スマホじゃ物足りない。ノートパソコンじゃ動かないアプリがあるし高い。かと言ってiPadに4万円は払えない!でもAndroidのタブレットっていっぱいあるしどう選んだら良いかわからない。防水って何?どうしたらいいの~!?
そんな人はとりあえず私の話を聞いてほしい。ただし諦めなければならない事が少なからずある。まずはその話をしようか。
- 快適なゲームに出来ると思うな。
世の中のゲームはハイエンド端末を前提としている。「動作させる」だけなら何だって出来るだろう。だが「快適」となると別だ。ロードが長い。フレームレートが安定しない。音ゲーでホールドしなきゃいけないのにタッチ周りがイマイチで抜けが発生する。タップ音がズレる。そもそも同時押しが5点までの制限で同時押しやフリックがうまくいかない事もある。絶対に何処かで妥協する必要が出る。
理由は簡単だ。「ハイエンドなモバイルOSのタブレット」は今や地球上にiPadぐらいしか存在しない。Googleすら諦めた。今流通しているのは数年前のハイエンド相当のSoC(CPUとかGPUとかがセットになってる部品)が乗ったタブレットしかほぼ存在しない。*1Androidである事に起因する問題と中堅SoCである事に起因する問題のダブルパンチはある程度覚悟すべきだ - 1万円前後は安物買いの銭失いの巣窟だ。
液晶が1280*800とか、下手すれば1024*600とか、ハイビジョンですら無い事がある。せっかく安くはない買い物をするのに手元のスマホより液晶がイマイチでイラストの細い線がギザギザしてたら嫌だろう?液晶がショボいタブレットはだいたい乗ってるSoCもショボいのでWi-Fiでネットを見るのすらモタつく。選択肢も無くはないが、見極めが重要だ。 - カメラが使い物になると思うな。
タブレット端末は「大きな画面のコンテンツビューワ」という割り切られ方がこの数年でされた。きちんと写真や動画が撮影出来て使い物になるのはiPadぐらいのもんだ。メモ代わりには使えるだろうが過剰な期待はしないこと。 - ストレージが貧弱だがSDカードに電子書籍は入らんぞ。
Android 6.0からSDカードを擬似的に内蔵ストレージにする機能が追加されたが、だいたいこれが殺されている。何でや!!!で、Kindle等の電子書籍アプリはセキュリティ上の都合でSDカードにデータをDLすることが出来ない。音楽データや動画データはポイポイ出来てもアプリ側にデータの扱いが依存する場合は自由度が大変低くなるのでそこも覚悟しておくこと。嫌ならiPad Proの512GBを買うことだ。もうやだこんな世界。
それでは行ってみよう。
(断りがない場合ほとんど中古価格)
(え?だって皆さん中古価格が新品の半額とか4割のタブレット新品買うの?)
(ですよねー)
Qua tab 01
※市場売価 1万円前後
auから販売された京セラのタブレットである。セールスポイントとして
- 8インチ フルHD(1920*1080)液晶
- キャップレス防水(風呂に沈めても壊れないレベル)
- Android 5.1とそこそこ古くないOS
- ストレージ容量16GB、メモリ2GB、Snapdragon 615と最低限の事はやってる
あたりが挙げられる。スピーカーがモノラルかつapt-X非対応なので、AnkerあたりのBluetoothスピーカーと組み合わせての運用がベストか。カラーによって背面の仕上げが異なり、ホワイトとピンクはツルツルしていて危ない。ネイビーはマットな仕上げで滑りにくいので、是非ネイビーのものを勧める。
タブレットの入門に最適。価格の安さも相まって「とりあえず買う」ならこれだろう。出てから年数も経っているので程よく傷ついた品が探しやすいのもポイント。数だけはauなのでクッソばらまかれているので、ゲオやブックオフでも難なく見つけることが出来るだろう。
Qua tab PX
※市場売価1万5000円前後
auから発売されたLGのタブレット。上記の01同様8インチ。
