人気シリーズがさらに進化した
ティアックの新ネットワークプレーヤー/USB-DAC「NT-505」レビュー。「CG-10M」からのクロック入力も試す
角田郁雄
私がハイレゾ再生に着目し、推進し始めたのは2005年頃のことであった。いわゆるPCオーディオが原点だった。
当時は「いかにして簡単にハイレゾを再生しようか」「どうやってハイレゾ音源を増やしていこうか」など、あれこれ構想を描いたものであった。今では懐かしい思い出である。
この時代は海外のハイエンドブランドのいくつかが先陣を切っていたのだが、高額な製品が多かった。多くのオーディオファンがハイレゾに親しむには、もっと価格がリーズナブルで、使いやすく、そして高音質なモデルの登場が不可欠と感じた。そこで日本のメーカー数社にハイレゾをアピールし、リーズナブルなモデルの開発をお願いしたこともあった。
■Referenceシリーズに「NT-505」登場。クロック「CG-10M」も
そうこうしているうち、数年後に登場したのが、ティアックのUSB-DAC「UD-501」であった。同社のテープレコーダーを彷彿とさせるツマミやスイッチ、厚みのあるアルミ・サイドパネルは、精密感に溢れ、長く愛用できる佇まいがあった。
しかも搭載している回路は、デュアル・モノラル・コンストラクション。音も素晴らしく良かったし、パソコン再生用アプリまで開発してくれた。私はこのモデルを高く評価した。
その後、このモデルはUD-503へと進化を遂げ、ついに今年、大幅なアップグレードがなされ「UD-505」へと昇華。さらに兄弟機として、ネットワーク再生を主体とするUSB-DAC/ネットワークプレーヤー「NT-505」を新たに登場させた。さらに、音質を格段にアップグレードさせるマスタークロックジェネレーター「CG-10M」も加わった。
冒頭から結論めいてしまうのだが、今回の新モデル3機種は、本当にデザイン、機能、技術、音質、使いやすさ、どれをとっても素晴らしい。よくこの価格で発売できたと思うほどだ。
まず、UD-505とNT-505に共通する特徴を紹介しておこう。
(1)USB再生でDSD22.5MHzとPCM768kHz/32bitに対応
(2)搭載するDACチップは、旭化成の「VERITA AK4497」で、しかも左右独立使用(これは凄い!)
(3)アップサンプリング機能は、PCMを最大384kHz/24bit、DSD24.5MHzに変換可能
(4)豊富なPCMとDSDフィルターも装備
(5)高音質なLDAC/aptX HD/aptX Bluetoothレシーバー機能
(6)USB再生では、スムーズなデータ伝送を実現する「Bulk Pet」というUSB伝送技術を搭載
(7)DSD22.5MHzとPCM768kHz/32bit対応のTEAC HR Audio Playerを無償提供
である。
UD-505とNT-505の違いは、UD-505がUSBとヘッドホン再生に注力している一方、NT-505はUSB再生も可能だが、そのほかにNASの再生、定額制音楽配信サービス(TIDAL、qobusなど)のネットワーク再生に注力していることである。
この記事では、ネットワークプレーヤー機能を搭載する「NT-505」と、マスタークロックジェネレーター「CG-10M」について掘り下げて紹介しよう。
当時は「いかにして簡単にハイレゾを再生しようか」「どうやってハイレゾ音源を増やしていこうか」など、あれこれ構想を描いたものであった。今では懐かしい思い出である。
この時代は海外のハイエンドブランドのいくつかが先陣を切っていたのだが、高額な製品が多かった。多くのオーディオファンがハイレゾに親しむには、もっと価格がリーズナブルで、使いやすく、そして高音質なモデルの登場が不可欠と感じた。そこで日本のメーカー数社にハイレゾをアピールし、リーズナブルなモデルの開発をお願いしたこともあった。
■Referenceシリーズに「NT-505」登場。クロック「CG-10M」も
そうこうしているうち、数年後に登場したのが、ティアックのUSB-DAC「UD-501」であった。同社のテープレコーダーを彷彿とさせるツマミやスイッチ、厚みのあるアルミ・サイドパネルは、精密感に溢れ、長く愛用できる佇まいがあった。
しかも搭載している回路は、デュアル・モノラル・コンストラクション。音も素晴らしく良かったし、パソコン再生用アプリまで開発してくれた。私はこのモデルを高く評価した。
その後、このモデルはUD-503へと進化を遂げ、ついに今年、大幅なアップグレードがなされ「UD-505」へと昇華。さらに兄弟機として、ネットワーク再生を主体とするUSB-DAC/ネットワークプレーヤー「NT-505」を新たに登場させた。さらに、音質を格段にアップグレードさせるマスタークロックジェネレーター「CG-10M」も加わった。
冒頭から結論めいてしまうのだが、今回の新モデル3機種は、本当にデザイン、機能、技術、音質、使いやすさ、どれをとっても素晴らしい。よくこの価格で発売できたと思うほどだ。
まず、UD-505とNT-505に共通する特徴を紹介しておこう。
(1)USB再生でDSD22.5MHzとPCM768kHz/32bitに対応
(2)搭載するDACチップは、旭化成の「VERITA AK4497」で、しかも左右独立使用(これは凄い!)
(3)アップサンプリング機能は、PCMを最大384kHz/24bit、DSD24.5MHzに変換可能
(4)豊富なPCMとDSDフィルターも装備
(5)高音質なLDAC/aptX HD/aptX Bluetoothレシーバー機能
(6)USB再生では、スムーズなデータ伝送を実現する「Bulk Pet」というUSB伝送技術を搭載
(7)DSD22.5MHzとPCM768kHz/32bit対応のTEAC HR Audio Playerを無償提供
である。
UD-505とNT-505の違いは、UD-505がUSBとヘッドホン再生に注力している一方、NT-505はUSB再生も可能だが、そのほかにNASの再生、定額制音楽配信サービス(TIDAL、qobusなど)のネットワーク再生に注力していることである。
この記事では、ネットワークプレーヤー機能を搭載する「NT-505」と、マスタークロックジェネレーター「CG-10M」について掘り下げて紹介しよう。
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