毎年恒例のコナン映画、今年も観てきました!タイトルは『名探偵コナン ゼロの執行人』!
お〜、今年はストレートに読めるタイトルですね。
『名探偵コナン 純黒の悪夢』のヒット以来、突然の盛り返しをみせているコナン業界。
全体的にクオリティが停滞気味だった劇場版が、ここ数年はそこそこ安定していて、長年追いかけていた身としてはちょっとホッとしてます(笑)
さて、今回は安室透がかなり活躍するようですが・・・どんな感じになるんですかね、楽しみです。
Index
名探偵コナン ゼロの執行人
監督 | 立川譲 |
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脚本 | 櫻井武晴 |
出演者 | 高山みなみ 山崎和佳奈 小山力也 山口勝平 林原めぐみ 岩居由希子 大谷育江 高木渉 古谷徹 飛田展男 岸野幸正 上戸彩 博多大吉 |
公開 | 2018年 |
製作国 | 日本 |
あらすじ
東京サミット開催の地となる東京湾の新施設「エッジ・オブ・オーシャン」。
サミットが開催される5月1日にはおよそ2万人もの警察官が出動するという超巨大施設で、大規模爆破事件が発生!
そこには、全国の公安警察を操る警察庁の秘密組織・通称「ゼロ」に所属する安室透の影があった。
秘密裏に動く安室の謎の行動に違和感を禁じ得ないコナン。現場の証拠品に残された指紋から犯人はかつて警視庁に在籍していた毛利小五郎と断定されてしまう!
小五郎の逮捕を巡って安室と敵対し始めるコナンは過去に安室が容疑者を自殺に追い込んだ事があるという奇妙な事件の話を聞く。
そして小五郎の起訴が決まろうとしたその時、厳戒態勢の東京都内で、同時多発的に不可解なテロが勃発!事件に隠された陰謀にコナンと公安警察が近づく中、サミット開催の日は大型無人探査機「はくちょう」が火星での任務を終え、地球に帰還する日でもある事が判明する。
果たして、迫るXデーに何が起ころうとしているのか? 謎の存在・安室透は、敵なのか、味方なのか?真実、正義、そして、愛のため──。
手段を厭わない「極秘任務(シークレットミッション)」が執行される時、無慈悲な復讐の雨が、守るべきものに襲い掛かる!(公式サイトより)
劇場版名探偵コナンシリーズ22作目の作品。
監督は、2010年に公開された『沈黙の15分』から昨年2017年に公開された『紅の恋歌』まで担当していた静野孔文氏ではなく、『デス・ビリヤード』、『モブサイコ100』などの立川譲氏が担当しています。
静野さん7年もやってたんだ〜
ここらでいったんリフレッシュしようってことなんでしょうかね?
ちなみに、音楽は変わらず大野克夫氏が担当しています。
だから!スパイ映画になっちゃってるから!
こ、この感じ、同じ・・・同じだ・・・
『純黒の悪夢』と同じ感想を抱いている・・・
スパイ映画じゃん!!!!!!!!!
推理してください!!!!!
まあ安室がキーパーソンな時点で推理パートは諦めてくださいといわれているようなものなので、ある程度覚悟はしていましたが、予想通りでしたね(笑)
それと今作はかなり話が難しいです。
話がややこしすぎて、私ですら時々何いってんだ?と思うことが多々あって、これじゃあ子どもはついていけないだろうなと思ってしまいました。
完全にターゲットが大人のお友達でした。
にも
ヒントがややこしくなかったですか??
ラストの次回作予告も今回は気合入ってましたね〜
あの人が出てきて、あーそうかもう3年経ったのか・・・とぼんやり思っていたのですが、いつもはないキャラクターのカットと(ちなみに通常は作品のテーマになる舞台やアイコンのカットだけ)、公開日にびっくらこきました。
え!?!?GW!?!?!?!?!
ついに!?!?!?!?映画業界でも屈指の激戦区GWにぶつけるんですか!?!?!?
コナンさん攻めますね〜
にも
複雑に絡み合った事件にコナンが挑む!
えー、正直ストーリーをきちんと紹介する自信がですね、ないといいますか・・・(笑)
それくらい今作は複雑な話だったんですよ!