- 8インチ WUXGA(1920*1200)液晶
- キャップレス防水(風呂に沈めても壊れないレベル)
- Android 7.0と新しめのOS
- ストレージ容量16GB、メモリ2GB、Snapdragon 617と僅かにアップグレード
- ステレオスピーカー搭載、Bluetoothではapt-X対応
順調に01からアップグレードされている。僅かだが解像度の短辺がよろしくなっており、電子書籍やイラスト、Web閲覧に思った以上の使い勝手を提供する。またBluetoothで利用する場合ちょっとお高いイヤホンやスピーカーに搭載されているapt-Xに対応しているため、音質や遅延面で恩恵を受けられるため予算に余裕があるなら01よりこちらを買うべきだろう。
Qua tab PZ
※市場売価1万5000円前後
上記のPXの兄弟機。こっちは10インチだ。
- 10インチ WUXGA(1920*1200)液晶
- キャップレス防水(風呂に沈めても壊れないレベル)
- Android 7.0と新しめのOS
- ストレージ容量16GB、メモリ2GB、Snapdragon 617とPXそのまんま
- ステレオスピーカー搭載、Bluetoothではapt-X対応
- ワンセグやフルセグが付いててテレビにもならなくはない
PXの画面が大きくなってテレビが見られるようになった。ただそれだけなのだが、つまりそれは10インチタブレットの入門に最適という事である。現行品(2018年4月現在)なのでPX同様にオプションの類も今なら豊富。1万円半ばで買うならまずはこれだろう。お風呂に持ち込んでYoutubeやAmazon Primeビデオを見る楽しさを僕らに教えてくれるぞ。PXもPZもバラマキがひどく、新古品ですら2万円しない。
ここまで紹介したタブレットは2014年のスマホにも劣るスペックであるため、ある程度割り切って使ってほしい。またmineoやUQモバイルなどau系MVNOで使う場合はSIMロックの解除が必須であるため、もし格安SIMを挿したいならSIMロック解除済みと明記されたものを購入しなければならない。Wi-Fi専用だと思って買ったほうが良いと思うぞ。
F-04H
※市場売価3万円前後
2015年春に爆熱アローズを出して販売停止をやらかして以来、何を作っても妥協しかしない僕らの富士通のタブレット。外観が著しくXperia Z Tabletシリーズに酷似しており、中国より酷えやと誰もが言うレベル。というか僕はドン引いた。それでも2年近く現行品であり続けているdocomo販売の国産10インチタブレットとしてオンリーワンであり、実際ベストセラーなんだから仕方ない。
- 10.5 インチ WQHD(2560*1440)有機EL←パネェスゴイ
- キャップレス防水(風呂に沈めても壊れないレベル)
- Android 7.1と新しめのOS
- ストレージ容量32GB、メモリ3GB、Snapdragon 808と2015年スペック
- docomo系だからMVNO(格安SIM)選び放題
- ステレオスピーカー搭載、Bluetoothではapt-X対応
- ワンセグやフルセグが付いててテレビにもならなくはない
- 本体のフチにゴム足が付いててめっちゃ立てかけられる←パネェスゴイ
なんと画面解像度、及び有機ELの採用(昔からやってる)で9.7インチサイズのiPadをアローズタブが打倒してしまった。これだけの事をやってるのは世界でもあまり類を見ない。前述のGalaxy Tab Sシリーズぐらいだ。特に動画の閲覧ではお高いテレビでも買わないと得られない「引き締まった真の黒」の表現が味わえる逸品。ただし画面の比が16:9であるため、電子書籍の表示面積ではiPadに劣る(黒帯が占める面積はiPadの方が少ないという意味だ)のが一長一短。個人的にはHuaweiのタブレットを買うよりこっち買ったほうが断然幸せになれると思うのだがどうだろう?
