実は僕の首の凝りは大学生からだ。
恐らくだが、原因は指揮をずっとし続けたからだ。
肩は全然凝らない。首だけ凝る。
頸椎に負担がかかっている証拠だ。

「齋藤指揮法」と言われる、僕も学んだ指揮法は、両腕をガンガン空中で叩きつけるため、背骨、特に頸椎がやられてしまうのだ。

「齋藤指揮法」を生み出した齋藤秀雄という、そりゃまぁ偉大な指導者がいて、小澤征爾始めいろいろな指揮者を育てたが、反面指揮者に過度の負担をかけてしまうことになった。
岩城宏之などは頸椎を酷く損傷し、骨を一つ抜くという大手術をしている。
実は似たような指揮法だったカラヤンもまたこれに悩まされ、大手術を何度もしている。

一度密着取材させていただいた丸谷明夫先生も、
「あれはやったらあきまへん」
と、きっぱりおっしゃってた。

当の齋藤先生自身も、
「あれはダメな指揮者がダメなオケを振った時でも何とかなる方法なんだよ」
と、おっしゃっていたとか。


ちなみにかつて僕が尚美を振らせていただいたネットの動画を観て「齋藤指揮法ができてない!指揮になってない!」としきりに噛みつくバカがいた。
生兵法とはこのこと。ポタクはいつもググった範囲での少ない知識なので、半笑いをするしかない。
バカはすぐバレるんだから黙ってろ。