「あまちゃん」 第39回
第7週 「おらのママに歴史あり」
聞いてください。『初恋』」。
春子) 恥ずかしい…。すごい音だよね。
これね、ここで録ったの。
アキ) どうやって?
春子) 8トラのカラオケの機械を、漁協で借りて持ち
込んで。ホントは聖子ちゃんの曲が歌いたかっ
たんだけど、カセットに入ってなかったのよ。
(回想)

夏) おい、春子!
塩ラーメンとみそラーメン、どっちにする?
春子) もう、入ってこないでよ、勝手に!
夏) あ~ごめん、ごめん。
春子) 見えないの?これ。ねえ! 録音中!
夏) あ~はいはい。分かった分かった。
春子) もう!
夏子) おい! 塩とみそ、どっちだ?
春子) 塩!
夏) 塩! 塩!
春子) もう!
夏) 塩!
**********
込んで。ホントは聖子ちゃんの曲が歌いたかっ
たんだけど、カセットに入ってなかったのよ。
(回想)
夏) おい、春子!
塩ラーメンとみそラーメン、どっちにする?
春子) もう、入ってこないでよ、勝手に!
夏) あ~ごめん、ごめん。
春子) 見えないの?これ。ねえ! 録音中!
夏) あ~はいはい。分かった分かった。
春子) もう!
夏子) おい! 塩とみそ、どっちだ?
春子) 塩!
夏) 塩! 塩!
春子) もう!
夏) 塩!
**********
カセット・春子の歌声) ♪五月雨は緑色
悲しくさせたよ 一人の午後は
大吉) おら、しょっちゅう聴いてる。
菅原) えっ、今でも?
ヒロシ) テープ、伸びないですか?
大吉) 冷蔵庫で冷やしてる。
吉田) 駅長はな、春子さんからこのテープを
受け取ったのは自分だけだと勘違いして、
すっかり舞い上がっちゃったんだよ。
受け取ったのは自分だけだと勘違いして、
すっかり舞い上がっちゃったんだよ。
菅原) デモテープの意味が、
分がんねかったんですよね。
分がんねかったんですよね。
吉田) モジモジ~してる感じですもんね。
「でもぉ~」みたいな。
「でもぉ~」みたいな。
大吉) しかも中身が「初恋」だべ?
俺に惚れてると思うべ。
俺に惚れてると思うべ。
吉田) そう思い込んで24年間、
駅長は独身を貫いてんだ。
駅長は独身を貫いてんだ。
正宗) あれ? でも、奥さんいましたよね?
(回想)
安部) 私何か、校庭の片隅でひっそりと
干からびている、セミの死骸ですもの。
(回想)
安部) 私何か、校庭の片隅でひっそりと
干からびている、セミの死骸ですもの。
大吉) 俺の話はどうでもいいべ。
とにかく春ちゃんがテープ送って、しばらく
たって、たまたま、漁協で会ったんだよ。
**********
(回想) 1984年(昭和59年)
大吉) ごめんください。
かつ枝) はい、ご苦労さん。
春子) おっ、大吉っつあん!見て見て見て見て…!
大吉) 何だ?
春子) 受かった! 「君スタ」のテープ審査!
受かった!
大吉) じぇじぇ!
春子) ちょっと、見て見て…。
「7月7日土曜日朝9時、東京NYBSテレビ
スタジオに集合して下さい」って!
大吉) すんげえ! すんげえ!
夏ばっば知ってんのか?

春子) いや…。
大吉) 黙って応募したのか?

春子) 夏さんには一切相談しなかったの。まあ、
うすうす感づいてるとは思うけどね。いつか、
熱も冷めるって思ってたんじゃないかな?
(回想)

