このページの読了時間:約5分43秒
「朝に」が in the morning になるのはわかります。しかし、なぜ「夜に」は at night になるのでしょうか?また英語で日時を表すとき前置詞がコロコロ変わってわかりにくいので、一通り教えて下さい。
目次 [非表示]
前置詞のコアイメージ
at のコアイメージ
at のコアイメージは「点に向かう」です。
at の主な用法は「点」「ある地点に移動させる」「場における活動」です。
in のコアイメージ
inのコアイメージは「何かの中にある」です。
inの主な用法は「空間的な内部に存在する」「コンセプトを適用する」「いまから~後に」です。
on のコアイメージ
onのコアイメージは「~に触れている」です。
onの主な用法は「Aの表面にくっついている」「Aに影響を及ぼす」「Aをしている状態」「(手段・媒体としての)Aで」「Aを地面にくっつけている」「(テーマとしての)Aに関して」です。
日時を表す前置詞の違い(総論)
元々、それぞれの前置詞の特徴として、inは「空間」、onは「平面」、atは「点」であるとよく言われます。この特徴を元に、日時を表す場合は次のように分類されます。
- in(範囲):年/月/時間帯
- on(固まり):日/曜日
- at(ピンポイント):時点/特定の活動と結びついている時間・期間
in>on>at の順で時間幅が長くなることはよく指摘されますが、その逆である at>on>in で密着度が高くなることは見落とされがちです。
atの「特定の活動と結びついている時間・期間」は、その活動と密着している間と考えるとよいでしょう。
日時を表す前置詞の例文解説
at が表す日時
例文:I usually get up at 7 o’clock.(私はいつも7時に起きます)
at 7 o’clockで「7時に」という意味。atは7時ぴったりの時点を指しています。
例文:She is at lunch.(彼女は昼食中です)
at lunch は「昼食中」という意味。at lunch は昼食という活動に密着している間というイメージです。
in が表す日時
例文:I first visited Japan in 2015.(私は2015年に初めて日本を訪れました)
in 2015 は「2015年に」という意味。in は2015年の間(範囲)に行われたことを表しています。
on が表す日時
例文:We came to this town on March 24.(私たちは3月24日に、この街にやってきました)
on March 24 は「3月24日に」という意味。日付や曜日を固まりのイメージで捉えて、その上での出来事を述べていると考えるとよいでしょう。
at night と in the morning の違い
例文:I saw him at night.(私は夜に彼を見た)
at night という表現が成立した昔、夜は寝ることと密接に結びついていて、それ以外の活動ができるような環境にはありませんでした。
つまり、at lunchが「昼食を食べている間」であるのに対して、at night とは「夜、寝ている時間」を表していたわけです。
それが科学の進歩で夜にいろいろな活動ができるようになったにも関わらず、表現がそのままなので、違和感が大きくなってしまったということなのだろうと考えられます。
例文:I saw him in the morning.(私は朝に彼を見た)
in the morning は「午前の間」という意味です。
英語で at morning という表現が成立しなかったのは、朝起きてから何をやるかは人によって違っていて、朝に対して特定の活動が結びつかなかったからだと考えられます。
要するに、活動などと結びついていない純粋な「時間の範囲」を表したいというニーズが強かったため、in the morning という表現が一般的に用いられたのだと思います。(あくまでも仮説ですが…)
on the night について
例文:I saw him on the night of October 21.(私は10月21日の夜に彼を見た)
on the night of October 21は「10月21日の夜に」という意味。
on the night は「ある夜の上で」というイメージですが、of October 21 でその夜を10月21日という日付(背景)に位置づけています。
つまり、最終的に日付が意識されているのでonが使われているというわけです。
at Christmas と on Christmas の違い
例文:She visited her family on Christmas Day.(彼女はクリスマス当日に家族を訪れた)
on Christmas Dayは「クリスマス当日に(12月25日に)」という意味。on Christmasとも表現しますが、それはdayが省略されたものです。
単純に12月25日という日付の代わりの表現であり、on Christmas Day = on December 25 となります。
例文:It’s nice to be with family and friends at Christmas.(クリスマスの時期に家族や友人と一緒に過ごすことは良いことです)
at Christmasは「クリスマスの時期に」という意味。一般的に12月24日から26日までの3日間のことを指します。
教会に行って礼拝したり、七面鳥の丸焼きを食べたり、家族や親しい友人と過ごしたりというクリスマスならではの活動と結びついている期間を表しています。
まとめ:日時を表す前置詞 at, in, on の違い
inは「空間」、onは「平面」、atは「点」という特徴を持っています。日時を表す場合は次のように分類されます。
- in(範囲):年/月/時間帯
- on(固まり):日/曜日
- at(ピンポイント):時点/特定の活動と結びついている時間・期間