアの非等価移行の日程については↓
①2011年(平成23年)5月13日付書面
大阪府警察本部が、大阪府遊技業協同組合に対して、「特殊景品に対する市場性等の疎明及び賞品持ち帰り推進の方策について(要請)」を通知
② ①通知を受けて、大遊協は、特殊景品の納品価格(ホールの仕入れ値)などのエリア全域での実態調査を実施
③同年7月26日、大阪府警察本部は大遊協理事会と同時に開催された講習会にて、業界等価について具体的に言及
④同年8月25日、大遊協は、これまでの経緯を踏まえて「『いわゆる等価』交換の是正及び賞品の市場価格について」という表題でエリア全域に書面通知し、傘下ホール組合員に対して非等価移行を要請
・・・こんな感じになっています。
※現地の業界人の方で、もしも「実際には、事情が異なる」などという場合は、仔細教えて頂ければありがたいです。
※【4月12日 追記】
記事公開翌日の4月12日に、上記④の資料を提供して頂く事ができましたので、画像で紹介させて頂きます↓
私が過去記事で解説した経緯でも、上記のようなネット上で調べられる範囲でも、「府警本部の誰が、どのような発言をしたので、大遊協側が非等価移行に踏み切ったのか」という事が分からないから、より詳しく説明するように。
説明するに足りるだけの資料が無い場合は、ホール側が運営上楽になるために警察から指導があったとでっち上げて非等価移行に踏み切ったと見なさざるを得ない、というのが今回のくず さんのお問い合わせの主旨という事になります。
以下で、先程解説した大阪エリアの非等価移行の段階の③にあたる、「大阪府警察本部は大遊協理事会と同時に開催された講習会にて、業界等価について具体的に言及」という事情の、より詳しい情報が記載されている資料を入手しましたので、紹介させて頂きます。
資料
この資料の3ページ目に、くず さんがご質問の「大阪が非等価移行した原因とされる、ホール側に是正指導した警察側の方の名前や発言の内容」が記載されています。
本来であれば、本件に関する大遊協のひと通りの通知書面や、府警本部の発出書面一式を入手できれば良かったのですが、関東圏に居る私では「発言者が誰なのか」「その具体的な内容」を示すこの書面の入手で精いっぱいでしたので、お詫びしたいと思います。
まとめ
私の立場としては、この資料の記載内容をもちまして
「大阪エリアが非等価移行したのは、大阪府警本部からの指導が原因であり、当地の組合主導で、ホール運営を楽にするために警察から指導があったと偽って交換ギャップ創出に動いたのではない」
このように説明させて頂こうかと思います。
もちろん、
「誰かが口述した内容をパチ屋が控えたものなど、その時点で自分たちに都合が良いように解釈し直されて記録に残っているだろうから、事実かどうか疑わしい」
「あくまでも、警察側の正式な書面や、硬派な業界誌が責任を持って記録した資料でなければ参考にならない」
このようなご意見もあるでしょうが、それに十分に回答できるだけの資料もなければ調査にも限度がありますのでご容赦頂ければと思います。
※過去にも、別の方から似たようなご質問をお寄せ頂いた事がありますが、その際にもご納得頂けるような資料を提示して説明させて頂く事ができませんでした。
以上、十分な回答になったかは分かりませんが、今回はこれくらいにしておこうかと思います。
コメント頂ける方は、下の方からお願い致します。
「パチ屋側は、自分たちに都合が良いように解釈しているだけだと思う」、という方は、そっと押して下さい。
[記事公開]
2018年4月11日
[追記]
2018年4月12日
内容:大遊協の通知書面を画像で紹介
Pingback: 4月11日(水)新ブログ更新-『「警察の指導で非等価交換に移行する」というのは嘘で、ただの業界都合の談合の結果では?-回答』 | パチンコ屋の裏話 現役店長がこっそり更新
Pingback: 「警察の指導で非等価交換に移行する」というのは嘘で、ただの業界都合の談合の結果では?-回答 | パチパチスロスロあんてな
店にとって都合の良いことは即座に行動を起こして過大アピールするが、都合の悪いことは悪足掻きしてでも行動をしないという正に自己中業界がパチンコ業界ですからねぇ
真偽は分かりませんよね
ただ、客にとっては勝てなくなってることは間違いない事実です
パチンコ業界が自ら行動するということは何か客にとって不利なことがあると思っていた方がいいと思いますよ
ケイサツノシドウガーケイサツノシドウガーというなら旧基準機の取り外しや広告宣伝規制も遵守すればいいのに
この質問者みたいなタイプは常に何かのせいにしてそう
都合の良い拡大解釈だと思います。
客の換金額が減る方向は射幸心の抑制になるという理由付けでしかない。
警察は射幸心の抑制のために儲かる金額を少なくとは言ってるが、換金率については言ってないのでは?
しかし、何故、独占禁止法で捕まらないのか?
警察が何と言おうとも法律違反を犯している訳ではないし、実際に従わない地域、店もある訳だから一部の店が集まって価格決めをするのって独占禁止法違反ではないのか?
楽太郎さん、いつも更新ご苦労様です。
いつも論理的な文章で読みやすく、更新頻度も多いので楽しみにしています。
引き続き頑張って下さい。
2.5円、7枚交換が主流だったころからの打ち手からすれば、非等価の方が勝てましたね。
ただし持ち球(コイン)でひたすら粘ることが前提ですが。
非等価にしたのにむしろ前より回らなくなった、設定落ちた、というあたりが打ち手の不満の根底にあるのではないでしょうか。
ずっと前にも書きましたが、等価というのは毒樹の果実だと思っています。
警察も換金はしていない体裁だから、公式な文章が無かったり、非常に遠まわしで分かりにくい文章になるんですよね
私の聞いた話では、特殊景品の卸業者が府警に呼ばれて
この賞品(特殊景品)は市場価格で何円なのか?書面で提出しろ !
112円(28個×4円)~172円だな
では、それより安い価格でお客に提供しているホールがいたら処分するから
と、やり取りがあったと聞いています
因みに卸業者は初め、市場価格100円~172円との数字を提示したが、
お上の圧力で112円~ になったとか
一物一価を義務化?されたことがホール経営を苦しくさせているとおもいます。
名古屋高裁平成13.5.29
いつも素晴らしい記事をありがとうございます。
これは弊社の昇進試験に出てくる内容です笑
ちなみに弊社は、等価の頃は、例えば5000円の景品は
・店舗販売価格5000円(1250玉)
・仕入れ価格5010円
月末に差額分を卸問屋に払う
みたいに計算をしていました。つまり景品を出すたびに損失をするw(正確な仕入れ額を書くと身バレするので架空の金額です)
不当廉売について、公取の審決例を示して上司に聞いてみたら「上が決めたことだし、この地域は昔からこうだから!」みたいに怒鳴られ衝撃を受けた記憶がありますw
こういった実態もあるので、非等価が適正な営業形態ではないかと思ってます。