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南から見た斜面崩壊の現場(写真:国際航業)
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 大分県中津市の山間部で4月11日未明に起こった斜面崩壊について、現地を調査している国土交通省は、岩盤の強度が風化で低下して崩壊に至った可能性を指摘している。3月下旬以降、まとまった雨が降っていないなかで発生した異例の土砂災害だ。付近で住宅4棟が倒壊し、4月12日朝の時点で1人が死亡、5人が行方不明になっている。

防災ヘリによる大分県中津市の土砂崩落現場の映像(資料:国土交通省九州地方整備局)

 斜面が崩壊した中津市耶馬渓町の梶ケ原地区は、県が2017年3月に指定した土砂災害特別警戒区域(崖崩れ)の一部だ。内閣府によると、崩壊の規模は幅約200m、長さ約250mにわたる。

■現場の位置と付近の道路
(資料:中津市)
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■現場付近の土砂災害警戒区域の指定状況
赤い破線で囲んだ辺りで斜面崩壊が発生したとみられる。オレンジ色は土砂災害特別警戒区域、黄色は土砂災害警戒区域。大分県の資料に日経コンストラクションが加筆
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 国交省は崩壊の発生当日に国土技術政策総合研究所、土木研究所、九州大学の学識者を派遣して現地調査を開始した。