連続テレビ小説 カーネーション(9)「運命を開く」[解][字] 2018.04.17
(テーマ音楽)・「小さく丸めた躯は今」・「悲しみ隠し震えて」・「命を表しているのね」・「重く濡らした瞼は今」・「よろこび映す日の為」・「心を育てているのね」・
(鳥の鳴き声)
(糸子)
おはようございます!
かめへんかめへん。
うちはもうすっかり大人やさかいバチッと早起きして妹達の布団かて全部上げちゃります
はあ〜遅刻ちゃうっちゅうんはええもんやなあ〜。
(一同)・「アアアアアアアアア」そうそう。
・「アアアアアアアアア」もっとしっかり!・「アアアアアアアアア」
(教師)いいですよ。
・「アアアアアアアア」
ああ…うちはもう大人やのに何でこんなとこで歌うてなあかんのやろ。
はよパッチ屋行きたいなあ
(教師)小原さん!
(克一)小原さんとこですか?
(神宮司)何や?
(克一)まあこない言うたらあれやけどあっこの呉服屋大した事ないですわ。
このごろは品揃えもえらい悪いしやっぱり着物は心斎橋辺りのお店の方がよっぽどええもん揃えてますわ。
(神宮司)まあそやけどなこれまでのつきあいちゅうもんもあるさかいのう。
ほう!まあ旦那さんみたいな懐深いお人はそない思うんですやろなあ。
わしらみたいな器のこんまいもんはあんな店で買いもんしたらもう損した気ぃになりますわ。
アッハハハハ…。
(善作)こんばんは〜。
小原でございます〜。
おう来た来た!こんばんは。
呼んでもろたのに遅うなりましてえらいすんまへん。
ようお越し!さあどうぞどうぞ。
ああそこそこや。
ほな失礼します。
いや〜今日は縁起がよろしいわ。
神宮司の旦那のお座敷に呼ばれるやらもう空からね紅白の餅が降ってくんのちゃうかとか言うてるみたいな。
どうぞどうぞごゆっくり。
お料理すぐ持ってきます。
(善作)あっえらいすんまへん。
(神宮司)いや〜呼び出したんはほかでもないんや。
実はなうちの娘いてるやろ?はあ!あの別嬪はん。
どないぞしましたか?あれの縁談がな急に決まったんや。
ありゃ!?それはおめでとうございます!ほんでな。
はあ。
揃えちゃあってほしいんや。
嫁入り支度でっか?うん!振り袖と訪問着あと向こうで着るもん。
とにかく嫁入り一式揃えちゃあってくれ。
へえ…おおきに!えらいすんまへん!任せて下さい。
どこへ出しても恥ずかしないごっつい上物をビシ〜ッと揃えますよってに!ああ頼むで。
はい!アハハハハ!はあ〜これでちっと気ぃ楽なった。
この前せがれん時悪い事したさかいな〜。
いや何を言うてはりますねん。
かなわんな〜。
そんな事気にしてもろてたんですか?そらそや!あないな事大した事おまへんがな。
ハハハッ。
そやけどなあんたとこかて娘4人もいてるやろ?へえ…。
すんまへん…。
おおきに…おおきに!静ちゃんお使いか?偉いな。
(静子)はい!ただいま。
(千代)お帰り。
はい卵。
おおきに。
糸子姉ちゃんは?糸子?まだ帰ってへんで。
(ハル)あの子このごろ何であない帰りが遅いのや?へえ。
何や学校の勉強が遅うまであるそうですわ。
(鼻歌)糸子姉ちゃん!ただいま。
あんた何してんの?姉ちゃんパッチ屋で働いてるってほんま?誰に聞いたん?卵屋のおばちゃんや。
「変なうわさ立ってるよって気ぃ付けや」って言われた。
変なうわさ?「小原呉服店は娘働きに出さなあかんほどお金に困っとるらしい」って。
はあ?ほんまなん?姉ちゃん。
働いてへん!ちょこっと手伝うてるだけや。
何でパッチ屋なんか手伝うん?お父ちゃんに怒られんで。
うっさい!桝谷パッチ店はええ店や。
うちは何も悪い事してへんで!
(山口)糸ちゃん。
うん?大将が呼んでるで。
何で?何で!?いやさあ…。
うわさがどうとか言うてた?うわさ?うちは気にしてへんで。
何も悪い事してへんやし。
(さよ)あ糸ちゃん!こっちこっち。
おとうちゃん糸ちゃん来たで!
