ヒロとゼロツーのすれ違いにより二人に距離ができる
ヒロはゼロツーに未練を残すが、
イチゴは自分にヒロを振り向かせるため、ヒロにキスをして告白する。
せっかく記憶が戻ってヒロとゼロツーの関係が進むかと思いきや
イチゴがコンフリクトとなって進展を妨げる展開。
今回はキャラクターの向きと視線に注目して語りたいと思う。
・大事な所は顔を隠し背中を向いて語る
今回は背中を向けるシーンが印象的。

ヒロがミツルに昔の約束の話について語ろうとするが、
ミツルは「昔のこと」と会話をかわそうとする。
その時のミツルの表情は見えない。
表情を見せないことで、視聴者に想像の余地を与える。
おそらくミツルは表情にこそ変えていないだろうが、内心はホッとしているだろう。

作戦会議のシーン。
ゼロツーだけ会議の場で背中を向けている。
(ここでも表情は映らない)
前まではオトナ側に顔を向けていたのだが…
ヒロとのこと、周りとのギクシャクで背けようとしている。
・モチーフ

ウサギなリンゴの形からのゼロツーのツノのカットへ。
ヒロがリンゴを見て、ゼロツーを思い浮かべていたようにみせるカット繋ぎ。

割れて形もなくなった手鏡。二人の関係は一旦リセットを迎える。
・視線のすれ違い、思いのすれ違い
今回の最大のポイントは、思いがすれ違うこと。
ゼロツーはヒロを思い、
ヒロはゼロツーを思う。
イチゴはヒロを思う。
しかしすれ違いによって、関係は上手くいかない。
そんなすれ違いを視線の方向で表現していたのがラスト。

左向きのゼロツー(新たな赴任地へ向かう)

左に行こうとするヒロ(ゼロツーに未練があるような感じ)。
そんなヒロの心を察知して、ヒロを行かせないイチゴ。

ヒロを振り向かせるためにイチゴはキスをする。(ゼロツーとは逆の右向きに)
ポイントは背丈が足りないイチゴがジャンプしてキスするところ。

ヒロの体に頭をぶつけるイチゴの独特の告白。
二人の間に身長差があるのは、このキスと告白の仕方を狙って設定したか・・・?
イチゴはヒロの方を向き、ヒロもイチゴの方を向いているが視線と思いは交差しない。

飛行機の音で、飛行機の中にゼロツーがいる事に思いを馳せるヒロ。
ヒロの視線は空を見上げる。イチゴの視線とすれ違い、思いを交差させない。
そしてヒロの視線など気づかずに、ゼロツーは遠くに行く。
3人の視線はそれぞれの思い人に向けようとするが、
その視線と思いが届かないことが伝わってくる。
だからイチゴの告白も虚しく聞こえてしまう。
おわりに
今回の絵コンテは長井龍雪。
キャラデが田中将賀という事を考えれば待ってましたという人選だし、
ジャンル(ロボット)や作風(青春)を考えても長井さんの参加を期待していた。
見返すと、キャラの表情を隠して背中で語るのは
鉄血のオルフェンズでもオルガ等がよく見せていた。
ヒロがゼロツーに「君は化物だ。人間じゃない。」というシーンで
BGMを遮断させて、画面を一旦暗転させるのも
長井さんの監督作品ではよく見たような気がする演出であった。
見返したら、長井さんだという事がわかるコンテだったというか。

(千早に尽くしても見向きもされない萩原雪歩)
キャラクターの思いが届かない感じは
長井さん監督作的にいえばゼノグラシアぽかったななぁと思った。

(14話までの人間関係図)

爪を噛むゼロツーを見ていたら、爪を噛む癖があった徳川家康を思い出した。
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