財務省はセクハラ発言が問題となっている、財務省の福田淳一事務次官の聞き取り調査の結果を発表した。女性記者との会話と思われる音声データも公開されたが、福田淳一事務次官は女性記者との会話ではないと否定した。
福田淳一財務次官はセクハラ発言を否定
福田淳一財務次官は、聞き取り調査に対して、「女性のいるお店で言葉遊びを楽しむことはあるが、相手が不快に思うようなセクハラ発言をした認識はない。」と述べた。
同省は16日、福田淳一次官への聴取結果を踏まえ、一連の報道に対して「セクハラに該当する発言をした認識はない」とのコメントを発表。福田淳一次官は報じた週刊誌を提訴する考えを示した。
福田淳一財務事務次官とは?
岡山県出身。妻は高石邦男元文部事務次官の娘。篠沢恭助の紹介で見合い結婚した。
神奈川県立湘南高等学校卒業。旧司法試験合格。東京大学法学部卒業。1982年大蔵省入省。82年入省組は、渡辺美智雄蔵相の変わり者を採用すべしとの発案で、中島義雄秘書課企画官の裁量で多様な人材が採用されたが、1名の自殺者、1名の病死者、大蔵省接待汚職事件での1名の逮捕者、同事件での処分を受けた退職者1名などが出た。当時の秘書課長を務めた小粥正巳は、後年「人間の評価っていうのは難しいな」と述べている。82年入省同期組には、片山さつき(自民党参議院議員)、迫田英典(元国税庁長官)、佐川宣寿(元国税庁長官)などがいる。
麻生財務大臣は処分を考えていないと発言
麻生氏は12日の参議院 財政金融委員会で福田淳一財務次官に「緊張感をもって行動しなければいけない」と注意したと述べた。しかし福田淳一財務次官に対し処分は考えていないとした。
野党側は事実関係の確認や処分を求めたが、麻生氏は「十分な反省があった」「緊張感を持って対応するように訓戒を述べたことで十分だと思っている」などとして応じなかった。
財務省が女性記者へ調査依頼
財務省は、福田財務次官に関する報道への調査の協力を財務省のHP上で求めた。
福田淳一事務次官に関する報道に係る調査への協力のお願い
財務省は、週刊新潮4月19日号(4月12日発売)の福田淳一事務次官に関する報道(以下「週刊誌報道」といいます。)について、福田淳一事務次官からの聴取等の調査を進めております。
ただし、一方の当事者である福田淳一事務次官からの聴取だけでは、事実関係の解明は困難であることから、各社内の女性記者の方々に以下を周知
いただくよう、お願いいたします。
【女性記者の方々に周知いただきたい内容】
〇 福田淳一事務次官との間で週刊誌報道に示されたようなやりとりをした女性記者の方がいらっしゃれば、調査への協力をお願いしたいこと。
〇 協力いただける方に不利益が生じないよう、責任を持って対応させていただくこと。
〇 対応は下記弁護士事務所に委託しており、調査に協力いただける場合は、下記事務所に直接連絡いただきたいこと。
福田淳一財務次官 新潮社を提訴の準備を進める
福田淳一財務次官は、聞き取り調査で自身の名誉棄損に当たることから、株式会社新潮社の提訴の準備を進めていると述べた。
聴取結果では、週刊誌が報じた内容について、福田淳一氏は「私は女性記者との間でこのようなやりとりをしたことはない」と否定。さらに、「報道は事実と異なるものであり、私への名誉棄損に当たることから、現在、新潮社を提訴すべく、準備を進めている」との所感も明らかにした。
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