(桝谷)おう来たか。
そこ座り。
お前はあっち行けって。
気ぃ散んねや邪魔や。
はいはい。
ヒッヒッヒッヒッヒ!あ〜あんなあ…。
何や?その…あんた今女学校何年やったかな?2年や。
2年か…。
うん。
こんな事言うて悪いと思うんやけどな。
あんた…。
うちへ来えへんか?へっ?いや今すぐとちゃうで。
卒業したらの話やな。
つまりうちに…。
うん。
嫁に来いっちゅう事?何でやねん!うちにはあの肥えたおばはんいてるやんけ!そやのうて「うちの店で働けへんか?」っちゅうこっちゃ。
えっ!うち雇てくれるん?うん。
あんたこの仕事好きやろ?好きや!そら好きや!そやけどええん?何がや?うち女やで。
かまへん!男やろうが女やろうがやる気があるんやったらわしゃそんなん気にせん。
働きたい!うちここで働けたらそらそないうれしい事あらへん。
うちミシンかて桝谷パッチ店かてごっつい好きなんや!ハハハハ!そやな。
うん!よっしゃ!
(勘助)おっ糸やん。
お〜い!おろっ。
何やねん知らん顔すんなや!お前かて道で会うたら知らん顔するやんか。
なあ上がってこいて。
粟おこしあんで。
こんにちは!
(玉枝)あ〜れ糸ちゃん。
久しぶりやな。
うん。
あっ…。
奈津?あっ!あんたおばちゃんに髪結うてもろてんの?
(奈津)そうや。
ぜいたくやな〜!芸妓さんみたいや。
あんたとうちは女としての値打ちがちゃうねん。
比べんとって。
ほうか。
糸ちゃん。
勘助2階にいてるで。
うん。
お邪魔します。
はいよ。
女学校やめちゃろか思てんねん。
やめる?何を?そやから女学校や。
女学校やめる?はあ?何で?働くんやパッチ屋で。
パッチ屋?えっパッチ屋で働くんけ?うん。
ええなあ!俺もやめちゃろかな学校。
アホか!お前は学校ぐらい出んでどないすんねん!はあ?おばちゃんがな女手一つで行かせてくれてんや。
やめたらうちが承知せえへんで!そやな…やめたらあかんやんな。
何や?えっ?学校で何か嫌な事でもあんのか?えっ?誰かにいじめられてんか?何でやねん!俺がいじめられる訳ないっちゅうねん!ほんまか?ほんまほんま。
ふ〜ん。
言うちょいでよ。
いつでも仕返ししちゃるさかいな。
うん。
(カラスの鳴き声)
(鼻歌)おろっ!お前まだおったん?おったら悪いか?悪い事ないけど何してんねん?別に。
ふん。
あっ!えっ?あんたの兄ちゃん帰り遅いんけ?兄ちゃん?うん。
何で?「何で?」て…何ででもええやろ?
(泰蔵)ただいま!
(玉枝)お帰り。
(勘助)お帰り。
はれ泰蔵ちゃんやんか。
(泰蔵)いらっしゃい。
しばらく見んうちにあんたえらいええ男になって。
へえ〜。
兄ちゃんやで。
しっ!うるさい!おばちゃんほんなら失礼します。
おおきに。
おおきに。
お母ちゃんによろしゅうな。
この人は昔神戸でうちにドレスを見せてくれた勇君のお父ちゃんです。
神戸のおじいちゃんは大きい紡績会社をやってて勇君のおっちゃんもそこを手伝うてるんやそうです。
おっちゃんは仕事で岸和田へ来る事もようあってその際には必ずついでにうちをのぞいていきました
出かけてくら。
(千代)えっ?・
(正一)こんにちは〜!あ…お兄様。
お父ちゃんはおっちゃんが大の苦手です
(岡村)うまいうまいうまい。
(糸子)わあ〜縫えた!2018/04/17(火) 16:20〜16:35
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 カーネーション(9)「運命を開く」[解][字]
ミシンを見て以来、糸子(尾野真千子)は夢中でパッチ屋に通いつめ、ミシンに触れて店の手伝いを始める。やがて糸子は、女学校をやめてこの店で働きたいと思うようになる。
詳細情報
番組内容
糸子(尾野真千子)は前にも増して女学校が退屈になり、パッチ屋に通いつめてミシンに触れ、店の手伝いをしている。一方、善作(小林薫)は呉服店の行く末を気遣う地元の資産家・神宮司(石田太郎)から、娘の嫁入り衣装の注文を受ける。糸子は、パッチ屋の主人・桝谷(トミーズ雅)から店で働かないかと誘われて舞い上がり、女学校をやめて働きたいと思い始める。そんな折、千代(麻生祐未)の兄・正一(田中隆三)がやって来る。
出演者
【出演】尾野真千子,小林薫,麻生祐未,正司照枝,栗山千明,濱田マリ,須賀貴匡,尾上寛之,柳生みゆ,トミーズ雅,石田太郎
原作・脚本
【作】渡辺あや
音楽
【音楽】佐藤直紀
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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