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米NYで盗まれたシャガール絵画、30年ぶり返還
2018年4月13日 19:04 発信地:ワシントンD.C./米国
【4月13日 AFP】米ニューヨーク・マンハッタン(Manhattan)の集合住宅の一室から30年前に盗まれた画家マルク・シャガール(Marc Chagall)の油彩画がこのほど回収・返還された。米連邦捜査局(FBI)が12日、発表した。
FBIによれば、今回見つかった絵画は1911年に描かれた「オセロとデズデモーナ(Othello and Desdemona)」。マンハッタン在住の夫婦の自宅から1988年、ピエール・オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)やパブロ・ピカソ(Pablo Picasso)などの絵画作品と共に盗まれた。
FBIが東部メリーランド州在住の男性から連絡を受け、昨年中に「オセロとデズデモーナ」を回収したという。男性はこの絵を1980年代末~90年代初めに窃盗犯の男から入手し、何年も屋根裏部屋に保管していた。首都ワシントンの画廊に委託し売却を試みたが断られ、その後FBIに連絡したという。画廊の経営者は「絵画が本物だと保証する鑑定書や来歴を示した文書がないのを不審に思った」と証言しているという。
1920年代にこの絵画を購入した元の持ち主の夫婦は既に亡くなっており、絵画は夫婦の遺産管理者に返還された。既に時効が成立しているため、窃盗犯の男もメリーランド州の男性も罪に問われることはないという。(c)AFP