夏) くっだらねえ!
とにかく春ちゃんがテープ送って、しばらく
たって、たまたま、漁協で会ったんだよ。
**********
(回想) 1984年(昭和59年)
大吉) ごめんください。
かつ枝) はい、ご苦労さん。
春子) おっ、大吉っつあん!見て見て見て見て…!
大吉) 何だ?
春子) 受かった! 「君スタ」のテープ審査!
受かった!
大吉) じぇじぇ!
春子) ちょっと、見て見て…。
「7月7日土曜日朝9時、東京NYBSテレビ
スタジオに集合して下さい」って!
大吉) すんげえ! すんげえ!
夏ばっば知ってんのか?
春子) いや…。
大吉) 黙って応募したのか?
春子) 夏さんには一切相談しなかったの。まあ、
うすうす感づいてるとは思うけどね。いつか、
熱も冷めるって思ってたんじゃないかな?
(回想)
夏) くっだらねえ!
春子) お願い!
二度とないチャンスだから行かせて下さい!
二度とないチャンスだから行かせて下さい!
夏) ダメだ。芸能人なんておめえ水物だ。何の
保証もねえし…。第一おめえ、土曜でねえか。
学校どうすんだ?
春子) もともとその日は休むことになってます。
学校さぼって海女の手伝いするのはよく
ても、オーディションはダメなのが!?
保証もねえし…。第一おめえ、土曜でねえか。
学校どうすんだ?
春子) もともとその日は休むことになってます。
学校さぼって海女の手伝いするのはよく
ても、オーディションはダメなのが!?
夏) 受かったらどうすんだ?
この町さ捨てて、東京で暮らすのか?
この町さ捨てて、東京で暮らすのか?
春子) 次の週も行ぐ。
夏) …何?
春子) 10週勝ち抜かないとデビュー出来ないの!
落ちたらその時点で終りだけど、
受がったらその次の週も行ぐ。
夏) …何?
春子) 10週勝ち抜かないとデビュー出来ないの!
落ちたらその時点で終りだけど、
受がったらその次の週も行ぐ。
夏) 毎週土曜日さ、東京へ通うのか?
春子) 大丈夫だよ。10週なんて無理だから。もちろ
ん1週か2週は勝ちたいけど、10週なんて無理。
ん1週か2週は勝ちたいけど、10週なんて無理。
夏) だったら行ぐな。
春子) え?
夏) 途中で負けるって分かってて、
大騒ぎして東京さ行ぐのか? 恥ずかしいっ!
寝言語ってんでねえ! バカこの!
大騒ぎして東京さ行ぐのか? 恥ずかしいっ!
寝言語ってんでねえ! バカこの!
春子) 母ちゃん!
夏) 何だこの!
本気だと思って真面目に聞いたら…ええ!?
夏) 何だこの!
本気だと思って真面目に聞いたら…ええ!?
春子) え?
夏) 「10週なんて無理」だ? 遊びさ行くのか?
違うべ! アイドル歌手になりたくて行ぐんだべ!
だったらなれ! 勝で! 負けた時の事考えてる
ぐれえなら、最初から、行ぐな! バカこの!
夏) 「10週なんて無理」だ? 遊びさ行くのか?
違うべ! アイドル歌手になりたくて行ぐんだべ!
だったらなれ! 勝で! 負けた時の事考えてる
ぐれえなら、最初から、行ぐな! バカこの!
春子) ごめんなさい!
夏) 「ごめんなさい」でねえ!
本気か、遊びか聞いてんだ。
1回2回勝ってどうすんだ。ゼロか10しかねえ!
どっちだ!? ゼロか! 10か!
本気か、遊びか聞いてんだ。
1回2回勝ってどうすんだ。ゼロか10しかねえ!
どっちだ!? ゼロか! 10か!
春子) …ホントに?
夏) 組合長には、おらがちゃんと説得してやる。
かつ枝の声) 夏さ~ん!
夏) はい。はいはいはい。あっ、組合長。
長内) こちら、北三陸市の市長さん。知ってるべ?
夏) はい。はいはいはい。あっ、組合長。
長内) こちら、北三陸市の市長さん。知ってるべ?
観光客も増える。東京からも人が来る。
長内) 新聞や、テレビの取材も来る! ちょうど
長内) 新聞や、テレビの取材も来る! ちょうど
海開きで、袖が浜の海女も注目される!
こんなチャンス、滅多にねえべ!
こんなチャンス、滅多にねえべ!
弥生) おめえしかいねえんだ! 春子、頼む!
かつ枝) 袖ヶ浜の、未来のためだ!
頼む! 潜ってけろ!
頼む! 潜ってけろ!
夏) あとは、おらが、話してきかせっから。
悪いようにはしねえがら。
春子) 手のひら返したのよ、夏さん。
ひどいでしょ? さっき説得するって
言ったのに、全然話違うじゃんって、
内心もう腹が立って仕方がなかったの。
ひどいでしょ? さっき説得するって
言ったのに、全然話違うじゃんって、
内心もう腹が立って仕方がなかったの。
アキ) それで、話し合ったの?
(回想)
夏) 明日もはええ。そろそろ寝るべ。
春子) ちょっと母ちゃん? 母ちゃん!
やっぱり海女やりだくね。東京さ行ぎでえ。
春子) いっつもそう。最終的には自分で
決めろって突き放すのよ。…っていうかもう、
出て行けって事だと思ったよね、そん時は。
(回想)
春子) もう、どいてよ!
大吉) ああ、すいません!
弥生) 春子、なして乗ってんだ?
春子! なして乗ってんの?

大吉) 出発進行~!

