トップ > 政治 > 紙面から > 4月の記事一覧 > 記事
【政治】候補者数男女均等めざす集会 参政権記念日に国会で
戦後、初の女性衆院議員が誕生したことにちなんだ「女性参政権行使記念日」の十日、選挙で男女の候補者数を均等にするよう促す法案の成立を目指す集会が国会内で開かれた。全国の女性団体などでつくる「クオータ制(人数割当制)を推進する会(Qの会)」の主催。女性議員を増やすためのさまざまな取り組みを後押ししていく。 (坂田奈央) 集会には約百六十人が参加。代表の赤松良子元文相は「よい世の中にするために、多くの女性議員を送り出さなければならない」とあいさつした。「政治分野における男女共同参画推進法案」を作成した超党派議連会長の中川正春衆院議員は「今国会で成立するよう頑張りたい」と強調した。 昨年十月の前回衆院選(定数四百六十五人)では、四十七人の女性が当選。前々回より二人増えたが衆院の女性比率は10・1%にとどまる。男性議員が圧倒的に多い現状は、政策決定過程で女性の視点が反映されにくいことにつながっているとの指摘がある。 こうした事態を打開しようと、自民、公明、立憲民主など与野党の育児中の若手議員らは三月に「超党派ママパパ議連」を設立。参加者は七十人を超えた。子どもの預け先を確保できてない議員もいて「このままでは女性議員が増えない」との問題意識は強い。 任期中の出産経験がある地方議会の女性議員らも昨年末「出産議員ネットワーク」を結成。二十三日に国会内で、女性議員が当たり前に妊娠・出産するために議会はどうあるべきかを考える集会を開催する。自民党は女性の政治参加と候補者発掘を目的とした女性未来塾を設立し、二十六日に初回の講座を開く。野田聖子総務相が今月、地元の岐阜市で開講した女性政治塾には二百人近くの応募があり、約八十人が入塾した。 民間では、上智大の三浦まり教授(政治学)らが五月に「女性政治リーダー養成講座」を開講する。三浦氏は「こうした動きが同時多発的に起きているのは新しい傾向。全国に広げていくべきだ」と語る。
|