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イーサネットでデータをやり取りするための基本的な単位がMACフレームである。
MACフレームの構造は、IPパケットなどと比べて、極めてシンプルだ。例えば、IPパケットは10以上のフィールドからなる。これに対し、MACフレームはMACヘッダー、データ部、FCSの三つのフィールドだけで構成される。
データ部はユーザー端末(クライアント)がやり取りするデータが格納される。長さは64~1500オクテットである。FCSはMACフレーム(FCSの部分を除く)が壊れていないかどうかを確認するためのデータだ。
MACヘッダーは制御情報が入るフィールドだ。宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、長さ/タイプの三つのフィールドで構成される。
三つ目の長さ/タイプは、数値の大きさによって二つの役割がある。このフィールドに入る値が1500以下の場合、データ部の長さを示す。1536以上の場合、データ部のプロトコルを示す「イーサタイプ」の意味になる。
MACアドレスは48ビット長で、通常は端末のLANアダプター(NIC)に固定で割り当てられている。24ビットずつ、前半と後半に分かれており、それぞれ役割が異なる。
前半部分は「ベンダー識別子」と呼び、IEEEがベンダーごとに割り当てる。後半はベンダーが独自に割り当てる。これにより世界中で重複しない固有のMACアドレスをLANアダプターに割り当てられるようになる。