とは言え足を引っ張るのがSnapdragon 808という中途半端なSoC。最新のHuaweiタブレットに搭載されているKirin950と比較するとだいたい半分ぐらいの性能なのでムリは禁物。
cheero Quick Charge 3.0 USB AC アダプタ 急速充電器 QC3.0対応 iPhone&Android対応 Auto-IC機能搭載 Qualcomm認証 CHE-315-BK
- 出版社/メーカー: cheero
- 発売日: 2017/01/27
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログ (1件) を見る
上でも書いたが「本体の縁についてるゴム足」が素晴らしく、壁に立てかける事が前提なら風呂でスタンド要らずなのが大変頼もしい。現状、防水タブレットとしても閲覧用タブレットとしても最高峰の商品といって差し支えなかろう。格安SIMにも勿論最初から対応しているので持ち歩きにももってこいだ。バッテリーの持ちがイマイチなのが玉に瑕。QC2.0に対応しているのでハイスペスマホと同じように急速充電器でモリモリ充電出来るのも嬉しい。
d-01J
※市場売価1万7000円程度。
ハイスペック!!!高解像度8インチ液晶!!格安SIM!!うーん、捨てるところがない。d-01Gを見た時はこの世の終わりかと思いましたが(世界的なHuawei大躍進の恩恵に預かり)(日本ローカライズ版をdocomoが出してくれますので)防水面以外は文句のないタブレットがお安く手に入るんですよね。
- 8.4インチ WQXGA(2560*1600)液晶
- Android 7.0と新しめのOS
- ストレージ容量16GB、メモリ3GB、Kirin 950。何そのストレージ容量…
- ステレオスピーカー搭載
- 正面のタッチ式ホームボタンほんとすき
詳しくはMediaPad M3でググれ。
ハイスペック!って言っても現行のタブレットの中では上位に入るかなってだけの話で、中身は日本で売ってるモデルだと
この2万円前後で買えるスマホと同じのしか乗ってない。でも今まで紹介したタブレットの中では一番ハイスペック。タブレットが如何に「低スペックな画面のデカいだけの閲覧機」として割り切られているかわかっただろうか?
この「2万円のスマホの中身よりマシなタブレットって日本で買えるの?」という問いにも答えておこう。まずGoogleのPixel C。出てない。Galaxy Tab S3。出てない。MediaPad M5。まだ出てない。ええい誰か居ないのか!
いた。F-02K。2月発売の新機種。新型のアローズタブ。
新規一括8万円。
あんたいくらハイスペ気取っても中身iPhone6sとかSEとどっこいどっこいの妥協スペックやろ。何iPhone7と同スペックのiPad(第6世代)の2倍の価格て。あきまへん。あきまへんで。こんなんならどう考えてもiPad買ったほうが幸せになれますわ。
Fire HD 10(2017年式)
Fire HD 10 タブレット (Newモデル) 32GB、ブラック
- 出版社/メーカー: Amazon
- 発売日: 2017/10/11
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログ (5件) を見る
※32GBモデルがプライム会員なら1万5800円。時々1万1800円。は?
お前Amazonおかしいよ…こんな凄えもの何でこんな値段で売ってんだよ…バカじゃないの…そりゃ世界第4位にもなる*2わ…バーカバーカ…
- 10インチ WUXGA(1920*1200)液晶
- Android 5.1ベースのFire OS搭載。Google Playは入ってないよ!
- ストレージ容量32~64GB、メモリ2GB、Mediatek MT8173搭載。
- ステレオスピーカー搭載、apt-X非対応
- SDカードに電子書籍とか入れ放題←ズルくないっすか!!!!!
風が語りかけます。
安い。
安すぎる。
新品で選ぶという話をするともうこれ以外考えにくいタブレット。「ネットとメールとユーチューブとKindle」しか使わないならもうこれでいいでしょ。というかこのタブレット買ってから「これがやりたいから別のやつ買う」でいいんじゃないの。何なんだお前。安すぎる…お前…
とは言え外装もメチャメチャ安っぽいプラスチック感丸出し、スピーカはいまいち。Bluetoothも最低限レベル。そしてGoogle Playが入ってないため所謂「Androidのストアから落とせるアプリ」というのは使えない。…公式には。
なので性能面でもストア面でも妥協オブ妥協を迫られるタブレットと言えるでしょう。でもAmazonのIDにWi-Fi登録しておくといろんなのが買ってきた途端にすぐ使えて便利なんですよね。わかる。Fire TV Stickとかも大活躍ですもんね。オモチャとして始めるならまずFire HD 10インチからでいいんじゃないですか?
というわけで2018年春のタブレットオススメ記事でした。新生活にタブレット1枚如何でしょうか。個人的なオススメはここに書いたタブレットじゃなくてiPad Pro 10.5インチです。iPad、サイコー!
うんこ
こんなん子供に渡したら人権団体飛んできますよ