推理するというよりも、コナンが行動することで散らばったパズルを埋めていくストーリー展開や、スピード感とスリリングあるアクションシーンは、まるでスパイ映画。
『ミッション:インポッシブルシリーズ』に近いものを感じました。
衛星がハックされるとか、パスコードを教えろ!とか、よくイーサン・ハントさんがやってるんだよな〜
今作がおもしろかった方はぜひ『ミッション:インポッシブルシリーズ』もご覧になってみてください。(突然の宣伝)
ストーリーもそうでしたが、使われるキーワードも大人向け。
テロ、公安、IoT、宇宙・・・
子どもがみてもよくわからないだろうなあ。
公安はまだしも、IoTってわかる子どもいるの?今時はIoTも知ってて当たり前なの?(笑)
公安の説明も駆け足でかなり追いつくの大変でしたが(『サイコパス』とか『攻殻機動隊』とかみておいてよかった)、IoTに関してはろくな説明もなくて(仕事で勉強しててよかった)、これじゃちびっこはわかんねえぞ!と。
ネットを使って爆破事件を起こしているというのはわかっても、それがさらにいくつものサーバーを経由しているってとこまで理解して観ていた子どもはなかなかいないのでは。
ちびっこ的には「コナンと安室がかっこよかったー!」ってなればいいのかな(笑)
にも
制作側も、最近の人気や傾向を配慮して、思い切って大人向けな作品にあえて仕上げているのかもしれませんね。
ストーリーのテーマも、正義とはなんなのか、とまた一つの答えを出すのが難しいテーマなんですよね。
たった一つの真実を求めつづけるコナンと、世の中の平和のためには多少の犠牲もいとわない安室がぶつかり合う、ハードな展開は終始シリアスな雰囲気が漂っていました。
シリーズ内でも大人向けの作品だった『絶海の探偵』のほうがまだわかりやすかった気がする!
そしてどこかで使われるだろうと思っていた「ガンダムネタ」。
ガンダムを知っている友人に聞いたところ、今回は衛星が落ちてくるクライマックスの展開と、それを知った安室の「宇宙(そら)からか」というセリフがそうだったみたいですね。
いやーやっぱりぶち込んできたな!このガンダムオタク!(笑)
にも
クライマックスに思い切りネタ仕掛けてくるなんてさすがだなあ。
ガンダムファンも楽しめる映画、それが名探偵コナン。
安室ファン大歓喜!
今作にはコナンだけでなく、「安室透」というキャラクターもキーパーソンとなっています。
安室めちゃくちゃ活躍していましたね〜!
安室ファンにはたまらない一作になったのではないでしょうか。
安室は表向きは、喫茶ポアロで働きながら小五郎の弟子として活動する探偵。
そして裏の顔を二つ持つ男でもあります。
一つは公安の秘密組織「ゼロ」で働く職員、「古谷零」、もう一つは黒の組織に所属する職員、コードネーム「バーボン」。
にも
今回は彼のトリプルフェイスを堪能できる、まさに安室づくしな作品でした。
安室サービスも満載で・・・
トリプルフェイスに、ガンダムネタも入れる、赤井を匂わせる発言も入れる、恋人の話もする・・・
恋人の話はいらないだろ!?!?!?
唐突に始まるし、ターゲットがあからさますぎて笑っちゃいました。
恋人が一体誰だったのかは・・・劇場で確認してください(笑)
コナン好きの私からすると、コナンは登場しているのに、なんだろうこのサポートキャラ感、とやや不満。
安室feat.コナン、みたいなね。
ここ数年は、コナンはサポートキャラよりなところがあってさみしい〜!
来年もサポートキャラか〜昔の作品を観て心を満たされるしかないのか・・・
あ、でも警視庁のメンバー好きなので、いっぱい出てて嬉しかった!
高木刑事はなんでもかんでもコナンに話すのやめようね!
にも
警視庁つながりだと、黒田兵衛のシーンもチェックポイントでしたね。
声に出てませんでしたが、口では「バーボン」と言ってましたね。
やっぱりあの人がラムなのかな・・・?
原作追えてないので、もしかしたらもうわかってるのかな?
『紅の恋歌』でもそうでしたが、最近は劇場版でも平気で原作に関係するネタをぶち込んでくるから、やっぱり原作もアニメも両方追いかけないとダメですね。
にも
今年はゲスト声優もバッチリ!
メインキャストは、さすがの安定感で、何の文句もなし。
高山みなみさんは相変わらず、コナンと新一の演じ分けがすごいよな〜
山口勝平さんとの息もピッタリ!
クライマックスでコナンと新一のセリフがかぶるところがあるのですが、最初から最後まで一ミリのズレもないんですよ。
すごいですよ、息吸ってセリフ始まって言い切るまできれーいに被ってる。
そこが一番感動したかも。鳥肌立ちそうでした。
しかしまあ、コナンはガンダム好きにはたまらないキャスティングですよね〜(笑)
ちなみに知らない方のために一応追記しておくと、原作者の青山剛昌氏はかなりのガンダムオタクで、原作のキャラクターはガンダムにまつわる名前のキャラクターがたくさん登場するんです。
さらにすごいのが、原作だけにとどまらず、アニメにもガンダムネタをがんがんぶちこんでくる。
アニメになった時の声優さんは、そのキャラクターにまつわる声優さんをチョイスするんですよ。
それこそ今作のキーパーソンである「安室透」の名前は、ガンダムのアムロ・レイからきていますし、担当声優さんはアムロと同じ古谷徹さんなんです。
安室のライバル(?)である「赤井秀一」の名前も、シャアの乗るモビルスーツが赤いことからきていますし、声優さんはシャアと同じ池田秀一さんが担当しています。
おまけに今作にも登場する、安室(古谷)の部下である風見裕也の声優さんは、飛田展男さんが担当しています。
飛田さんはガンダムシリーズの2作目、『ガンダムZ』の主人公を演じているんですね。
他にも・・・と、本当にコナンのキャラクターに関するガンダムネタはものすごい豊富なので、この辺でやめておきます。気になった方はググってください(笑)
閑話休題。話を戻します。
本作のゲスト声優は上戸彩さんと華丸大吉の博多大吉さん。
いやー、上戸さん!めちゃくちゃ上手じゃないですか!!!
