アバウト映画公園

映画が好きなんだけど観たそばからすぐに忘れていってしまうアバウト男の鑑賞備忘録ブログ!

パシフィックリム2【映画ネタバレ感想】真剣佑ドンマイ!絶妙なコレジャナイ感!

映画『パシフィックリム2』ネタバレ感想/評価

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こんにちは、アバウト男です!

今回観てきた新作映画は【パシフィックリム】の続編【パシフィックリム・アップライジング】です。長いんで【パシフィックリム2】と表記しました。

監督は前回のギレルモ・デル・トロ監督からバトンタッチして別の人がやってます。敢えて名前は覚えません。きっと覚えなくて大丈夫です!まぁ地球上の全員がデルトロ監督に続投して欲しかった訳だけども、それよりも撮りたい【シェイプ・オブ・ウォーター】に全力だったからかな?、仕方なしに別監督が手掛けた【パシリム】が曲がりなりにもどうグレードアップしてるか!?少しは気になってました。観たのは字幕版。今回はネタバレしてます。

 

あらすじと予告

巨大兵器イェーガーを駆使する人類とKAIJUたちとの激闘から10年。今は亡き英雄ペントコストの息子でイェーガー・パイロットとしての活躍を期待されていたジェイクは、環太平洋防衛軍(PPDC)を去って違法なイェーガーのパーツ売買を行っていた。だが、戦地からイェーガーのパーツを盗んでいたアマーラと共に逮捕され、PPDCのパイロット養成施設へ送られる。そこで彼は義姉のマコ(菊地凛子)に命じられ、イェーガー・パイロットの候補生の教官を務めることになる。 

予告編:『パシフィック・リム:アップライジング』日本版本予告 - YouTube

 

絶妙なコレジャナイ感

観てきた率直な感想は、

それなりに好評だった一作目に対し、その一作目の監督が降板し、別の監督にバトンタッチして作られた続編の『コレジャナイ感』ってよく見かけるし・感じる事がある。例えば【エクソシスト2】【不動2】【バトルロワイアル2】【キックアス・ジャスティスフォーエバー】【96時間 リベンジ】【10クローバーフィールド・レーン】【ジャック・リーチャー】とかとか。

本作も絶妙に『コレジャナイ感』をわりとストレートに打ち出して来る作品でした!

監督、ちゃんと一作目観てくれたんすか!?一作目の10年後にあたる続編のオファーを受け、早送りでバーっと前作を流し見して「なんとなくパシリムってこんな感じの映画でしょ?」ってノリで作られたような、そんなふぁ〜とした印象を受けた続編でした。

この出来じゃパイロットの訓練生の一人として出演してる真剣佑自身も「ハリウッド映画に出たよ、俺!!!」って周りに胸張って自慢できないだろ〜、多分。

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(C)Legendary Pictures/Universal Pictures.

 

 

前作を超える良さが1つもない!?

なんだろうな〜〜!!?

前作で感じた、若干野暮ったいというか良い意味で洗練されてないイェーガーの味のあるデザイン、全体的にグレーで統一されたKAIJUの物体としてのシンプルなデザインと迫力、イェーガーという巨大ロボの鈍重な動きともったい取っ組み合いのバトル、搭乗シーンや中で動かすパイロット動きの描写、これ見よがしな必殺技、地球を守る者・パイロットとしてのプレッシャーや心通わすドラマ、登場人物の厚みなどなど、どれも前作より「イイじゃ〜ん!」と感じる部分が無く、どれもに薄口で全体的に物足りない印象を受けた。

前作のウィークポイントでもあった、ナイトシーンが多く戦いが観ずらい・分かりにくいという声を受けて、今回はぼぼ昼間を舞台に繰り広げられてたんだけど、イェーガーの滑らかな動きも相まって「いやもう、こうなっちゃうとアレじゃん!トランスフォーマーじゃん!?」と感じざるを得ない。

同じロボット映画でも【トランスフォーマー】シリーズとは違う『実際に巨大ロボがいたらこんな感じ』という想定で作られたリアルっぽさや日本のロボットアニメ愛が感じられる点が前作のウケたポイントだと思うんだけど、その良さを手放してないかな?

まぁ「10年後って設定なんで技術の進歩上、普通にイェーガーの動きも滑らかっしょ?でデザインもシュッとさせた方が今っぽくない?」って言えば分からなくはないけど、そういうのはなんかパシリムじゃない気がする。

 

時間も描写も足りない

観た人なら誰もが感じる脚本の荒さ・ザックリ感。描きたい物語と時間が見合わなかったのか、妙にせかせかして、起きてることや見せたい場面のただポンポンと繋ぎ合せただけみたいに見えた。間とかタメが無く、それでいて描き込みが甘め。単純にあの内容にするなら時間が足りないよね。

明らかに訓練生の描写が乏しく「家族だ!」なんて言っておきながら団結して戦って見せるんだけど、その前に全然思入れさせてくれてないじゃん。もっと移入させろや!感情の!今回パイロットのシンクロも結構簡単に出来ちゃうし、全然応援する気にさせてくれない。 

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(C)Legendary Pictures/Universal Pictures.

中でも印象的だったのが中盤の、ある人物の裏切りにより無人遠隔イェーガーがエヴァ調の怪獣イェーガーへと変異し、そいつらに拠点に攻め込まれる中、各地で海中の切れ目をこじ開けられKAIJUまで出現してしまう「司令官も死んで、こっちは4体しかイェーガーないし仲間は使えそうもない訓練生だし、到底無理じゃん!」と思わせるなかなかなハードな絶望展開から、

怪獣イェーガーは全停止し、海から出たKAIJUは結局3匹でした。ってこっちの4体のイェーガーに対して一気に『ちょうどいいバランス』に落ち着く強引で都合いい展開には笑った。

この稀に見る絶望感な状況をどう切り抜けるのかハラハラした『俺のハラハラ』返せよ!

 

まとめ

気になるところ挙げればキリないんだけど、巨大ロボVS巨大ロボ、巨大ロボVS怪獣、+エセ東京どんがらがっしゃんと、IMAXなのもあってそれなりに楽しめてしまえるんだけど、だだ【パシリム】の正統派な続編としては完全に希薄、そして感じるコレジャナイ感。言っちゃえば「ホントよくある印象に残らないタイプの続編」でした。

評価:★★★☆☆ 星3つ!

ぶっちゃけ星2つでも良かったけどね… 個人的にはラストのヤケ糞な大技はバカっぽくて好きかな。ロケットを手に即席でつけて飛んで、ウルトラマン直滑降アタック!ある意味デル・トロ監督だったら見れなかったタイプの大味な締め方。あと最後に中国人の社長の子がすごく可愛く見えたのもちょい加点です。

今回の真剣佑の抜擢には少なからず期待してた部分はあるんだけど、なんか可哀想でしたね。【デッドプール2】に出演する忽那汐里もこんな感じの扱いになるんだろうなと悟りました。

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 最後に一言:でもどんどん日本人がハリウッド映画にさらっと出て来るのは素直に嬉しい!