公園は真っ暗だった。桜も散ってしまって青々としている。
池の周りを手を繋ぎながら歩く。恋人みたいだな。

「ヨリを戻さないか。今すぐでなくてもいい。少しづつでいいから」
と言われた。
ただ、私は今精神的にカウンセリングうけてるようなメンヘラだから普通の人と付き合った方がいいと言った。言いながら泣いてたから伝わったのかわからない。
子供のように泣きじゃくる私を抱きしめて頭を撫でてくれた。
-----ずっとこうしてほしかったんだよなっておもった。とんだメンヘラだ。

「幸せを決めるのは自分だから」

と言われた。

共依存だろうな。また戻ったら前のようにひんやりした夫婦になるんだろうか。
私が泣くのが落ち着くまでなだめてくれて、時間が23時近くなったので駅まで送ってもらった。またねといって改札で別れた。
改札を通って振り向くと彼は私が駅のホームに向かうまで立っていてくれる。
付き合っている時からそうで、嬉しくて手を振った

また会いたいなぁと思った。

居酒屋に入り、元夫が研修旅行へ行った話や私が生まれてはじめてした一人旅の話、最近はまっているものや婚活すればいいのにという話をした。

本当に私たちは離婚したのかな、結婚式挙げたんだっけ。。。全ては悪夢だったんだろうか。

結婚前の付き合っていた頃のようなデートの気分だった。
付き合ってる頃のどうでもいい相手の日常の話が愛おしい。
いまは、リビングでご飯を食べてテレビの前で布団を敷いて寝ていると言っていた。
結婚当時は絶対テレビの前で寝たりしなかったのに、独身の男っぽいなと思った。
独身なんだ、お互いとも思った。
元夫と話しているとなんだか落ち着いく。
よくわからないけど。
居酒屋を後にし、風が強い中公園まで歩くことにした。
手を握られ悪い気はせず、握り返した。久しぶりに繋いだ手は冷たく骨っぽくてでも力強くて私の好きな手だ。

会ってきた。

朝から物件さがしでクタクタになりながら、待ち合わせは夕方だったが不動産に連れ回されたので合流したのは19:00をまわっていた。

久しぶりに会った彼は、髪を散髪しており
離婚直後よりは顔色も戻っていた。

新調した自分の見たことないジャケット着ていた。

「新しいジャケット買ったの?似合うね」
と言うと、
「この前買ったんだ。着ていたものがくたびれて」
とはにかんで言った。
最近仕事はどうだった?ご飯食べてる?など何気ない話をしながら夜ご飯やさんをさがした。

私たちは周りからどう写っているのだろうか。
カップルなのか、夫婦なのか、友達か。
雑踏の中思った。
離婚寸前の頃は、すたすた私の前を歩いて元夫の背中に着いていったが、今日は私の歩幅に合わせて横にいてくれた。恋人の頃を思い出した。
そんなことを思いな出しながら、そこそこ混んでいる個人の居酒屋に入り近況を話をした。


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