※2018年4月12日午前2時27分、内容を修正しました。
11日夜、滋賀県彦根市の交番で41歳の男性巡査部長が死亡し、同県警は巡査部長を拳銃で撃ち逃走したとして、共に勤務していた19歳の男性巡査を指名手配して行方を捜しています*1。未成年の容疑者については通常、実名や顔写真は報道されませんが、今回は実名報道に踏み切った社がありましたので、参考までに記録しておきます。
NHKは12日未明の特設ニュースや、午前1時15分配信のウェブニュースで男性巡査の実名と写真を公開しました。その際、以下のように断っています。
NHKは少年事件について、立ち直りを重視する少年法の趣旨に沿って容疑者の名前を原則、匿名で報道しています。
今回の事件で滋賀県警察本部は19歳の巡査が拳銃を所持したまま逃走している可能性があり、市民に危険が及ぶおそれがあるとして、巡査の名前と写真を公表しました。
NHKは事件の重大性や市民の安全などを考慮して実名で報道しました。*2
JNN、NNN、ANN、FNNのニュースサイトでは実名報道はしていませんでした。
新聞社では朝日、毎日、日経、産経は匿名報道。読売は匿名報道を維持しつつも「巡査は未成年だが、県警は事件の重大性を踏まえ、名前と顔写真を公表した」*3と県警が公表したこと自体を報じました。
【追記2018.4.12 2:27】読売新聞は午前2時4分に記事を更新し「【おことわり】読売新聞は、巡査部長を撃ったとみられる19歳の巡査が逃走中のため実名で報道しましたが、身柄を確保されて他人を害する危険性がなくなったため匿名に切り替えます」としました。本ブログの「匿名報道を維持しつつも」は誤りでした。訂正します。
通信社では時事が実名報道の上「県警は●●巡査の名前と写真を公開した」*4としましたが、自らの報道方針に関する説明はしていません。共同は匿名でした。
その後、この原稿を書き終わった頃である午前1時48分、NHKは男性巡査の身柄が確保されたとテロップで速報。再び匿名報道に戻しました*5。時事は1時55分に記事を更新し、身柄確保を報じましたが「県警は、同僚の●●●●巡査(19)が拳銃で撃って逃走したとみて殺人容疑で行方を追っていたが、12日未明に身柄を確保した」*6と実名報道を維持しました。
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