自分の姿を公平に見ることは難しい
自分を変えるには、まずは等身大の自分を知ることです。デカルトの『方法序説』に「人は自分のことになると、よく間違える」という言葉があります。人は他人の姿はありのまま見えても、自分の姿を公平に見ることができません。
自分の長所と短所を知るには、まわりの人たちに訊くことです。職場以外のリラックスした状況で、さり気なく話を振ると本音が聞けます。たとえば仕事の後に一杯やっている席で、こう切り出してみます。
「この前、プレジデントにこんなチェックリスト(図参照)が載っていてね。僕もやってみたんだけど、これ、当たっていると思う?」
軽い調子で、チェック済みの誌面を差し出します。すると、あなたがチェックリストの「人のミスや失敗には寛容である」という項目にマルをつけていたら、部下が「そうかなあ。課長、よくない報告を聞くときは、いつもこめかみのあたりをぴりぴりさせていますよ」と返してくるかもしれません。
このように痛い指摘を受けると、ついムッとしてしまいがちです。が、そういうとき決して怒ってはいけません。