立野駅のホーム完成 一部不通の豊肥線、再開は未定 JR九州
JR九州は9日、2016年4月の熊本地震で被災し、一部区間が不通となっているJR豊肥線の復旧工事現場を報道陣に公開した。先行して工事に着手した肥後大津(熊本県大津町)-立野(同県南阿蘇村)では、南阿蘇鉄道と接続する立野駅ホームが完成。主な被災部分は本年度中の工事完了を目指すが、運転再開時期は未定としている。
豊肥線は熊本地震と2カ月後の豪雨で被災し、肥後大津-阿蘇(同県阿蘇市)の27・3キロが不通になった。JR九州は昨年4月に復旧事務所を設置。線路や駅など主な構造物だけでも約50カ所で工事が必要で、これまで着工したのは4割ほどという。
立野駅は、崩壊した石積みのホームを撤去し、新たなホームを設置した。一方、線路が流失するなど被害が大きかった同駅周辺では、線路を敷くための路盤を整備している段階。途切れたままの線路や壊れた信号機などが今も残る。沿線では山の斜面の崩落や亀裂が多く、対策工事を熊本県とともに進める。
=2018/04/10付 西日本新聞朝刊=