「麿」の愛称でおなじみの元NHKの登坂淳一アナウンサーが、本日放送『ワイドナショー』(フジテレビ)に出演。「週刊文春」(文藝春秋)2018年2月1日号によるセクハラ報道により、今月からスタートする予定だった『プライムニュース』(フジテレビ)降板後、初めての地上派テレビ出演で、自らのスキャンダルについて語った。
まず騒動を振り返ると、事件が起こったのは、2011年6月のこと。当時、登坂アナは北海道放送局に勤務しており、夕方のニュース番組『ネットワークニュース北海道』などを担当していた。
「週刊文春」報道によれば、取材後の打ち上げの二次会の席で問題は発生した。その飲食店のトイレ前の廊下で、当時20代だった契約キャスターの女性に対し、数回にわたりキスを迫った挙げ句、ブラウスに手を入れて胸をまさぐり、さらに、スカートをまくりあげて下腹部にまで手を伸ばしたということだった。後日、登坂アナは上司を通じて、女性に謝罪したという。
登坂アナは東京からやって来たNHKを代表する看板アナウンサー。一方、被害女性はNHKのローカル局と契約を交わしたばかりの新人アナウンサー。圧倒的な力の差を利用した、悪質極まりないセクシャルハラスメントであり、パワーハラスメントである。拒む女性に対して性的な行動におよんだことから、強制わいせつでもある。
この記事が表沙汰になってからほどなくして、登坂アナは『プライムニュース』から降板することが発表された。
そして、問題の『ワイドナショー』である。
番組にて、登坂アナはセクハラ行為におよんでしまった理由について、「(お酒を飲んで)記憶が散漫だっていうのも少しありますし、そのときの自分の体調が良くなかったのもあって……」という発言で説明。
これに松本人志は「体調が良くないと、ちょっとエロになるんですか?」とツッコミを入れていたが、「体調が良くなかった」という説明は、ブラウスに手を突っ込んだりスカートをまくって下腹部を触ったりした行為の理由づけには、一切なっていない。
また、この『ワイドナショー』でもうひとつ驚いたのは、「謝罪」した先が、被害女性ではなく、フジテレビであったということだ。
芸能レポーターの長谷川まさ子氏から「今回の騒動から学ばれたことってありますか?」と質問された登坂アナは「これだけの反応になってしまって、新しい番組をせっかくオファーいただいたのに、その番組を良くしようとフジテレビの皆さんと考えていたのに、この騒動になってしまったので、迷惑をかけてしまって、本当に申し訳ないなと思います」と回答。フジテレビに対しては謝罪の意を表したものの、番組内で女性に対しての謝罪の言葉は皆無だった。
登坂アナは『ワイドナショー』放送に先駆けて、今月10日に発売されたばかりの「婦人公論」(中央公論新社)2018年4月24日号に出演。セクハラ騒動についてインタビューを受けているのだが、こちらもまた言い逃れの連続なのであった。
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