ここ数年、交通事故にあったり、辺境に飛ばされたり、散々な人生を送っている。おかしい。年始に御利益があるといわれている神社に参拝し、バースデーにはお祓いを受けているのに、なぜこんな散々なのだろう?いろいろ考えてみたが、現代的な神に祈りを捧げていないからではないかという結論に至った。
神社というのは由緒正しいものだが、現代社会でサクセスを成し遂げた神に参拝しなければ、ノウハウはなく、現代的な祈りというものは叶わないのではないだろうか。たとえば菅原道真を奉る天満宮に「安室奈美恵さんのラストライブのチケットが欲しい」と願っても、「安室誰それ?」という冷ややかな反応が返ってくるだけだろう。
妻が頻繁に実家へ帰ってしまうのも、現代的な神への参拝が不足しているからにちがいない。そう看過した僕は、現代日本でもっともサクセスした人物ゆかりの神社に参拝することにした。場所は神奈川県茅ケ崎市。その人物が誰なのか。賢明な読者様ならこの画像だけでお分かり頂けるはずだ。
▲過剰なアッピールをする必要がない。超有名をベースにした余裕がうかがえる看板。
そう。目的の場所は、国民的人気バンド、サザンオールスターズを祭るサザン神社である。神社を目指してサザン通りをずんずん歩いていく。サザン通りにはサザンオールスターズの名曲にちなんだ看板が設置されていた。
▲ホテルパシフィック
▲さよならベイビー。「彼女が水着に着替えたら」というホイチョイ映画の主題歌でしたな。
▲声に出して読みたい日本語タイトル常時トップテンに入るタイトル
お目当てのサザン神社は見事なまでに商店街に溶け込んでいた。
▲謙虚すぎる外観。決して商店ではない。
▲神社の名前より目立つ「スピード落とせ!」
▲ここまで接近してサザン神社と判明。
サザンといえば夏。夏といえば強い陽射し。強い陽射しで色あせてしまっているがまちがいなくここが「茅ヶ崎サザン神社」。鳥居に手書きで弱弱しく書かれた「サザン神社」の謙虚な筆跡を見た妻いわく、「御利益がありそう」。見る人によってはそうなのかもしれない。枯れた山村にあるような雰囲気の鳥居をくぐると、そこには派手なサザンワールドがあるにちがいない。恐る恐る鳥居をくぐってみた。
そこにはサザンオールスターズよりは神社寄りなインテリアが広がっていた。サザンオールスターズ感のあるサーフボード、「恐妻バイバイ」「夫婦気まぐれ」といった御祈祷メニュー。
▲バーチャルリアリティ神社。なのだろうか。
▲紅白のいろどりがめでたい。桑田さんへの感謝がうかがえる書きよせ。
僕は、賽銭箱に貨幣を投じ、御祈祷メニューにそって「恐妻バイバイ」を祈った。妻がこの場所で何を祈ったのだろう?知りたいような知りたくないような気がした。まさかこの祈祷が恐ろしいほどのスピード感をもって僕に御利益をもたらすとはこのときは知る由もなかった…。
祈祷で精神力を使い果たした僕らは、妻のご学友からの情報をもとに、茅ヶ崎駅前1分にあるという本格的インド料理屋へ向かった。GARAentraさんである。結果からいえばここは本当に美味しすぎるカレーを出してくれるお店で大満足でありました。休日の午後で店内はほぼ満員。僕は元祖国産豚ロースのトンテキカレー、妻はバターチキンカリーをオーダー。
▲元祖国産豚ロースのトンテキカレー
▲バターカレーと「非実在」を噂されている妻の御姿です。
正直いって、カレーに合うのはトンカツだろ、という先入観があった。だが、このトンテキは全然ありだった。僕みたいな中年だと揚げ物はちょっと…と胃もたれが気になったり、メタボに対する罪の意識を持ってしまいがちだが、トンテキならオッケー。仕込みが丁寧で、とにかく柔らかい。ナイフやフォークを使わずに食べられる。んでもって肉汁ジューシー。
▲ボリューム満点のトンテキ。
カレールウの辛さは5段階から選べるのだけれど、「0でも中辛」という店員さんの言葉を信じて、0を頼んだ。クリーミーなカレーだけど後味に辛さが残るピリ辛なのが食欲をそそった。
▲見るからにクリーミーなカレー
妻のチキンバターカリー、僕はシェアさせていただけないので、味をレビューすることは出来ないのだけど、っていつもならなるのだが、サザン神社の御利益だろうか、今回は一口だけシェアさせていただくことができた。「食べていいよ」だって。ありがとうサザンオールスターズ!
▲妻がシェアしてくれたバターチキンカレー
トンテキカレーに比べると、ルウはスパイシーな味付けで、これもライスが進む進むメニューであった。今回はライスを選んだけれども、ナンも試してみたいと思った。このお店のカレーでいいなと思ったのは、辛さでごまかしていないこと。辛いことは辛いのだけど、甘みを感じる辛さというのかな。ルウに深みがあるのだ。何回でも食べたくなるカレーというのはこういうものなのだろう。
▲ライスに絡めて食べるとサイコー。
まさか駅から1分のロケーションでこんな絶品インドカレーが食べられるお店があるとは。妻のご機嫌も上々で大変充実したランチになりました。妻の機嫌がよろしいのも、美味しいランチが食べられるのも、サザン神社で「恐妻バイバイ」を祈願したからだろう。なんてパワーだ。ではまた。
▲ランチのサラダ
▲パイじゃなくてナン。おいしそう。
▲駅から徒歩一分の場所にございます。
今回のお店
- ジャンル:インド料理
- 住所: 〒253-0052 神奈川県茅ヶ崎市幸町2-10 ジョイ茅ケ崎パート1 2F
- エリア: 茅ヶ崎・寒川
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書いてるサラリーマン
フミコフミオ
海辺の町でロックンロールを叫ぶ不惑の会社員です(再就職しました)。90年代末からWeb日記で恥を綴り続けて15年、現在の主戦場ははてなブログ。最近は諸行無常を嘆く日々。更新はおっさんの不整脈並みに不定期。でも、それがロックってもんだろう?ピース!
ブログ「Everything you've ever Dreamed」:http://delete-all.hatenablog.com/
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