『ズートピア』で好印象だったので、今回のゲスト声優もさほど心配していなかったのですが、ジュディのときよりさらにお上手になってませんか?
とてもよかったです。
クライマックスの感情をあらわにするシーンも、高まる感情を自然に演じられていて集中してみることができました。
本人の演技に関しては『昼顔』で化けたなと思っていますが、声優の演技は『ズートピア』で鍛えられたのかな?
一昨年の天海さんといい、キーパーソンにはきちんと上手な人をもってくるあたりはさすがですね。
『11人目のストライカー』で懲りたのかな・・・とか余計なことを思ったり(笑)
にも
大吉さんは上戸さんほど出番はなかったのですが、クライマックスで重要なキャラクターを担当。
叫んだり、泣いたりする演技があったりと、ゲストにしてはハイレベルなものを求められていましたが、きちんとこなされていました。とてもよかったです。
シリーズ恒例の爆破とアクションが満載!
お待たせしました、シリーズおなじみのはちゃめちゃアクションシーン!
今回も爆発に次ぐ爆発の連続でしたね〜
本編の冒頭で東京サミットのために作られた施設「エッジ・オブ・オーシャン」がテレビで紹介された瞬間、「ああ、今回の爆破施設はここか・・・」と思えるほど、鍛え上げられています(笑)
そして数分後、早速爆発する「エッジ・オブ・オーシャン」。そらみろ!
コナンのお家芸のようになっている爆発シーンは、クライマックスでも登場しますよ!
クライマックスは安室とコナンのアクションシーンも見所でしたね。
そんな運転できるわけねえだろ!!とツッコミたくなるようなド派手なカーアクションは、アニメにしかできない!
車をぶっ飛ばしながら、モノレールにつっこみにいく直前、車体の角度を傾けて華麗に避ける、この重力を無視した流れが一番意味わからなくて最高でした。
コナン映画でのアクションは、毎度すごすぎて笑っちゃいますね。
にも
アクションでかっこいい〜!と思ったのは、最後にコナンと安室がビルに突っ込むシーン。
衛星を爆発させた影響で、コナンと安室が吹っ飛ばされるのですが、安室がしっかりコナンをキャッチしてビルにイン!
しかも突っ込むとき、銃弾でビルのガラスを割るんですけど、このシーンがんまあ〜かっこいい!
まるでスパイアクション映画のようでした!(笑)
オープニングのキャラクター紹介は、作品にあったデジタル風で今年もオサレでしたね。
最後の「真実はいつも一つ!」のシーンの直前に、過去の作品のタイトルの漢字が集まっていた演出に胸熱でした。
総評
評価
良かった点
- 映像の動きがすごい
- ゲスト声優が上手い
アクションシーンのアニメーションは、ヌルヌル動いて迫力がありました!
ゲスト声優のお二人もよかったです。
悪かった点
- スパイ映画寄り
- ストーリーが複雑すぎる
- キーワードが難しい
コナンは推理してなんぼなんだよな〜
大人向けな演出があるのはいいのですが、それこそ『ズートピア』のように、大人も子どもも楽しめるといいですよね。国民的アニメだし。
まとめ
思っていたよりシリアスな演出で驚きましたが、大方予想通りのスパイ映画チックな作品でした。
最初に感想を書き始めた頃はやれやれという気持ちでいましたが(笑)、まとめまでくると、まあ映画でしかできない演出・ストーリーだしこれもありか・・・という気持ちになってきましたね。
今作は大人向けな演出・ストーリーでしたが、やっぱりコナンは基本的に子どもが楽しめるような作品であって欲しいんですよね。
そんで所々の演出で、ついでに大人もグッときちゃう、みたいな感じだと素晴らしい。
昔からずっと好きだったからこそ、コナンは変わらずエンタメラブコメサスペンスキッズ向け作品のままでいてほしいんです!(笑)
にも
マーケティング的には大成功だと思いますが、ファン的には好き嫌いが分かれそうな作品となりました。
さて、来年に向けてまた原作をさらうことにします!
小学館
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