2018.04.12 Thu posted at 10:14 JST
ワシントン(CNN) シリア情勢を巡って米国のトランプ大統領は11日、ツイッターへの投稿で、シリアに対するミサイル攻撃を「覚悟しろ」とロシアに通告した。しかし米国や欧州の複数の当局者によると、この発言はトランプ大統領のほとんどの側近の不意を突くもので、まだ主要同盟国との合意にも至っていなかった。
「ロシアはシリアに向けて発射されたどんなミサイルも全部撃ち落とすと宣言している。覚悟しろ、ロシアよ。ミサイルが行くぞ。ナイスで新しくて『スマート』だ。国民を殺して楽しむような、ガス殺人アニマルと手を組むな」。トランプ大統領はそう書き込んでいる。
この発言についてホワイトハウスのサンダース報道官は同日、シリアで化学兵器が使われたとされる問題への対応は、トランプ大統領がツイッターにこの書き込みを行った時点でまだ決まっていなかったと強調。「我々には多数の選択肢があり、その選択肢はまだテーブルの上にある。最終的な決断はまだなされていない」と述べた。
複数の高官によると、ホワイトハウスでは11日午後、国防トップの会合が開かれ、シリア情勢への対応について協議した。マティス国防長官やダンフォード統合参謀本部議長は現地時間の午後1時ごろホワイトハウスに到着し、約2時間後に退出した。
サンダース報道官は、ペンス副大統領を議長とする国家安全保障会議(NSC)の会合が開かれたことを明らかにした。しかしこうした会合が開かれたのは、トランプ大統領がツイッターで、ミサイル攻撃の準備を進めていることを示唆した後だった。
ミサイル攻撃についてサンダース報道官は、「確かにそれも1つの選択肢だが、唯一の選択肢ではない」と強調している。
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