弥生) 春子! 春子! 春子! 春子!
(ホイッスルの音)
大吉) 春ちゃん、東京さ行ぐのか?
どうしても行くのか?
春子) こんなド田舎さもういだくね。

大吉) 母ちゃんの後継いで、
海女になんのがそんなに嫌か?
これから、地方の時代だべ。北鉄も通って、
この町もますます活性化するべ。
もったいねえば。
春子) うるせえ!
一人で生きていくって決めたんだ。どいて。

大吉) 春ちゃん…。

**********
大吉) あん時あそこで引き下がらずに連れて帰って
れば、こったらしょうもねえ男に、つかまんねえ
で済んだのに!
正宗) 駅長また、ウーロンハイ飲んでます。
大吉) 今夜は確信犯だ! この野郎!
おい! 表出ろ、この野郎! おい!
ヒロシ) すいません。何か、結局絡んじゃって…。
正宗) いや、僕も初めて聞く話ばかりだったんで。
ヒロシ) あ…そうなんだ。
正宗) 家内は、自分の事話したがらないんですよ。
大吉) 「家内」って何だ!この野郎バカ野郎、お前!
おい、こっち来い! この野郎バカ野郎、おい!
**********
春子) 見送りにも来てくれなかったしさあ。結局夏さ
んが、あの時どんな気持ちだったのか、いまだ
にわかんない。応援する気持ちがあったのか、
それとも、この町に残ってほしかったのか。
決めろって突き放すのよ。…っていうかもう、
出て行けって事だと思ったよね、そん時は。
(回想)
春子) もう、どいてよ!
大吉) ああ、すいません!
弥生) 春子、なして乗ってんだ?
春子! なして乗ってんの?
大吉) 出発進行~!
弥生) 春子! 春子! 春子! 春子!
(ホイッスルの音)
大吉) 春ちゃん、東京さ行ぐのか?
どうしても行くのか?
春子) こんなド田舎さもういだくね。
大吉) 母ちゃんの後継いで、
海女になんのがそんなに嫌か?
これから、地方の時代だべ。北鉄も通って、
この町もますます活性化するべ。
もったいねえば。
春子) うるせえ!
一人で生きていくって決めたんだ。どいて。
大吉) 春ちゃん…。
**********
大吉) あん時あそこで引き下がらずに連れて帰って
れば、こったらしょうもねえ男に、つかまんねえ
で済んだのに!
正宗) 駅長また、ウーロンハイ飲んでます。
大吉) 今夜は確信犯だ! この野郎!
おい! 表出ろ、この野郎! おい!
ヒロシ) すいません。何か、結局絡んじゃって…。
正宗) いや、僕も初めて聞く話ばかりだったんで。
ヒロシ) あ…そうなんだ。
正宗) 家内は、自分の事話したがらないんですよ。
大吉) 「家内」って何だ!この野郎バカ野郎、お前!
おい、こっち来い! この野郎バカ野郎、おい!
**********
春子) 見送りにも来てくれなかったしさあ。結局夏さ
んが、あの時どんな気持ちだったのか、いまだ
にわかんない。応援する気持ちがあったのか、
それとも、この町に残ってほしかったのか。
アキ) どっちもじゃない?
春子) どっちも?
アキ) うん。もちろん、寂しいって思う気持ちもあった
だろうけど、頑張れって気持ちもあったんだよ。
だろうけど、頑張れって気持ちもあったんだよ。
春子) どうしてそう思うの?
アキ) わがんねえ。
春子) 都合悪くなると、訛るよね、あんた。
アキ) だって、ママが東京行かなかったら、パパと
知り合ってないし、私も生まれてなかったし…。
知り合ってないし、私も生まれてなかったし…。
えっ? 生まれないほうがよかった?
春子) 何言ってんの?
アキ) 私が生まれたから、アイドルあきらめたの?
春子) んな訳ないでしょ。バカなこと言わないの。
アキ) じゃあ何であきらめたの?
春子) ああ…まあ、いろいろ、あったのよね。
でも、あの…全然アキのせいじゃないからね。
だってあんた産んだの25の時だもん。
でも、あの…全然アキのせいじゃないからね。
だってあんた産んだの25の時だもん。
…つうか、親ってホントに難しい~!
アキ) えっ、何で?
春子) だって、アキが「海女やりたい」って言いだし
た時やさ、「南部もぐりやりたい」って言いだし
た時にさ、今一つこう…強く出れないのよね、
ママね。だって、アイドルになりたかったんだ
よ? なれると思って、高校やめて、勝手に東
京行っちゃったんだよ? あ~もう何かいっぱ
いしゃべったらお腹空いちゃった! フフッ。

アキ) アハハハッ。
た時やさ、「南部もぐりやりたい」って言いだし
た時にさ、今一つこう…強く出れないのよね、
ママね。だって、アイドルになりたかったんだ
よ? なれると思って、高校やめて、勝手に東
京行っちゃったんだよ? あ~もう何かいっぱ
いしゃべったらお腹空いちゃった! フフッ。
アキ) アハハハッ。
**********
忠兵衛) それはねえべ、夏ちゃん!
アキ) あれ、どうしたの?
忠兵衛) アキ、いいとこさ来た。ここさ座れ。
アキ) えっ、何、何?
春子) お腹空いた。何か作ってよ
忠兵衛) あ~いいから春子も。
夏) ラーメンでも作るべ。
春子) ああ、ラーメンいいね。何、何?

