mytown
 

enopo top moji

 歴史再発見 藤沢宿の中心部に位置した済美館と藤沢警察署

2016年5月25日  (取材&記事:happyrarasan)
藤沢宿の中心にほど近い所に「済美館(藤沢公民館分館)と藤沢消防署が並んでいます。この二つの建物はどんな歴史をたどったのでしょうか。そして、消防署の裏手には常光寺が二つを守るようにありました。 
 藤沢警察署と南消防署本町出張所
 saibikann 1   saibikann 2 

かつての藤沢警察署の場所に、現在は南消防署本町出張所が建っています。右奥は常光寺の寺林で、変わらぬ緑をたたえています。

日本の警察の歴史は意外に浅く、明治時代初期にさかのぼります 1871年に警察の創設にあたり、まず司法省が設置されます。
初めは警察権は司法省が有していました。


そして藤沢における警察署の歴史も明治時代に始まりました。

明治5年8月  当時板戸町常光寺に藤沢宿ら卒屯所が設置される。
明治9年1月  神奈川第9号警察出張所と改称される。
明治10年2月8日 - 神奈川県第9号警察出張所を藤沢警察署に改称。
明治20年(1887年)1月 - 高座郡警察署に改称。
明治26年(1893年12月1日 - 藤沢警察署に再度改称。
昭和29年(1954年7月1日 - 警察法の改正に伴い、神奈川県藤沢警察署となる。
昭和39年(1964年4月28日 - 藤沢市本町四丁目5-21(現在は、藤沢市南消防署本町出張所が所在)から現在地に移転。
昭和59年(1984年4月1日 - 管轄区域のうち、藤沢市北部を新設された藤沢北警察署に移管。
平成元年3月27日新庁舎に建て替え、現在に至る。 ということです 

 saibikann 3  saibikann 4   saibikann 5 
 済美館

本町消防出張所前バス停を過ぎていくと、左手に近代的な藤沢公民館分館の済美館があります。この済美館も歴史の波に洗われていました。
入口には済美館の由来が掲げられていました。碑文によると藤沢の歴史の1ページを飾る建物のようです。

 saibikann 6  済美館は、現在「藤沢公民館分館」です。設立は明治3年(1870年)大久保町名主の堀内悠久の子郁之助はこれからの時代に必要なのは教育であると好学の生徒や有志と共に宿役人の許可を得て「藤沢郷学所済美館」を設立しました。済美館は昭和17年に武道場としていち市民の手によって建設され1時期市会議場としても使用されました。武道場でしたので藤沢警察署の道場としても使われ、剣道柔道の稽古が盛んでした。
 saibikann 7 saibikann 8 
  

藤沢宿は、東海道五十三次の6番目の宿場であり、慶長6年(1601年)に東海道の宿場となりました。後に戸塚宿、川崎宿が追加され東海道6番目の宿場となる。
東海道五十三次整備以前から清浄光寺(遊行寺)の門前町として栄え、後北条時代は小田原城と支城の江戸城の桜田門、八王子城、玉縄城をつなぐ小田原街道の分岐点だったということです。その中央に位置する済美館と藤沢警察署を調べたら、なんだか歴史の舞台がすぐそこに近づいてきた感がします