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今週の注目レース

福島牝馬ステークス(GIII)

福島競馬場 1800m(芝)別定 (牝) 4歳以上オープン

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人気薄馬の台頭に要注意の一戦

昨年は単勝15番人気のマコトブリジャールが勝ち、3着に13番人気のオツウが入った。一昨年も3着に13番人気馬が入り、3年前の2014年は3着に16頭立ての16番人気馬が入った。下位人気馬が台頭するケースがとても多い一戦だけに、今年も一筋縄ではいかないだろう。まずは過去のデータから傾向をつかんで予想に臨みたいところ。ここでは新潟競馬場で開催された2011年を除く過去10回を対象にして、傾向を探っていきたい。

単勝オッズ別の成績をチェック

対象とした過去10回の単勝オッズ別成績を調べると、下位人気馬の台頭が目立つ重賞ではあるが、「3.9倍以下」の支持を受けた馬がまずまずの成績を残している。しかし、それに続く「4.0~6.9倍」からは優勝馬が出ておらず、「7.0~9.9倍」の馬が4勝を挙げている点が特徴的だ。さらに、「10.0~14.9倍」と「15.0~19.9倍」の成績に大きな差があるのも覚えておきたいデータと言える。また、3着馬10頭のうち5頭は「30倍以上」の馬だった。〔表1〕

〔表1〕単勝オッズ別成績(2011年を除く過去10回)
単勝オッズ 成績 勝率 連対率 3着内率
3.9倍以下 2-1-1-4 25.0% 37.5% 50.0%
4.0~6.9倍 0-4-3-16 0% 17.4% 30.4%
7.0~9.9倍 4-2-0-11 23.5% 35.3% 35.3%
10.0~14.9倍 2-1-1-16 10.0% 15.0% 20.0%
15.0~19.9倍 0-1-0-10 0% 9.1% 9.1%
20.0~29.9倍 1-1-0-23 4.0% 8.0% 8.0%
30.0~49.9倍 0-0-3-16 0% 0% 15.8%
50倍以上 1-0-2-33 2.8% 2.8% 8.3%

枠番別の成績に特徴あり

対象とした過去10回の福島牝馬Sは、15頭立てだった2013年を除くと全て16頭立てで行われたが、その枠番別成績を集計してみると、優勝馬10頭のうち9頭は「1~4枠」の馬で、2着馬は10頭中5頭が「6~8枠」の馬となっている。〔表2〕

〔表2〕枠番別成績(2011年を除く過去10回)
枠番 成績 勝率 連対率 3着内率
1枠 1-2-1-15 5.3% 15.8% 21.1%
2枠 1-1-1-17 5.0% 10.0% 15.0%
3枠 2-0-2-16 10.0% 10.0% 20.0%
4枠 5-1-0-14 25.0% 30.0% 30.0%
5枠 0-1-3-16 0% 5.0% 20.0%
6枠 0-3-0-17 0% 15.0% 15.0%
7枠 1-0-2-17 5.0% 5.0% 15.0%
8枠 0-2-1-17 0% 10.0% 15.0%

前走のレース別の成績は?

対象とした過去10回の出走馬について、前走のレース別に成績をまとめてみると、優勝馬10頭のうち9頭は前走で「牝馬限定の芝のGIII」に出走していた。前走・条件クラスから臨んで好走を果たした馬もいるが、結果を残しているのは前走が「中山牝馬S」・「愛知杯」・「京都牝馬S」といった「牝馬限定の芝のGIII」だった馬が中心となっている。〔表3〕

〔表3〕前走の条件別成績(2011年を除く過去10回)
前走の条件 成績 勝率 連対率 3着内率
GI、GII 0-1-0-11 0% 8.3% 8.3%
牝馬限定の芝のGIII 9-5-6-57 11.7% 18.2% 26.0%
その他のGIII 0-0-0-9 0% 0% 0%
オープン特別 0-1-1-15 0% 5.9% 11.8%
1600万下 0-1-3-22 0% 3.8% 15.4%
1000万下・500万下 1-2-0-15 5.6% 16.7% 16.7%

続いて、前走の着順別成績を調べてみると、前走で1着だった馬は1回も優勝していない。好成績を収めているのは「2着」組で、3着内率は70.0%に達している。ちなみに、「牝馬限定の芝のGIII」以外のレースから臨んで優勝したのは2006年のロフティーエイムだが、同馬は前走の1000万下・野島崎特別で2着に敗れていた。〔表4〕

〔表4〕前走の着順別成績(2011年を除く過去10回)
前走の着順 成績 勝率 連対率 3着内率
1着 0-4-0-19 0% 17.4% 17.4%
2着 4-1-2-3 40.0% 50.0% 70.0%
3着 2-0-1-8 18.2% 18.2% 27.3%
4着 0-0-0-12 0% 0% 0%
5着 1-1-0-5 14.3% 28.6% 28.6%
6~9着 1-3-4-31 2.6% 10.3% 20.5%
10着以下 2-1-3-51 3.5% 5.3% 10.5%

前年の秋の成績をチェック

対象とした過去10回の福島牝馬Sでは、「前年の秋に京都競馬場で出走していた」という経験を持つ馬が2007年を除いて連対している。該当したレースを見てみると、エリザベス女王杯や秋華賞が多くなっている。今年も出走馬の中にそのような馬がいたら、注目しておくのも面白いかもしれない。〔表5〕

(浅野靖典)

※表は横にスクロールすることができます。

〔表5〕前年の秋に京都競馬場で出走していた福島牝馬S連対馬一覧(2011年を除く過去10回)
年度 着順 馬名 該当レース
2006年 2着 ライラプス 5走前 エリザベス女王杯 6着
2008年 2着 ハロースピード 5走前 秋華賞 8着
2009年 2着 アルコセニョーラ 5走前 エリザベス女王杯 7着
2010年 1着 レジネッタ 5走前 アンドロメダS 9着
2着 ブラボーデイジー 5走前 エリザベス女王杯 16着
2012年 1着 オールザットジャズ 4走前 エリザベス女王杯 15着
2着 コスモネモシン 4走前 カシオペアS 2着
2013年 1着 オールザットジャズ 4走前 エリザベス女王杯 5着
2着 マイネイサベル 2走前 エリザベス女王杯 7着
2014年 2着 キャトルフィーユ 3走前 修学院S(1600万下) 3着
2015年 2着 リラヴァティ 3走前 秋華賞 8着
2016年 1着 マコトブリジャール 3走前 カシオペアS 3着
  • 備考:該当レースが複数ある場合は直近のものを掲載

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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