この記事はPythonエンジニア列伝第四回の4記事目です
Pythonエンジニア列伝は、「Pythonエンジニアたちのインタビューを通して、Pythonを使う人達がどんな人なのか、どんな場面で活用しているのか、なぜPythonに出会ったかなどを紐解く」連載です。
連載はトピックごとになっているので記事単体でも読むことができます。この記事では、Pythonドキュメント日本語翻訳プロジェクトへの参加方法と、翻訳プロジェクトをはじめとするPythonのコミュニティに参加するメリット、Pythonという言語のコミュニティの特徴について聞きました。
バックナンバー
- その1…cocoatomoさんの紹介と技術ドキュメント翻訳との関わりや歴史を伺いました
- その2…Pythonドキュメント日本語訳プロジェクトの足跡を聞きました。
- その3…PEP454と翻訳にともなうグローバルなコミュニケーションのお話を聞きました。
Pythonコミュニティの特徴や参加方法
CPythonのドキュメント翻訳プロジェクトに参加する方法
一同:(笑)。
Pythonドキュメント翻訳への参加ページ
CPythonのドキュメント翻訳プロジェクトに参加するメリット
私が感じたメリットは、一番は、Pythonのコミュニティ内でとても強い名刺になることですね。ある程度Pythonをやってる人でCPythonのドキュメントを知らない人はおそらくいないので。私はそこを訳してますという自己紹介ができる。
あとは、人によると思いますけど、とてもPythonの勉強にはなります。ドキュメントを訳しているとたまに、この英語の表現がわからない「何を言ってるんだ、これ?」となるときがあります。しょうがないから、ソースコードを読むんです。
それは確かに入りやすそうですよね。Pythonコミュニティーというものに関わりがなかった人が、オープンソースでPull Requestするって、ハードルが高いですよね? 翻訳するにしても同様のハードルがある。
でもそうではなくて、自分が普段読んでるドキュメントに「ここはこうすると良いと思いますが、どうですか?」と言うくらいならハードルは低そうです。 いいですね。Pythonコミュニティーへの貢献を、ハードルの低いところ初められるのは素晴らしいです。
そうですね。あとは、以前はPull Requestかメーリングリストに参加してそこで発言、というのしかなかったんですけど、最近はPython.jp slackの中に、python-doc-jaというチャネルがあります。
チャットベースのコミュニケーションの方が気楽なら、そのチャネルや、DMで僕に直接コンタクトをとってくれても大丈夫です。
Python.jp slack
こちらから参加できます。https://www.python.jp/pages/community.html#pythonjpslack
Pythonコミュニティのいいところ:ドキュメントを書くということ
Pythonのコミュニティに関わったり貢献したりすることがプログラマーにとって実りになるというのは、実感できますね。ただ、プログラミングの学習を始めたばかりだとピンとこないかもしれません<。
cocoatomoさんは、Pythonコミュニティのいいところはどんなところだと思いますか?
確かに。他の言語が書いてないとは言わないけど、例えばさきほどのPython.orgに翻訳を集約しようという時にPEPを書くのは実はすごいことなんですよね。そういうプロセスがあったり、ドキュメント書く文化は確かにすごいよいですね。
私も以前PyCon 2015でキーノートを担当したときに、Pythonの文化は、一生懸命ドキュメントを書くということを話したんですよ。理由がよく分からなくて。
暗黙的より明示的に書けとか、The Zen of Pythonの流れなんですかね。うちの会社のメンバー見てても結構、一生懸命書くんですよ。それがなぜなのか分からないんですよね。なのでPythonの思想なのか。
どうなんでしょうね。The Zen of Pythonは確かもともと、そこにあったコミュニティーの明文化されてない暗黙的な文化を明文化しただけのはずなので、もうその時点である程度、何かつくられてたんじゃないかなと思います。
The Zen of Pythonって、自分たちはこうだねと表現したパーツのようなものなんですね。最初にThe Zen of Pythonって概念をぶち上げてみんな従うっていうルールやスローガンだったのかと思っていました。自然発生的に生まれたんですね。
文化は自然発生的なところはありますよね。自然発生して、かつなぜか持続される。
次回の内容と配信スケジュール
次回は、語学的な視点からみたドキュメント翻訳のお話を伺います。 次回のPythonエンジニア列伝(その5)は 4/19(木) 配信予定で全7回の予定です。どうぞお楽しみに。
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- その1…cocoatomoさんの紹介と技術ドキュメント翻訳との関わりや歴史を伺いました
- その2…Pythonドキュメント日本語訳プロジェクトの足跡を聞きました。
- その3…PEP454と翻訳にともなうグローバルなコミュニケーションのお話を聞きました。
エンジニア列伝アーカイブ
過去回も充実した内容です。次回配信までにいかがですか?
第一回:清水川貴之さん
- 手をいつでもあげられるように素振りをしよう 〜 Pythonエンジニア列伝 Vol.1 清水川貴之氏(前編) - PyQオフィシャルブログ
- ダメで当たり前なのでどんどんやる。アウトプットしていこう〜 Pythonエンジニア列伝 Vol.1 清水川貴之氏(後編) - PyQオフィシャルブログ
第二回:鈴木たかのりさん
- Pythonの人たちが集まって何かが生まれるといいな 〜 Pythonエンジニア列伝 Vol.2 鈴木たかのり氏(前編) - PyQオフィシャルブログ
- 自分が知らないすごい人に出会いたい! 〜 Pythonエンジニア列伝 Vol.2 鈴木たかのり氏(後編) - PyQオフィシャルブログ
第三回:石本敦夫さん