忠兵衛) アキ、おじいちゃんな…漁師やめるじゃ。
忠兵衛) それはねえべ、夏ちゃん!
アキ) あれ、どうしたの?
忠兵衛) アキ、いいとこさ来た。ここさ座れ。
アキ) えっ、何、何?
春子) お腹空いた。何か作ってよ
忠兵衛) あ~いいから春子も。
夏) ラーメンでも作るべ。
春子) ああ、ラーメンいいね。何、何?
忠兵衛) アキ、おじいちゃんな…漁師やめるじゃ。
アキ) じぇじぇ!
忠兵衛) 日曜の船さ乗って沖さ出る
予定だったけどな、やめた。
予定だったけどな、やめた。
春子) えっ、どういう事?
忠兵衛) もう、年だべ。無理して船さ乗んなくても
いいがと思って…。夏ちゃんも心配みてえ
だし。アキもいるし。春子もな。だから、陸
(おか)で、第二の人生、楽しむがってな。
いいがと思って…。夏ちゃんも心配みてえ
だし。アキもいるし。春子もな。だから、陸
(おか)で、第二の人生、楽しむがってな。
春子) そっか、そうなんだ。
忠兵衛) 明日漁協さ行って、引退宣言してくるじゃ。
ついでに、仕事紹介してもらうべと思って。
ついでに、仕事紹介してもらうべと思って。
春子) うん。長い間、ご苦労様でした。
ビール飲む?
ビール飲む?
忠兵衛) おお、もらうべ!
春子) よし。
春子) よし。
アキ) えっ? じゃあ、じいちゃん、
ここで一緒に暮らすのか?
ここで一緒に暮らすのか?
忠兵衛) あたりめえだ、おめえ!
ここはおらのうちだど。
ここはおらのうちだど。
アキ) やった~! ばっば、いがったね!
春子) えっ…。
忠兵衛) あっ、漬物あったべ。持ってこい。
夏) あ~はいはい、はいはい。
忠兵衛) あっ、漬物あったべ。持ってこい。
夏) あ~はいはい、はいはい。
一度は死んだと思い込んでいた父、忠兵衛。
幸い元気に暮らしていますが、
67歳のおじいちゃんなのです。
幸い元気に暮らしていますが、
67歳のおじいちゃんなのです。
忠兵衛) あっ、春子も来い。
**********
春子がオーディションのために作ったデモテープ。
歌ったのは、村下孝蔵の「初恋」でした。懐かし~。
キョンキョンの可愛い歌声が、やっと聞けました!
春子が東京に行くというか、家出するまでの事情、
前夜の事情がやっと明かされたという感じ。長っ!
てか・・・ちゃんと相談してるし、夏ばっばも、ちゃん
と話聞いてるじゃないかーーー! まあ、最後の決
断は確かに本人に委ねたかもしれないけれど、そ
の前に春子の決意は聞いているわけだし。ゼロか
10かで10と答えたのだから、本気だと夏も思った
だろうしね。アキが言ったように、行けとも行くなと
も言えなかったのかもしれない。だって、親として、
両方の気持ちがあるのは当然だと思うから。親の
心子知らず。子の心親知らず。互いに、相手次第
と結果を委ねていたのかもしれないね、この親子。
過去を後悔されてしまうと、困るのはその過去ゆえ
に今いる自分の存在・・・と思ってしまうアキの困惑
もよーくわかる。否定も肯定も、何とも言いがたい。
そして、春子の「親ってムズカシイ」と思う気持ちも。
自分の若気の至りを思えば、何も言えなくなってし
まうというか・・・子供の立場もわかるけど、大人の
立場もあるわけで。そういうの・・・ホント困るよねえ。
今おばあちゃん、おばちゃんになっていても、誰も
が皆若い頃はあって、人に歴史あり、なのですよ。
それにしても・・・カセットテープを冷蔵庫で冷やす
っていうのを聞いても、わかんないよねえ・・・ww
時代の進歩っていうか、機械の進歩ってスゴイ!
2015年の再放送時の感想はこちら↓
あまちゃん日記(39)~第7週「おらのママに歴史あり」
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