「キャラもタレントと同じような活躍を」ーーDUOがバーチャルYouTuber事務所「ENTUM(エンタム)」を設立

by SuzukiSekiko SuzukiSekiko on 2018.4.9

「人のタレント市場にキャラが参入していく。今後は雑誌やテレビといった媒体へ人のタレントのようにキャラが出演する機会も多くなると思う」という代表の塚本氏の話を聞いた時、確かにそんな未来もやって来るかもしれないと思った。既にVOCALOIDの初音ミクも日本武道館でライブを実施し、キズナアイなどのバーチャルYouTuberは既にテレビ出演を果たしている。

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同社代表取締役CEOの塚本大地氏、代表取締役COOの渡辺稜太氏

アミューズメント関連事業を運営するDUOは4月9日、バーチャルYouTuber事務所「ENTUM(エンタム)」を設立することを発表した。バーチャルYouTuberは、インターネット上の動画・ライブ動画配信プラットフォームで活躍する、いわばインターネット上のタレントだ。声優のような実在する人が、キャラをネット上で被せて活動する。

同事務所はバーチャルYouTuberが所属するためのマネージメント事務所。所属するバーチャルYouTuberのクライアントとのやり取りやコラボ企画の対応、イベントやグッズの企画・制作などタレントの所属する芸能事務所のような役割を担う。

所属するバーチャルYouTuberは、事務所の開設段階で5名。「MiraiAkariProject」として活動を開始したミライアカリのYouTubeチャンネルは登録者50万人を超える。事務所設立以前から、ミライアカリのプロデュースを実施していた同社。バーチャルYouTuberに関する事業は2017年4月頃から開始していた。

バーチャルYouTuberの市場について、同社代表取締役CEOの塚本大地氏は下記のように語る。

「バーチャルYouTuberはおおよそ1日に30人程度、誕生しています。まだ新しい市場ですが、バーチャルYouTuberには”今まで容姿や何かしらのコンプレックスを持つ一芸に秀でた人たち”がキャラを被せることにより、自信を持って活躍できる可能性を秘めていると思っています」(塚本氏)。

現在は18〜25歳くらいの女性がバーチャルYouTuberになるケースが多いようだ。いずれも話が面白い、歌がうまいといった才能を持っているのが特徴である。バーチャルキャラが会社で運営されているのは夢を壊すのでは、という部分に関しては、実際ミライアカリのプロジェクトを公開した時点でも視聴者の数字は落ちなかったということだ。

「バーチャルYouTuberを起用したいクライアントがいたとしても、どこの誰に問い合わせしていいのかわかりづらいのが現状です。それらを事務所機能としてまとめて支援し、お気に入りのキャラが今後も大きく活躍していく安心感や期待感をファンの人たちに届けたいと思います」(塚本氏)。

同社は2015年9月の設立以来、自己資本での経営をしてきた。今後はバーチャルYouTuberの中の人(キャラクターを演じる人)を募集し、1年間で100名のバーチャルYouTuberの所属を目指す。

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