改めてご紹介しましょう。左がエンジン評価試験やエンジン開発業務を担当する角沢亘さん(社歴11年)。右がエンジン評価試験や顧客との試験計画の調整を担当する佐伯義和さん。いずれも所属は「技術本部 第1試験部 第1G」です。
――では、簡単にお二人の経歴をお教えください。
角沢さん「私は専門学校を卒業し、車の整備工場で5年ほど働いてから、2007年にアネブルに入社しました。それ以降、ずっとエンジン評価の仕事に携わっています」
佐伯さん「私がアネブルに入社したのは2008年。もともとはガソリンスタンドの会社で働いていまして、その後に派遣業を転々としていた頃、アネブルで開かれていた勉強会に参加するようになりました。そして、アネブルから『一緒に仕事をしませんか』という誘いが来たんです」
――アネブルの設立は2005年だと伺っていますので、アネブルの中ではお二人とも社歴が長い方になりそうですね。ではそもそもアネブルがエンジン評価を手がける企業として設立された経緯は?
角沢さん「弊社代表(社長)は会社を立ち上げる際、長期的に見てエンジン評価という仕事にはビジネスの機会が多いだろうと判断していたようです。今でこそEV(電気自動車)も増えていますが、やはり車の動力源として、エンジンは欠かせませんからね。『色々なメーカーのエンジンを評価できるようになりたい』という強い意志を持ち、事業を立ち上げたとのことです」
佐伯さん「車を取り巻く環境も年々変化していますから、メーカーとしても、社会に悪影響を与えにくいエンジンを必要としているんですよね。そういう状況だからこそ、私たちのようなエンジン評価の仕事が役に立てているのではないかと」
――ちなみに、エンジン評価以外の事業も行っているのでしょうか。
角沢さん「はい。エンジンの部品を試作することもありますし、エンジンを評価するのに必要な試験装置そのものを、設計・製作・販売までしております。具体的には排気ガス多点分析装置、風洞BOX、油水温・圧調整装置、エキマニヒーター、電動排気圧力調整弁装置などを作っています」
――なんと、エンジン試験装置を自社製造していると! 装置の開発者が社内にいるということもストロングポイントになりそうですね。
佐伯さん「そのとおりです。試験装置について詳しく知っている人が社内の身近にいるというのは、弊社の強みとなっています。製作にはそれなりのコストがかかりますが、他企業から買ったりレンタルしたりするのに比べればローコストで済みますしね」
角沢さん「もっとも、エンジンの評価を依頼してくださったメーカーさんがお持ちの設備でも、アネブルで実施しているのと同じような試験が行える場合はあります。しかし私たちが目指しているのは、『アネブルが計測してくれたほうが正確性や整合性の高いデータが取れる』と言っていただくこと。実際、かつてはお客様自らが担当していた試験を、アネブルに完全に委託してもらえたケースもあるんです」
――アネブルならではの優れた設備と、スタッフのみなさんの経験や技術が合わさって、信頼と実績を築くことができたんですね。